自遊日記

定年後の備忘録

妻籠宿の「本陣」「脇本陣」

2012-08-19 18:19:17 | 国内旅行

 妻籠宿の「本陣」

ここは島崎藤村の「初恋」のモデル、おゆふさんの嫁ぎ先だったそうです。

 

♪まだあげ初めし前髪の  りんごのもとに見えしとき

前にさしたる花櫛の  花ある君と思ひけり♪

懐かしい一節です・・・

 

 

 

 

 石置き屋根が往時の雰囲気を出しています。

 

 

 

 本陣は、大名や高位の人が泊まられる場所です。

当時もセキュリティには、いろいろ気を遣っていたようです。

 

 

殿様の部屋の周りには入側(いりがわ) というスペースが

設けられていました。

畳一畳分程度のスペースで3方が囲れていました。

外部から、槍で攻撃されても

直接中央部には届かない距離になっているようです。

 

 

 

 

 本陣を出て、脇本陣も見学しました。

本陣と脇本陣、特に上下関係は無かったようです。

 

 

 

 脇本陣には、明治天皇も立ち寄られたことがあったようです。

 

 

 庭は、ごく平凡なものでした。

 

 

脇本陣は総ヒノキ造りの堂々たる建物でした。

建物も立派でしたが、 囲炉裏の話が印象に残ったので少し記します。

 

 

 囲炉裏を囲む際、昔は座る場所がきっちり決まっていたそうです。

 

 衝立のあるある場所は、使用人や子供、場合によっては嫁が

座る場所だったそうです。

こちらからマキを足していく。常に木のお尻側ばかりを見る場所なので

木尻座というそうです。

衝立は、煙が主人の方へ流れ難くするための工夫のようです。

 

 

 

一家の主の座る この場所は横座とも言うそうです。

あぐらをかいて座れる工夫もされています。

まさに特等席ですね。

因みに、男の子でも、長男は主人の横に座れたようですが

次男以下は木尻座に座らされたようです。

厳しいですね。

 

 

 右手は、かか座とよばれ、女性の座る場所だったそうです。

ゴザをめくると、奥の半分は板の間、手前の半分は畳と区分されていました。

嫁と姑では、ゴザの下できっちり扱いを変えていたようです。

 

 

もちろん地域により、家により、座る位置もいろいろあると思いますが

脇本陣の例は、大変印象に残る話でした。

 



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