やっと見れた
アポロシネマ最終日
アガサ・クリスティの原作「ナイルに死す」は昔読んで、今年念頭に読み返した
映画化された1978年版は大好きな映画です
「ナイル殺人事件」は思いれ深い作品なんですね
そしてこのケネスプラナー版はさてどうなのか?
コロナで延期になった作品群の中で「007」「トップガン マーベリック」と並んで見たかったのがコレでした
前作はアガサクリスティの原作に忠実に描かれたミステリー映画って感じで、そこに豪華スターで彩どられた大作でした
今作はミステリー映画ではあるし、トリック始め構成的には原作及び旧作通りでもあります
しかし作品のアプローチはちょっと変わりますね
ミステリーゲーム感が全面に出た旧作よりは今回はリネット、サイモン、ジャッキーの主要人物を中心に愛をテーマに語られてるように感じます
何よりそこにポワロ探偵の愛まで入る!
冒頭に戦場の塹壕場面からスタート
(スクリーン間違えた?と思いそう(笑))
抜群の観察力で兵士ポワロが見事に作戦を成功さすが、地雷を踏んだ上官の爆発に巻き込まれ顔に傷を負う
恋人のナースにヒゲで傷を隠せば良いと言われ、まさかのトレードマークのヒゲ誕生のエピソードが語られる
しかしここラストに生きて来るんですよね
もちろん事件とは関係の無いとこで
戦争で愛を失ったポワロがラストでもう一度愛を見つける表現としてヒゲが使われてると感じました
それを見てこの作品の違和感としてあった原作に居ない人物と一部登場人物の設定変更、そして原作、旧作とは違う殺される人物の変更…これをしたかったんですねと合点が行きました(笑)
ミステリー映画としては面白かったし、原作ファンとしても楽しめました
1978年版旧作とは別アプローチの再構築された「ナイル殺人事件」でした
でもゴージャス感はやはり旧作かなー
★★★ 2022.3.31(木) アポロシネマ スクリーンプラスワン 12:40 B-5