MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.013 「オリバー・ツイスト」 (2005年 英=仏=伊=チェコ 129分 シネスコ)

2006-02-11 00:52:42 | 2006年劇場鑑賞
監督 ロマン・ポランスキー
出演 バーニー・クラーク
    ベン・キングズレー
    ハリー・イーデン



ロマン・ポランスキー監督が「戦場のピアニスト」に続いての最新作は有名なチャールズ・ディケンズの小説の映画化作品です。
過去何度か映画化されたようですが、過去の作品が未見なので比較は出来ないけど結構今回は原作に忠実らしいとの事。

前作「戦場のピアニスト」では戦争によって廃墟になった街を見事にスクリーンに再現させたが、今回も19世紀のロンドンを見事に再現してます。
そして前作同様にどことなく画面から伝わってくる冷たい空気がこの作品の雰囲気にあってます。

天涯孤独のオリバー少年の過酷な運命の物語がこの作品の持つ空気とうまくかみ合ってますね。
救貧院で周りからイジメられ、「食事の量が少ないからもっと食べさせて」とおねだりをさせられてそれがキッカケで救貧院を追い出されてしまう。
さらに行く先々で苛められて、そして行き着いた先が窃盗団の一味・・・
ここの少年スリ集団の仲間と元締めのベン・キングズレーらと打ち解けていくのだが、所詮はアウトサイダーな連中で悪事の手伝いをさせられハメになる・・・
どんなに苛められても純真無垢なオリバー少年のじっと耐える姿はまるで男版おしん!?

次から次に彼に降りかかる困難な出来事にジッと耐える姿は観客に訴えかけるものがあるのだろうけど、このオリバーがどうもインパクトがやや弱いような気がしてイマイチな感じです
バーニー・クラークが悪いのか描き方の問題かはわからないけど鑑賞後どうも心に残らなかったですね~
むしろ窃盗団の元締め役の老人を演じたベン・キングズレーの方がインパクトがありましたね。
「スピーシーズ」や「サンダーバード」「サスペクト・ゼロ」といったサイコサスペンスやSFなど多用なジャンルの作品で活躍しておりますが、今回もアカデミー俳優の名に恥じない怪演を見せてくれております(特にラストは印象に残りますね)
人の良さそうなキャラでオリバー少年にすればかけがえのない数少ない味方・・・だがその裏はれっきとした悪党でもある訳でその辺は実にうまく演じておりますね。

過酷な運命にじっと我慢して耐えるオリバー少年の無垢でけなげな姿を描いたロマン・ポランスキー版「おしん」と言ったら怒られるかな?



★★★ 2006.2.9(木) 敷島シネポップ スクリーン2 16:10 I-12




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