Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

鬱病ってすげえ

2005-02-19 01:41:39 | Life
 以前、子のblogのネタにもしましたけど、今、「鬱病で長期休暇」が一種のトレンドみたいです。

 一見なんでもない人でも、鬱病と診断されたその日から、大手を振って長期休暇が取れる。自分が病気と診断されるのはあんまり気分のいいものではないですが、「条件さえ合えばこんなに好き勝手できるんです」っていう見本みたいな記事があがっていました。

 療養休暇中の教諭、勝手に欧州旅行…“ナンパ”で発覚 ZAKZAK

 千葉県教育委員会は16日、療養休暇中に無届けで海外旅行をしたとして、同県松戸市の県立高男性教諭(48)を停職6カ月の懲戒処分にした。教諭は同日、依願退職した。

 県教委によると、男性教諭はうつ病で昨年5-11月の療養休暇を認められたが、校長に外国旅行届を提出せず同年9月にイタリア、10月にフランスなどを旅行した。


 何が凄いって、認められた療養休暇期間。半年ですよ、半年!しかも、ナンパさえしなければ海外旅行もばれなかったわけで、事実上野放しですよ。
 大概、鬱病の患者というのは、その原因から遠ざかっているうちは全然平常と変わりません。ですので、”例え鬱病が演技”であっても、休暇中の姿からはその演技がばれることはありません。

 自分は鬱病になったことがありませんので、率直な感想を言わせて頂くと、「うらやましい」。だって、半年も休暇がもらえたんですよ?これなら「ちょっと旅行がしたいので、鬱病と診断してもらおう」と考える輩がいてもおかしくない。

 今回のケースがそうだとは言いませんけれど、少なくとも海外旅行にいった9月の時点で症状はほぼ改善していたと思われます。
 海外旅行届けを出していないのがくさい。仕事をしている人たちに申し訳ないと思ったのか、最初から黙って旅行にいく計画を盛り込んでいたのか。
 いずれにせよ、「病気療養のため」なりなんなり理由をつけて、届けを出せばいい。それができなかったのなら、何かやましいことがあると勘ぐられても仕方が無いよ、と。

 例え、本人が本当に苦しんでいても、その長期療養によってしわ寄せを食った同僚にとっては大変迷惑な鬱病。自分はならないように気をつけたいですね。

セキュリティの限界

2005-02-17 23:14:56 | PC
 昨今は、インターネット上でセキュアな通信を行うことは必須と言っても差し支えないでしょう。
 例えばショッピングをする場合、クレジットカード決済ならもちろんカード番号を盗まれたら洒落になりませんし、代引きでも住所など個人情報が見られるのはよろしくありません。
 そこで、現在広く利用されているのがSSLによる、送信データの暗号化です。この暗号化というステップにより、私たちは安全にインターネットライフを送ることができるはずだったのですが・・・

SSLやPGPで使われているSHA-1アルゴリズムにセキュリティ欠陥――専門家が指摘 ITmedia

強力なデータ暗号化アルゴリズム「SHA-1」のクラック手法に関する論文が発表された。まだ実用的なものではないが、改良される危険性はある。(IDG)

 記事の内容に入る前に、ちょっとSSLについてお勉強といきましょう。
 SSLについては、このページ等で詳しく説明されていますが、内容がちょっと難解なので、かみ砕いて説明しましょう。

 SSLで使われている暗号化には「公開鍵暗号基盤」と言うものが使われています。公開鍵と言うだけあって、送信されるメッセージを暗号化する為の”鍵”は誰でも手に入れることができます。ここで言う鍵とは、家や車の鍵を思い浮かべられるよりも、”暗号を作るためのルールブック”と考えてください。

 しかし、そんなものを安易に公開してもいいものなんでしょうか?

 実は、「メッセージを暗号化する為の鍵」というのがミソで、「暗号を解読するための鍵」というのが別に存在するのです。そして、解読する鍵は企業側で厳重に保管されているというわけです。「暗号化する鍵」の方だけを手に入れても、暗号化されたものから元のメッセージを復元するのは”ほぼ不可能”ですので安全というわけです。

 ちなみに、この暗号化されたメッセージから計算される、改竄防止用のデータを”ハッシュ値”または、単純に”ハッシュ”と呼びます。
 このハッシュ値というのは、建前上同一のメッセージでないと同じものはできあがりません。暗号化の時と復元の時にハッシュ値を生成して比べれば、データが改竄されていないか分かるわけです。

 上記の記事では、このハッシュ値の生成に関わる部分から、「暗号解読に対する画期的な手法が考案された」と報じているわけです。

 では、すぐにでもSSLは役立たずになってしまうのかと言えば、そうでもないようです。

以前よりもクラックの可能性が高まったとはいえ、天文学的な試行回数が必要だ。1の後に30個のゼロが続くくらいは必要で、1台のPCでは1000年以上の時間がかかるため、NSAなどごくわずかな政府機関でなければ実用的とは言えない

そうですので、必要以上に過敏になる必要はなさそうです。

 とは言え、人間が作るものに完全なものなどあり得ません。故に、この手法がより洗練される、または全く新たな手法が考案されることによって、いずれ暗号が破られる可能性は十分にあるのです。そのために、より堅固な次の手段を考えることは常に必要なのです。

 願わくば、SSLが破られる前に、”次の手段”が広く普及していることを。 

愛煙家の肩身は狭く

2005-02-16 22:51:20 | Life
 この事件の関連で、「少年の実名が云々」の議論が相変わらずされているみたいですが、無差別殺人を行ったサイコ野郎が更正するとはとても思えないし、別に更正せずに一生豚箱暮らしでも一向にかまいませんので、別にいいんじゃないかなあと思っているkermountです、こんばんは。

 さて、近頃は本当に、喫煙者に対して厳しい世の中になりました。私は吸わないので、肺ガンにかかる確率が少しでも減ってくれることに喜んでいるところですが、吸う人間からすると腹立たしいことこの上ないのでしょうね。・・・もしくは諦めているか。

 そんななか、さらに厳しい世界の流れが、愛煙家を襲っているようです。

 紫煙の酒場、世界から消える たばこ規制、枠組み条約28日発効

 結構元の記事が長いので記事を要約しますと、世界各国でバーやカフェも含めて禁煙になると言うことです。例えば日本では、居酒屋の所々で、スナックの一角で、ファミレスの中心で、ネットカフェの至る所で紫煙がくぐもっています。それが全部禁煙席になると言うのですから、にわかに信じがたい話であります。
 本来、喫茶店やバーはくつろぐところですが、食後の一服に安らぎを見いだす喫煙者にとっては、全く心休まらない場所になるというところでしょうか。

 しかしながら、現在人口の7割を締める非喫煙者にとってみれば、煙草の煙がある環境がすなわち”安らげない環境である”と言えなくもありません。よって、多くの人にとっては喜ばしい変化といえるでしょうね。

 それにしても、

 北欧ノルウェーでは、(中略)たばこ一箱(二十本入り)は、六十二クローネ(約千二百円)まで値上げされた。

という下りは驚きました。単純に日本の3倍以上ですよ?
ま、それよりも、

しかし、経済的に余裕のあるノルウェー国民への効果は薄かった。

という点の方がさらに驚きましたが。

 世の中の流れがこうであるにも関わらず、相変わらず私の職場では紫煙が耐えることがありません。「建物内禁煙」になりましたし、煙草の自販機も撤去されてしまったのですが、彼らには全く関係ないようです。
 それでも、みんなが愛煙家ならかまわないのですが、実際はそうではありませんから。

 道を清掃したときに、最も良く見つかるのは実測的にも経験的にも「煙草の吸い殻がトップ」のこの国で、煙草の規制が成功したとしたら。もしかすると、とんでもなく大きな成果が得られるのではないか?と思ってしまいます。

とんでもない裁判官

2005-02-16 02:11:12 | Thinkings
 といってもフィクションの中での話ですよ?

 ひょんな事から禁固と懲役の違いについて調べていますと、変なページが引っかかったんです。

白陰&ある逸話

老子の弟子で裁判官がいた。
そこで、泥棒の裁判が為され、奇妙な結審をした。
泥棒に6ヶ月の禁固刑を、盗まれた被害者に1年の禁固刑を申し渡した。
被害者は驚いて、裁判官に抗議した。
「わたしは、お金を盗まれた方の被害者ですよ、それがなぜ禁固刑なのですか?」
裁判官は言った。
「たしかに、泥棒はお前の金を盗んだから罰を与えた。だがお前はその泥棒に盗もうと思わせた責任がある。そそのかし罪だ。
盗むより、そそのかす方がもっと罪が重い。
世間一般は多くを持っていない人たちだ。何でも、あまり多くを持つことが、そういう人たちに罪を犯させる。お前は多くを持ち過ぎたのだ」


 むちゃくちゃです。
 じゃ、なんですか?道を歩いていていきなり殴られたとして、障害で訴えたら、「殴られるような顔をしていた。そそのかしだ。」ですか?

 どうもこの話を書いている人間は金持ちが嫌いみたいです。

 私も金持ちではありませんが、このそそのかしに関してはどうしても納得がいきません。
 この裁判官は、多く持っていることそれ自体が罪みたいなことを言っています。資本主義に対してのアンチテーゼを気取っているようですが、基本的に論理が破綻しています。富を持つにも色々過程がありますし、それが正当な手段を踏んで手に入れたものならば、そんなことを言われる筋合いは全くありません。
 また、そのような判決が許されるなら、陥れたいライバル社のトップ宅に空き巣にでも入ればいい。少なくとも半年は、トップ不在のまま会社経営をしなくてはいけなくなりますので、業績に相当なダメージを与えられるでしょう。
 また、個人的に恨みのある個人宅に強盗にはいるのも得策です。言い訳には「彼の家庭は幸せすぎた。故に私は彼の幸せを壊したくなった。」と言えばいいでしょう。

 そして、最後はこう締められています。

―借りる罪より、貸す罪の方が重い―

日本の不良債権処理を、この裁判官の態度で臨まなければならない。(新田論)


 ・・・。
 不良債権と、この裁判の話では全く関連が無いような気がしませんか?

 裁判では、被害者には全く落ち度がなかった。しかし、不良債権は十分に審査をせず、動向を見極めることができなかった銀行側にも、落ち度が十二分にあるのです。

 私には最初から最後まで的はずれに思えるこの”逸話”。どう思われましたか?

環境が変わると言うこと。

2005-02-14 23:33:34 | Weblog
 さて、職場の引っ越しから1週間。まだ片づけが終わりません。
 まあそれも仕方がないですよ。自分一人ならいいんですけど、よりによって係ごと移動になったんですから。救いなのは同じフロアと言うことでしょうか。

 そのおかげで移動する紙ファイルや紙書籍が大量に出ました。しかも私のいる元水道課は、何年も引っ越しがありませんでした。そのため、それこそ何年も前の、いるのかいらないのか分からないような紙ファイルや、発行年数が平成8年とかの法律の本とかが大量に発掘されました。

 「これは後で見るかも知れない」

 そう思った書類は、よほど特殊な書類でない限りは二度と見ません。よほどあなたがその書類に愛着を持っているか、もしくは保存スペースに莫大な余裕があるか、それとも本当に大事な書類かのどれかでない場合は、即刻捨て去るのが吉と言えましょう。
 私たちは”俺ルール”をそれぞれ作り、書類をいるいらないと仕分けていきました。ちなみに私の俺ルールは、「二年以上、一度も中身を見ていない」です。

 そうやって仕分けていきますと、驚いたことに実に7割ほどの書類がゴミ箱いきとなりました。正直、どういう魔法を使ったら、あのスペースに収まっていたのか?と思っていたのですが、そう言う悩みは無くなりました。

 どうしようもなくなる前に、片づける。そうは思っていてもなかなかできないのが整理整頓。
 そんな不精者にいいきっかけを与えてくれるのが引っ越しです。
 ・・・我が家の母屋の倉庫を片づけるときは、やっぱり引っ越ししかないんでしょうなあ。



 ・・・なあんて締めで終わろうと思ってたんです。私。
 そしたら、恐ろしい変化に気が付いてしました。・・・どうやら、私は知らず知らずのうちに、その病魔に冒されていたようです。
 病魔は、私の体をじわりじわりと蝕んでいき、私が今日、気づいたときにはすでに手遅れになっていました。

 私が、ふと、頭に手を伸ばし、左のもみあげのやや中程に指を置いたときです。

 感触が、違いました。
 指が、ぴたりと吸い付くんです・・・

 円形脱毛症にかかっていました。すでに、10円玉よりも大きくなっているようです。
 こう見えて私、デリケートなんですね。イヤ、ほんと。

・・・
・・・・
・・・・・ああああ・・・・

迷惑メール、うざい

2005-02-14 02:07:44 | Life
 いや、本当のところを言うとね、最初に考え出した奴は本当に頭がいいと思うんですよ。
 つまりこんな手口です。

ワンクリック料金請求に騙されるな!

 IPアドレスから、住所や電話番号を知られるなんて事は99%あり得ません。(残りの1%はプロバイダがアフォだった場合を考慮)オレオレもそうですけど、はやりのケースの場合はハッタリがほとんどです。

 ですが、世の中には払ってしまう人たちもいるんですね。

 かく言う私の後輩もその一人。彼は携帯の出会い系で引っかかったそうですが、まあ良くある話ですね。業者にしてみれば、「100人に一人でも払ってくれればOK」みたいな感覚でやっているので、彼は見事にエサにかかったわけです。
 その後輩には悪いですけど、私にとっては「良くある事例が身近で起きた」くらいのことで、そんなことよりも日々入ってくる大量の迷惑メールを何とかしたいと思っている次第。
 とりあえず、支払う人たちがいなくなれば、業者も不毛なことを辞めると思いますので、メールが来ても無視の方向で。

 必要なメールの数倍の規模で、ジャンクメールがトラフィックを流れている。こんなふざけた状況を早いところ何とかして欲しいと思っているのは私だけでは無いはずです。
 今のところ、規制、摘発がまともに行われているのかはなはだ疑問ですけど、何とか規制の網を細かくし、とりあえず数件でも摘発をして欲しいところです。

島崎藤村の故郷に見る越県合併

2005-02-12 18:42:16 | Weblog
 島崎藤村と言えば、明治から昭和にかけて活躍した文豪です。
 では島崎藤村と越県合併が関係あるのか。

 このページに、
 
 明治5年、長野県西筑摩郡馬籠村(現・木曽郡山口村神坂馬籠)に生まれる。

とあります。長野県山口村と言えば、平成の大合併において岐阜県中津川市との越県合併が決まっている渦中の村であります。
 そのため、こういう馬鹿馬鹿しい話が出てきているのです。

 島崎藤村は何県出身?生地・長野の村は岐阜に越県合併 読売新聞

同村出身でこれまで辞書などで長野県生まれと表記されてきた島崎藤村(1872―1943年)の出生地をどう表記するか。出版社や地元の人たちに、戸惑いの声も出ている。

 なんで出身地の表記でこんな風に問題になるのかと言いますと、記事にはこう書いてありました。

(藤村は)「信州人」という認識が定着している。

と言うことらしいです。つまり、”島崎藤村=長野県人という認識が一般常識としてあるから改変は苦慮せざるを得ない”と言うことらしいですね。

 この問題に、出版各社が苦しむ中、非常に明確且つ正しい意見を述べている人がいました。

藤村の孫の妻で、馬籠宿で土産物店を営む島崎黎子さん(68)は「藤村が信州を描いたのは確かだが、作品が変わるわけでもなく、馬籠も変わらない。(藤村が反対運動の象徴となった)昭和の合併のころとは、時代が違う。岐阜になるからといって、どうこう言う時代ではない」と話す。

 山口村教育委員長の小川洋一さん(71)は「藤村の古里が馬籠であることに変わりはない。信州の藤村でも岐阜の藤村でもなく、今や作品が外国語にも訳されている『世界の藤村』ですから」と話す。


 藤村が評価されているのは作品であって、出身地ではない。そして、その出身地でさえ何も変わらない。当然の事実です。彼らの意見は誠に的を得ています。

 私は彼らの言う一般常識、”藤村は信州人”という事を知りませんでしたので、本当にそれが一般的なことなのか分かりませんが、別に長野県だろうと岐阜県だろうと、”藤村は古里、馬籠を愛していた”という事実は変わらないのです。

 偉い人にはそれがわからんのですよ。

「FireFox」は本当に安全なのか?

2005-02-11 22:36:56 | PC
 最初に断っておきますと、私もFireFoxは使っています。主にサブ用途ですが、メインではSleipnirを使っていますので、結果的にはIEは家では使っていない格好です。そんなわけで、基本的にはIEを養護する様なスタンスではないことを明記しておきます。

 個人ユーザーの間でFireFoxのシェアが広がっているようです。
 C-Net Japanの記事によりますと、

12月の初めから1月中旬にかけて、インターネット閲覧にMozilla FoundationのFirefoxブラウザを利用した調査対象者は、0.88%増の4.78%だったという。

 一方IEはと言いますと、

この間のIEの利用率は0.7%減少して92.7%となった。6月に96.7%という数字を記録して以来、IE利用率は低下し続けている。

と確実にシェアを削られている様子。そうはいっても未だに90%オーバーのシェアを誇っていますので、業界標準と言っても差し支えないでしょう。
 そんな中での

Firefoxの急速な成長ぶりは注目に値する。

訳です。

 では、何故FireFoxがそこまでシェアを伸ばすことができたのか。
 もちろん、「Mozzilaが好き」「IEが嫌い」「Microsoftが嫌い」「というかゲイツが嫌い」という理由もあるでしょうが、ユーザーが最も指示しているのはもちろん、

 IEではないので、ウイルスやスパイウェアの標的にされない。

という点につきるでしょう。

 これ、どこかで見たことがありませんか?

 Windowsに比べてMac(Linux)はウイルスやスパムに対して安全です。

 そう、この構図にそっくりなんです。
 しかし、この構図と決定的に違う点は、

FireFoxは無料でかつWindows上で動くため、乗り換えが簡単。

という所でしょう。この為、日々セキュアな環境を手に入れたかったが、Mac(Linux)には乗り換えられなかった人たちが、大挙してFireFoxに乗り換えた結果、急成長が見込まれたというのが今回の顛末でしょう。

 しかし、この「Windowsよりも安全です」といううたい文句は、シェアを伸ばす有効な手段になる一方で、「このうたい文句を維持することが難しくなる」という諸刃の剣なのです。
 理由は簡単、「シェアが伸びるから。」

 これは至極当然なことで、「何故IEばかりが狙われるのか」を考えればすぐに答えが出ることです。IEはインターネットブラウザのトップシェアであるため、ウイルス作者やスパム業者にとっては簡単に被害を拡大させる土壌があることを意味しています。
 つまり、今までは「MacやLinuxと同じように、Mozzilaの様なマイナーなプラットフォームに対するプログラムを作っても、あまりメリットが無い」という訳です。
 しかし、FireFoxがこれまで以上にシェアを伸ばすことになれば、事情はがらりと変わってきます。
 ある程度シェアが広がれば、ウイルス作者やスパム業者にとっては「新たな標的」として認識されることなるのですから。

 こうした懸念は今までもあったことです。事実「Macにウイルスが少ないのはシェアが圧倒的に小さいからだ」という意見は以前から言われてきました。
 しかし、今回のFireFoxに関してはすでに懸念では無くなってきています。

Mozillaブラウザを狙う初めてのスパイウェアが出現CNET Japan

 この記事にあるように、現実にFireFoxに関しての脅威は日々増大しているのです。
 そしてこの脅威が猛威をふるいだしたときに、果たしてIE以上の対応がとれるかというのは、私は大いに疑問に思うところです。
 ここからは私の独断と偏見になるのですが、もし、FireFoxである程度拡散の速度が速いスパイウェアおよびウイルスが発生した場合、その対応速度はIEよりも確実に遅くなるように思うのです。
 というのは、まずサンプル数が18分の1です。そして、IEに比べセキュリティ対策ベンダーのノウハウの蓄積が進んでいません。
 それに加え、最大の理由としてユーザーの油断があります。

 現在、ウイルスおよびスパイウェアのシェアは、ほぼ100%IEであると言っていいでしょう。ですので、もしFireFox用のスパイウェアが現れたとしても、

 IEじゃないから大丈夫

とユーザーが対応をしなかったとしたら。例えどんなにベンダーの対応が早くても、ユーザーが対応しないならば同じ事です。そして、「IEじゃないから安心」という神話を信じている人たちは確実に存在します。
 そう言う人たちがまともに対応をせずに、深刻な被害をばらまくのはあまり想像したくない未来ですが、このままでは多分そうなるでしょう。

 なぜなら、まだベンダーも、ウイルス作者やスパム業者も、FireFoxにどんなバグがあるのか把握していないのですから。これでは対策の取りようがないというのと同じ事です。

 下手をするとこの先、「IEは危険」という認識を持っている分、IEの方がセキュアになる時が来るかも知れません。

 現在FireFoxを使っておらず、かつアンチウイルスやファイヤーウォールを導入している方は、状況が落ち着くまで乗り換えを控えられるのも一つの手でしょう。
 デバッグに「絶対」はありません。
 「FireFoxが本当に安全か」という問題は、ある程度普及しないことには誰にも分からないのです。

「マウスパッド」”で”動かない

2005-02-10 21:17:14 | PC
 谷村有美、最高。
 某古本屋で8枚まとめて買ってきました。何で今まで聞いてなかったかなあ。

 閑話休題。

 さて、私はマウスが大好きですが、それにしては今まで全く気にしていなかったものがあります。

 マウスパッドです。

 私のマウスパッド遍歴は、あまりにショボイものです。まず、ASCIIの懸賞で当たった真っ白なロゴ入りマウスパッドを使い、次に自分で作ったものを使用。そうしたら光学式に反応しなかったので、泣く泣くもらい物のSEGAのメガドライブマウス付属のものを使用。長年愛用していましたが、汚れてきたのでLOASの100円のものに交換。ですが、さすが安物。上の布部分がべろんとはがれてきてしまうため2代目に交換。今に至ります。

 ええ、私のマウスパッドは100円です。これだったらいっそ、「もらい物」とか「雑誌の付録」とかの方がまだかっこいいです。

 で、新しいマウスパッドを買ってみようかな、と売り場に出かけてみると、あるものですねえ。下は100円から上は2000円くらいまで。雑誌とかには1万円を越えるようなものもあるようですが・・・。
 さすがにマウスパッドに1500円とかかけたくありませんので、680円のMP-065BKをチョイス。表面に規則的に並ぶ半球状の突起が、マウスの動きを軽くすると言うふれこみですが・・・
 確かに軽い。マウスを動かした感じは、重さが今までの3分の1になったくらいの衝撃です。

 ですが、ポインタが動かないんじゃ話にならないじゃないですか。

 今までは小刻みな小さい動きも、軽快に拾ってくれたExplorer君がマウスパッドを変えたとたんに、大きな動きしか拾ってくれないんですよ。動き始めの感覚が凄く鈍いんです。たとえるなら、クーペとトラックって感じですか。
 冗談かと思いましたよ。速攻でボールマウスを使っている弟にプレゼント。

 で、本日新しいマウスパッドを買ってこようと思っていたら、職場の電算担当が、「荷物を整理していたら出てきた。持って行っていいよ。」と新品のマウスパッドをくれたので、有頂天で帰宅。多分これの一つ前のタイプです。

 まさか、と思いましたよ。
 だって、ポインタが動かないんですもの。

 こんなにExplorer君ってデリケートだったのか・・・。それとも黒一色という柄が悪かったのか・・・。
 なんにせよ、今私は元の鞘に収まる形で100円のマウスパッドを使っています。

 100円マウスパッド、最高です。

 ・・・明日、いっそ1500円とか言ってこようかなあ。

「南セントレア市」白紙に

2005-02-09 22:25:17 | Weblog
前の記事

「セントレア」は白紙に 新市名は住民アンケートで共同通信

 17日開港の中部国際空港(愛知県常滑市)の愛称にちなんで、合併後の新市名を「南セントレア市」と決めた同県美浜町と南知多町の法定合併協議会は9日、決定を白紙に戻し、住民アンケートの結果を基に新市名を選ぶことを決めた。
 (中略)
 両町民の「南セントレア」への抵抗は根強く、新市名に採用される可能性は低くなった。


 前の記事のコメントでHAMAさんが言っておられるように、当然の成り行きでこうなりました。

 しかし、これは本当に幸せなケースだと思います。

 いくら住民が「馬鹿なことをしやがって」と思っていても、議員や首長が結託して工作を行った場合、覆せないことの方が多いのです。いくら世論が勝っていても「私たちは住民の代表だ」というアドバンテージで押し切ってしまう事が多いのです。
 今回のケースも、「あまりに汚いやり方」で「ひどい案件」を通そうとしていたために、マスコミ等に取り上げられ事が大きくなったために、軌道修正をせざるを得なかったという状況でしょうね。もしもこれほどニュースになることが無かったなら、リコールでもされなければ「南セントレア市」が白紙になることはなかったでしょう。

 しかし、田舎のリコールをなめてはいけません。
 滋賀県で、リコール後に前町長が再当選したケースからも分かるように、投票人数の絶対数が少ないために、ある程度の票のとりまとめができてしまう、もしくは票が割れるような状況になれば、リコール後また再当選、大手を振って事業続行なって事も十分可能性がある話なのです。
 別ケースで、首長の英断で、結託して無理な要求をする議員達を解散させても、フタをあけてみたらまた同じメンバーだったなんて事も十分起こりうることです。そりゃそうです。人口1万人規模のまでの町村ならば、最低200票もあれば当選できてしまうのですから。人口が少ないので議員のなり手もおらず、結果何も変わらないなんて事になるわけです。

 さて、今回のケースでは、リコールも何もなく案件が白紙に戻りました。住民の皆さん、これからが勝負です。首謀者達が観念してくれているといいですが、そうでないならば色々と噂や怪文書が飛び交ったり、投票のやり方で票を操作しようとしてくるはず。

 そう、岐阜県美濃市のように。
美濃市住民投票 「単独」結果に複雑さasahi.com

 今回の2重の住民投票は、住民団体が請求した住民投票で「合併賛成」の民意が示されるのを嫌った市側が、3択式の投票をぶつけた形だ。

 色々と手はあるんです。色々と。

 さて、郷土が「南セントレア市」になりかけた住民の皆さん。これからです。頑張ってください。