今、流行ってますよね、E MOBILE。もちろんそれだけではなくて、DocomoもauもSoftbankも・・・もちろんWILLCOMもですけど、モバイル用途のデータ通信サービスが広く普及してきました。E Mobileはその中でも、自社製の端末だけでなく、他社製のPCにも値引き・・・というか分割支払いを肩代わりして初期投資を低く抑えることで、大きな存在感を示しているところ。これまで携帯電話やスマートフォンが中心的だったモバイルでのネット利用に一石を投じる形になっています。
そして、もう一つ。今までに紹介してきた「携帯電話規格の延長」ではなく、これまでも来るぞ来るぞと言われながらも一向に来なかった通信規格が、ついに本格的な始動を迎えたようです。
「UQ WiMAX」スタート、ノートPC内蔵型も7月登場 ITmedia
モバイルWiMAX(IEEE802.16e)技術を用いる高速モバイルデータ通信サービス「UQ WiMAX」が2月26日に開始。サービスを展開するUQコミュニケーションズのほか、主要株主や総務省の石崎岳副大臣らが集い、UQ WiMAXの開通イベントを行った。
UQ WiMAXは下り最大40Mbps、上り最大10Mbpsの高速通信と月額4480円(2009年7月1日に商用サービス開始)の定額料金を特徴とするモバイルデータ通信サービス。当初はUSB、PCカード、ExpressCard型の計4機種で、東京23区と神奈川県横浜市と川崎市の一部エリア(2月 26日現在)を対象に展開する。サービスエリアは2009年7月に東名阪、2009年度末に政令指定都市まで拡大し、2012年末に人口カバー率90%の実現を計画する。
今回の立ち上げでは、とりあえず都市部、しかもMobile WiMAXということで、E Mobileを始めとする携帯電話陣営と真っ向から対立する形になります。
・・・ところで、WiMAXとMobile WiMAXってそもそも規格から違うというか・・・同じWiMAXという名前がついていても全然別ものってご存じでした?私は恥ずかしながら今回調べて初めて知りました。・・・いや、もしかしたら以前にも読んでいて、忘れていただけかもしれませんけど。何でも、今の光やADSL、ISDN、ケーブルと同じように、固定機器向けの規格が無印のWiMAXでIEEE 802.16-2004。で、ノートPCやPDAと言った移動体向けの規格がMobile WiMAXでIEEE 802.16eらしいですよ。今回の立ち上げは後者ですね。
田舎の方にも光が普及しつつある日本において、無印のWiMAXの普及は難しいみたいです。今回のUQ WiMAXにしても、首都圏の次は政令指定都市という手っ取り早く人口カバー率を稼げるところから普及して行くみたいですし。
しかしながら、山奥やほんのちょっと運の悪かった地域では、未だにISDNしか固定回線を引けないと言うところはずいぶんあるわけで、その地域に向けてE Mobileや今回のUQ WiMAXという高速通信規格は救いの手になるはず。固定向けではなくてモバイル向けですけれど、下り5Mbpsで4980円固定なら、十分に固定向けの代わりになるでしょう。ですから、今回のUQ WiMAXにしても、自治体等を巻き込んで過疎地などのデジタルディバイドを少しでも解消する方向で動いた方が、より意義があると思うわけです。
元々総務省も噛んでいる訳ですから、道路を造るのもいいですが、こっちにもよりお金を使って欲しいモノですね。