<軸重と負荷能力>
第1回で、タイヤ構造からLI(ロードインデックス)負荷能力について見て来ました。
その中で、指定空気圧は定員乗車+積載を考慮し決められている事が分かりましたが、ここで乗り心地改善の余地が有るのでは? と言う事もおぼろげながら見えて来ました。
今回は、軸重とタイヤの負荷能力から、積載にどの程度の余裕が有るのか、見て行きたいと思います。
尚、特に断わりが無い限り、記述内容は2014モデル コルドバンクス4の諸元、データーに基ずいていますのでご自身の車に付いては、この限りでは御座いませんので了承願います。
今回も掲載資料に付きましては、ブリジストンさんのHPより拝借しております。詳しくお知りに成りたい方は、こちらを参照下さい。
http://www.bridgestone.co.jp/personal/knowledge/maintenance/index.html
繰り返しに成りますが、タイヤ管理に付きましては、安全に関わる重要事項でありますので、自己責任でお願いします。
Kenyじぃーじは自己責任で、タイヤを管理し、キャンカーライフを楽しんでいるんだなって程度にお読み下さい。
そして、言うまでも無いことかも知れませんが、タイヤ空気圧は、コルドバンクス4 架装メーカーである、バンテックセールス社の指定空気圧 6.00kPaをお守り下さい。但し、取り説を良く読むとユーザーがタイヤ管理をする前提で空気圧は調整して良いとの記述があります。
これを取り説では『使用状態合わせ』と記述しています。
前置きが長く成りました。
本日のコルド4です。
1、コルド4の軸重・タイヤ諸元
前前軸重(現在の車検証では、前前との表現に成っています。2軸車の想定) 1220Kg
後後軸重 1270Kg 車両重量 2490Kg(乗車人数、積載を含まない車両単体の重量)
車両総重量 2875Kg(定員7名を含み、積載重量は含まない重量)
乗車定員 7名 (車検証では、1人の体重を55Kgで計算します)
タイヤ ブリヂストン製 RD-613 STEEL 195/70R15 106/104 LT
2、1輪(1タイヤ)当たりの負荷荷重
前輪は左右で2輪有りますから、前前軸重を2で割ります。
1220Kg÷2=610Kg 後輪も同じく 1270Kg÷2=635Kg
前前軸重1220Kg+後後軸重1270Kg=2490Kg 車両重量と成ります。
従って、車両重量は空車時(人も荷物も乗せていない状態)であります。
LI(ロードインデックス)表からの負荷荷重は、空気圧6.00kPa時 950Kgですから、タイヤ荷重割合は
コルド4取り説では、85%以下を推奨しています。
空車時のタイヤ荷重割合
前輪 (610Kg÷950Kg)×100=64.2%
後輪 (635Kg÷950Kg)×100=66.8%
前輪 64.2% 後輪 66.8% 共に85%以下を満足しています。
ちなみに、Keny空気圧 5.3kPaでは、以下のように成ります。
LI表の空気圧別ー負荷対応表から、5.25kPa時 890Kg(出典:コルド取り説) 同一の5.3kpaに表示が無く、5.25kPa時とさせて頂きました。安全マージンは向上方向ですから良しとします。
前輪 (610Kg÷890Kg)×100=68.5%
後輪 (635Kg÷890Kg)×100=71.3%
共に85%以下を満足しています。
空気圧を5.3kPaまで下げても、その悪化率は、6.00kPaに比較し
前輪 4.3% 後輪 5.5%でしか有りません。これならエアー圧を少しでも下げ、空気圧を管理する前提で乗り心地良く、使用する事が得策では無いでしょうか。
3、定員7名 乗車時のタイヤ負荷荷重
定員7名分の体重が加算されます。その合計は 7×55Kg=385Kg
385Kgが前後輪の軸重比率に応じ負荷すると仮定します。
空車時の前後輪の荷重配分
前輪 1220Kg÷2490Kg×100=49%
後輪 1270Kg÷2490Kg×100=51%
定員7名 乗車時の軸重
前輪 49%×2875Kg=1408.6Kg
後輪 51%×2875Kg=1466.4Kg
タイヤ1輪当たりの荷重
前輪 1408.6Kg÷2=704.3Kg
後輪 1466.4Kg÷2=733.2kg
タイヤ空気圧 6.00kPa時 LI表 負荷荷重950Kgですから、7名乗車時のタイヤ荷重割合は
前輪 (704.3Kg÷950Kg)×100=74.1%
後輪 (733.2Kg÷950Kg)×100=77.2%
前後輪共に、タイヤ負荷割合 85%以下を満足しています。
7名 乗車時のLI表 負荷荷重950Kgからみた、最大積載量は、前後軸に荷重がそれぞれの軸重に分布すると仮定し算出します。尚、実際はキャンカーの構造上、リアオーバーハング部(後軸中心より後部の部分)に荷物室が有る事が多いですから、後輪には前輪以上の荷重が掛り、前輪は逆に軽く成る傾向があります。
平たく言いますと、軸重分布と仮定し算出した重量に対し安全マージン重量を引いた重量しか、搭載出来ないと言う事です。
くどいようですが、軸重分布計算上で最大積載量を設定すると後輪は、負荷が大きく成ります。
この当たりがキャンカーは特別なんだと言われる所以と考えられます。
しかし特性を理解し利用すれば、これほど楽しい車もないのですから、皆さん、正しく使い楽しみたいと思います。その具体的方法も後日、記事UPします。
とは言うものの目安が無く成りますから、軸重分布時の最大積載量を算出しておきます。
7名乗車 タイヤ空気圧 6.00kPa 負荷荷重950kg時の最大積載量
前輪 950Kg×2-1408.6Kg=491.4Kg
後輪 950Kg×2-1466.4Kg=433.6Kg
合計 491.4Kg+433.6Kg=925Kg
キャンカー特有のオーバーハング部への荷物搭載構造の安全率30%とします。
安全率を考慮した最大積載量 925KG-(925Kg×0.3)=647.5Kg
同様に、7名乗車 タイヤ空気圧 5.25kPa 負荷荷重890kg時の最大積載量
計算は上記と同様です。
安全率を考慮した最大積載量 479.5Kg
どうでしょう? 空気圧を適正に管理すれば、乗り心地と積載量は両立するのです。
長くなりましたので、本日はここまでとします。
長々読んで下さりありがとう御座います。
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それに、私と妻の体重で3人分の重量が・・・(笑)
でも、はるまは半人前以下
それに定員7名だから大丈夫ってことか(^u^)
タイヤ管理を確実に行えば、空気圧は落とせ結果、乗り心地は改善しますよ。