「来る1月27日のアップルのイベントでいよいよタブレットが発表される」、という”噂”が、今ネットニュース界隈では「当然あること」という雰囲気です。真偽の定かでないリーク情報やその筋からの話が日々続々と出てくる。こういう流れは、アップルの基調講演前の風物詩にでもなってしまったかのようです。今更ながら、アップルのバイラルマーケティングの力はすごいなあ、と。
さて、そのような噂に追われてか、それとも、iPhoneからの流れを受けての当然の準備か知りませんが、AmazonがKindle関連のニュースを二つ投下しました。
Kindle向け出版物の著者印税率を70%に倍増できるオプション
“Kindleアプリ”を開発・公開可能に、Amazon.comがSDKを提供へ 二本ともINTERNET Watch
前者は、条件付きで通常35%の印税を70%(!)に倍増するオプション。後者はKindleでパズルゲームやガジェットを製作できるSDKの公開となっています。
条件付きとは言え、印税が倍になるのは出版社にとっても魅力的なはず。Amazonは、コンテンツのさらなる拡充と、Kindleならではの機能を使えるコンテンツを増やすことで、ユーザーを囲い込む目的でしょう。
SDK公開の方は、電子ペーパーではインタラクティブなコンテンツはちょっと難しいので、前述の通り、パズル等の動きの少ないアプリが多くなるでしょう。ただ、他社の電子ブックリーダーには無い、様々なアプリケーションを提供できる下地を整えることで、単なる電子ブックリーダーとは別のアプローチをユーザーにかけることで、新規顧客の獲得を目指すと言う事ではないでしょうか。
そしてこれらは、動画や音楽に加え、電子ブックリーダーとしても使えると噂される、アップルのタブレットが発表されるであろう、月末の貴重講演会前になんとでも発表しなければならなかった・・・と考えると実に自然な流れの様に思えます。アップルの新製品に対してのマスコミの動きは、最近はちょっと過剰とさえ思えます。本当にアップルのタブレットが月末に発表されるならば、Kindleの話題なんて簡単に吹っ飛んでしまうことでしょう。
と言うわけで、Amazonのこの動きから、私には1月27日のアップルのタブレット発表は「ある」としか考えられないように思えてきました。もしかすると「Today!」とか「Now!」とか壇上で言って、そのまま製品が発売される流れもなきにしもあらずです。・・・もっとも、1000ドルと言われる同タブレットを、実際買うかどうかはまた別の話ですけどね。