ON THE ROAD

適当に音楽や映画などの趣味についてだらだら

『ザ・クレイジーズ 細菌兵器の恐怖』

2021-01-21 21:14:11 | 洋画
ロメロ=ゾンビ映画という図式がある自分にとって非ゾンビ映画作品は新鮮がある。
しかし、マクロに言うとゾンビ映画とそう変わらない内容かなと思う。伝染病によって人間が狂暴化して人間を襲う構図はゾンビだし、人間同士の諍いがポイントになるのもゾンビっぽい。

特にこれという見どころはなく、良くも悪くもロメロが撮っただけという映画以上の評価は私は持てない。が、これが後の『ゾンビ』へ大きく影響していることは間違いないと思う。

『冷たい熱帯魚』

2021-01-17 12:11:29 | 邦画
学生時代バイトが一緒だったO君が園子温が好きでこの映画をやたらとプッシュしていたな。それから10年近く経ったが、O君やっと観たよ。

しかし、やっぱり園子温の作風は好きになれないな。エロとグロが悪いわけではないか、それでごまかしているよう。そんでもって深いようでそんなに深くもない。これで140分は長く100分程にまとめてくれたらもうちょい好きになれるな。
プロット自体はいいと思うから色々ともったいないな。

まあ、今作はでんでんのキレっぷりと美人な妻二人の裸体を拝められるというと点で開き直れば価値がある作品。

『ズーム/見えない参加者』

2021-01-16 15:09:34 | 洋画
劇場に行く度に予告見せられるから、負けてつい足を運んでしまったよ。

全編ZOOMで撮影したと話題?になったが、これも時代が生み出した映画だなと感心してしまう。ちょっと前にカメ止めのスピンオフでこんな作品があったが、実際に劇場作品として制作してしまうとはね。

ただ、作品の良し悪しは別のお話。
ZOOMを使用した作品という点では画期的かもしれないが、恐怖演出としては伝統的なホラー映画の範疇を一切はみ出ていない。ホラー映画をZOOMで撮ったという、それ以上でも以下でもない作品。最後は来るとわかっていてもちょっとびっくりしたけど。
というかせっかくなら登場人物の一人称視点で描いてくれたらよかったのにと思う。あの誰でもない視点からのZOOMは違和感がある。それとも劇場ではなくパソコンやスマホから観れば自分も参加者のようになれるという演出なのかな。

最後にメイキング映像があるけど、なんじゃこりゃ。キャストが実際に交霊するというメイキングですらないおまけ映像。しかも、ヤマもオチも意味も何もない完全な蛇足。作品が60分ほどだから水増ししたとしか思えない。

まあ、1000円だし、60数分だし時間つぶしにはちょうど良いかな。

『椿三十郎』(1962)

2021-01-11 23:33:13 | 邦画
そんなに作品を観ているわけではないが、黒澤作品では2番目に好きな映画。

何といっても椿三十郎というキャラクターがいい。粗野で正義の味方という形容も似合わないながら、とても頼れる男で、観ていて安心感もある。短い時間ながら観る者に強烈な印象を残す。

ストーリーも削ぎ落した一切の無駄のないもので、完璧だと思う。実際リメイクはこの作品にかなり忠実に作られたらしいね。
そんでもって仲代がめちゃくちゃかっこいいんだな。それもなんちゃってのかっこいいじゃなく、本物のかっこよさだ。今の時代にあれだけの雰囲気、目力のある俳優はいますかね。

また、脇を固めるキャラもいい。押し入れ侍のコミカルなキャラはチャンバラだけの時代劇ではないという作風に大いに貢献している。女性二人も話し出すと、まどろっこしく感じてしまうが、いい塩梅になっている。

ラストの一騎打ちに関しても言うことは一切ない。簡単そうに見えてあの「タメ」を撮れる映画監督はそうそういないことでしょう。

世界中いろんな映画監督いるけど、こういう作品を撮れてこそ「巨匠」だと私は思うな。

「東郷青児蔵出しコレクション~異国の旅と記憶~」 SOMPO美術館

2021-01-10 22:31:33 | ○○展

美術館がリニューアルしたのは知っていたが、場所まで変わっていたとは知らなかった。とはいえ前のビルの隣に移っただけ。スタイリッシュな外観で結構気に入った。その辺の写真もせっかくだから撮ればよかったな。

東郷青児展は数年前に観て以来。東郷青児といえば筆を感じさせない滑らかなタッチが特徴だが、今回はそういった作品以外もたくさんあった。意外なところでは彫刻作品もあったし、自身の画風とは真逆のような厚塗りでごつごつした作品もあった。
「東郷青児といえばこう」というイメージがあったが、私の中では一新された。

興味深いのは自身の作品と仏像への類似性に述べていたところ、言われてみれば通ずるところがあるように思える。

展示は時代ごとに並べており、作家の変遷が分かる。また、タイトルにあるようにいろいろな国へ行っているようで、作品への影響も感じ取れる。