kenyのキャンピングカーライフ!

キャンピングカー遍歴からの楽しみ、苦しみ、整備などに付いて思い付くまま綴ります。何かの参考に成れば幸いです。

キャンピングカーのホイール締付トルクはダブルチッエック要!

2017-01-19 11:38:58 | 整備

<車重が重いぶん特殊です?!>

雪も融け、健康診断結果も良好、外付け無線LANもテザリング開通と、何故か気分の良いこの頃です。

(#^.^#)

こんな良い気分を皆様にも、お裾分けしたく思うのです。

 

現在は冬タイヤ装着の方が多数お見えと思います。

1年中 夏タイヤで過ごすkenyは安心なのですが。。。。

 

タイヤ交換、ホイール脱着後は、”ホイール締付トルクのダブルチッエック”をお勧めします。

 

【理由】

キャンカーは車重が重く(約3トン)、ホイール締付トルクのみでは、ホイールがハブ面にジャストフィトしない場合がある。

ホイールとハブ面の合わせが不足しますと、早期にホイールナット(以下 ナット)の締付トルクが低下する。

 

【ホイール取付時の整備ポイント】

1、ホイールのハブ面接触部の錆、異物をワイヤーブラシ等で除去する。

写真は新品アルミホイールですが、時に赤丸部には錆等が無い状況にします。

2、ハブ面の赤錆、異物をワイヤーブラシ等で除去する。

写真では赤丸部に赤錆の溜まりが見られますが、この様な異物は完全に取り除きます。

また余談ですが、赤錆が気に成るとして、黒ペイント塗布等は行わない事です。

ハブとホイールは基本的にメタルタッチ(金属同士)です。

黒ペイントは異物ですし、座屈(へこむの意)しトルクダウンします。

 

この作業を確実にやりますと、”ガツン”としたトルク感を感じ取る事が出来ます。

3、ハブボルト、ナットネジ部、ホイールナット座面にオイル分、異物の付着が無い事を確認する。

ハブボルトにオイルは塗布しない事。

(大型トラックではオイル塗布する場合も有りますが、キャンカークラスは緩み防止の為、塗布厳禁です。)

 

【ナット締付時のポイント】

1、ホイールセンターとハブセンターを合わせる。

純正ホイールですとカムロードの場合、ハブ径 106mm

ホイールハブ穴径 106.1mm(通常 106mmと表記されています)

 

汎用アルミホイールでハブ穴径 108mm  110mm品を装着の方にはハブリング取付をお勧めします。

小生はハブ穴 108mm汎用アルミホイールですが、板厚1mm弱のセンターホイールキャップ装着で対応しています。

 

2、ナットは必ず、手で仮付けを行う。

ホイールとハブのセンターがズレ無いよう、対角線上にナットを取付、タイヤが空転しない範囲でレンチで仮締付けを行う。

仮締付け後、タイヤが軽く接地する程度にジャッキを降ろし、レンチで更に軽く締付ける。

トルクで言いますと、2~3kgm程度でしょうか。

ネライはホイールとハブのジャストフィットです。

 

3、ジャッキを完全に降ろし、規定トルクでナットを対角線上に順次締付ける。

小生の場合は長年の経験で、手感レンチを使用しています。

(*_*;

締付トルクを口頭、文章で表現は難しいから、定量化しますと規定トルクで締め付けて下さいと成ります。

【規定トルクで締付後のダブルチッエック】

ナットを規定トルクで締付後は、2~3Km走行し、再度規定トルクで締付ける。

この作業がダブルチッエックです。

 

この内容は経験則から来るのですが、案外重要なのです。

走行後に再度規定トルクを掛けますと、2~3本は角度で約2~5度(ナット1回転を360度とする)程度、増し締め出来ます。

これが、ホイールのフィティング結果、緩んだ(軸力低下)領域に成ります。

 

*締付トルクは専門用語で言いますと、ハブボルトの軸力を確保する事に成ります。

<以下 赤文字修正しました 1/29>

軸力とは、ナット締付によりハブボルトに発生します、ハブボルト材質固有の引張応力とハブボルト断面積の積で表わされる引張強度の事です。

この引張強度が出ますと、締結(ていけつ 締付結合)が確実に行われた事に成ります。

 

車重の重いキャンカーの場合、ナット締付規定トルクでは、ホイールがハブ面にジャストフィットせず、見掛のトルクが出る場合が有ります。

例えデーラーでホイール交換された場合でも、ダブルチッエックは御自身で実施される事をお勧めします。

デーラーで走行し、ダブルチッエックまではやってくれません。

車両の運行前点検義務は運転者に有りますからね。

まぁ~ダブルチッエックの上、更に500Kmも走行し再確認、トリプルチェックまでされるとナット、ハブボルト関連の不具合はまず発生しない事でしょう。

但し、過積載の無い事、事故等は除きますが。。。。

 

キャンカーは一般乗用車に比較し、重量が2~3倍は有りますから、それに応じた取扱が必要と成ります。

この辺りも楽しんで出来ますと、キャンカー冥利???

かも知れませんね。



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2 コメント

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座屈と応力について (りびパパ)
2017-01-29 18:43:37
 時々勉強させていただいております。いつも役に立つ情報をありがとうございます。常に一生懸命「向上」に取り組んでおられる姿勢に敬意を表します。
 文中の用語で、構造・材料力学で用いられる意味合いと少し違う所がありまして気になりましたので、報告させていただいてよろしいでしょうか。
 何れも現代ではネット上で検索すると定義等がでてきますが、一つは座屈です。例として柱に圧縮力がかかる場合に、短い柱では起きませんが、長くなると急に横にたわんで折れる現象が出るような変形の形態です。もう一つは応力です。圧力に似ていますが、物体内部の単位面積にかかる力を示すようです。また軸力は単に軸方向の力で、単位面積は関係ないようです。
 いろんな役に立つ情報を掲載しておられますので、理論的にも弱点のないもので掲載される方がより皆さんの信頼が増すものと思った次第です。
 今後もご活躍をお祈りしております。
 
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りびパパさん (kenyじぃーじ)
2017-01-29 21:58:50
 御訪問、コメントありがとう御座います。

りびパパさんは、もしかしたら建築強度関係のお仕事でしょうか?
小生は自動車関係ですが、建築とは力学の概念に差は無いと思いますが、意味合い?表現?には少々差が有るのかも知れませんね。

まず”座屈”ですが、塗膜が座屈するとの表現ですが、建築物の数メートルの梁が座屈するのも、数十ミクロンの塗膜が座屈するのも同じ事象と考えられないでしょうか?

おしゃる通り長い柱に圧縮力が印加され、急にたわみ折れる事が座屈ですが、数十ミクロンの塗膜に圧縮応力が掛かり塗膜が圧縮され押しつぶされます。
この事象を座屈と称する事自体に間違いは無いと思うのですが。

またこの座屈は、動荷重が繰り返し入力される金属部のボルト、ナット締結の座面にも発生します。
建築鋼材のボルト、ナット締結において動荷重が繰り返し入力される事は稀な事と思いますが、自動車に於いては日常的に発生します。

良い例が皆さんがお困りのホイールナットのトルクダウンがこれに当たると思います。

次に軸力ですが、ここで言っています軸力とは、ホイールをハブボルトに締結するさいに、ハブボルトに発生する引っ張り応力と断面積で構成される強度を軸力と言っています。

JIS ボルト、ナットに依りますと、ボルト強度はボルトの軸部が破断する強度です。
ボルトは鋼材ですから、強度は単位面積当たりの引っ張り応力が基本と成ります。
従いまして実際のボルト強度は、単位面積当たりの引っ張り応力*ボルト断面積となります。

以上より実際の自動車のボルト、ナット締結に於いては、ボルト引っ張り応力、断面積を考慮に入れ、ボルト強度を考えます。

これが実態に即した考え方と思いますがいかがでしょう?
単位面積当たりの応力が分かった所で、実際のボルト強度が判明しない限り、規定締付トルクも設定しようは無いのですから。

またの御訪問をお待ちしております。
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