MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

「ダーク・ウォーター」

2005-11-21 00:05:09 | 2005年劇場鑑賞
監督 ウォルター・サレス
出演 ジェニファー・コネリー
    ジョン・C・ライリー

J・ホラーのハリウッドリメイクは今年で3本目「THE JION」「リング2」(これは続編)に続いてこの「ダークウォーター」だが、他の2本に比べて意外と出来がいいのでは?
正直期待してなかっただけに余計に思えるのかもしれませんが、日本が舞台の話をアメリカに置き換えても無理なく感じられてスンナリ見れた。
オリジナル版では舞台が団地だったのが今回は古びたアパートに置き換えられてるが、これもオリジナルの不気味な雰囲気に限りなく近い描写がされてます。

日本オリジナル版の主人公は黒木瞳が演じていたが、それはそれでいいんだが今思って見ると古びた安っぽい団地に住む母子家庭の母親の雰囲気何てなく、その容姿のせいもあるかも知れないが、やはり高級住宅のママの雰囲気だったように思える・・・だが今回のJ・コネリーの「疲れ加減」は作品のキャラに合っていて実に良かったですな。(かつては巨乳を揺らせて青春映画に出てた頃を知ってる者にとっては余計に感じたりする!?)
その細身の体付きに細面の顔立ちは悲壮感を感じさせ、怪奇現象から娘を守るため立ち向かうシングルマザーの感じが出てます。
また他の共演陣もピッタリはまっており、特に不動産屋のジョン・C・ライリー、管理人ピート・ポスルスウェイトの2人は実に存在感があっていいですね。

そしてこの作品のもう一つの主役が「水」・・・「ブレードランナー」や「セブン」のように雨の場面が多く、雨漏りから始る怪奇現象は全て水がらみで、黒い水が母娘を恐怖のどん底の陥れる。
幽霊の実体は日本版では黄色いカッパを着た顔の見えない少女が随所に現れて、日本映画の幽霊的な描写があったが今回は最後の方に、完全な少女として現れるのは欧米の作品らしいとこでした。

この映画のテーマの一つは「親子の絆と愛情」と言うところではないでしょうか?
登場する3人の子供(少女時代の母ダリア、娘セシリア、ナターシャ)はそれぞれ心に傷を持つ。
母親に見捨てられたダリアとナターシャと離婚により父と母が自分を巡って争っているセシリア・・・と親の愛情に何らかの形で飢えている(ま、セシリアは母ダリアに献身的に愛されてるが)
それだけに不変の母の愛情が強く感じられるラストが印象的で、恐怖の物語にしてはどことなくホッとさせられる

★★★★ 2005.11.17 アポロシネマ8 スクリーン7