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ON THE ROAD

適当に音楽や映画などの趣味についてだらだら

『Dream Catcher』 浜田省吾

2015-01-25 21:13:11 | 邦楽
浜田省吾のファンになったのはMy First Loveのツアーが終わった後だから2008年かな。フェアライフは別としてファンになってから初めて発表された新譜だ。全6曲で新曲は1曲のみだがそれでも長いこと待っていたファンにはたまらない。ネットサーフィンしているとこの作品の広告バナーを見かけるのがなんとも不思議な感じ。

新曲「夢のつづき」については以前書いたけど他の曲は既存の曲のリメイク。
1曲目はオーバーチュア的な「君が人生のとき…」のインストナンバーとなっている。
「光と影の季節」と「I am a Father」はすっかりライブの定番にもなったナンバーだけどこのアレンジには納得できないファンは多いと思う。特に「I am a Father」のアレンジは酷いものだ。オリジナルはいい緊張感があったのが、今回は随分と軽いというか拍子抜けするようなアレンジになっている。何がいけないってドラムが最悪、跳ねすぎだよ。
どんなアレンジになるか楽しみにしていた「BASEBALL KID'S ROCK」は今作で一番良かった。ピアノは色々あって降ろされた小島さんが弾いているけど私は彼のピアノが好き。彼の余裕のあるというか遊んでいる感がいい感じに出ていてオリジナルがロックぽかったのに対し今回はロックンロールな感じになっている。
「君が人生の時…」は2011のツアーと似たアレンジ、というか同じじゃないかな。元々はこの曲が映画の主題歌になる予定だったそうで。映画観てない分からないけどどっちが正解だったのかな。今回初めて気づいたけど歌詞が変わっているのね。
夢から醒めてもまた夢追いかけたい だったのが
夢から醒めてもまた夢追いかけてる に微妙に変わっている
手持ちの音源確認したら90年の時点で変更されている。ということは2011の時も変わっていたのかな。全然気が付かなかった。

本人のの口ぶりからすると今年にはちゃんとしたアルバムが出るようだからこの作品は前菜のようなものと思っている。だから多くは求めないしこんなものかなといった感じ。それより「恋する気分」を次作にはぜひ入れてもらいたいものだ。



「夢のつづき」 浜田省吾

2014-12-10 11:39:35 | 邦楽
フェアライフは別として自分が浜田省吾のファンになってから初めて聴く新曲。この日を何年待ち望んだことかと思ったけど、初オンエアのラジオをエアチェックしヘビーローテーションしているけどなんだかな。
この曲は映画の為に書き下ろした曲のようだけど、映画をイメージしすぎて、なんだかわざとらしい感じになっている。映画のイメージにはぴったりなのかもしれないけど、ちょいとハートフルすぎる。もう少し自由に作らせるか、「君が人生のとき…」でも良かったのかなって気もしないでもないけど。しかし、別に毎度毎度「MONEY」みたいな尖った曲を聴きたいわけではないけど、浜田省吾も随分と丸くなったな。

ただ、もちろんいい曲であることには変わりないし、アルバムも楽しみにしている。

oh いつか遠く
憧れてた場所
oh どこか遠く
陽の溢れる場所へ
出かけよう二人でそっと
あの頃の夢を辿って

『VISITORS DELUXE EDITION』 佐野元春

2014-10-31 21:07:18 | 邦楽


AKB商法が批判されているけど○○周年記念ボックスも十分アコギだと思う。本人の意向に反してレコード会社が勝手にやっているならともかく、佐野は積極的に関わっているから確信犯だよな。「失われた幻のテープを発見!!」なんて言葉もよく聞くけどホントかよ、出し惜しみしているだけじゃないのかと疑ってしまう。

批判的な言葉を連ねながらも今作を予約してまで購入したのはやはこの『VISITORS』という日本の音楽史に残る傑作を愛しているからだ。発売当初は賛否要論だったが自分が初めて聴いたときはどうだったかな、よく覚えていないな(後追い世代)。それ程抵抗があったとは記憶していないけど。

今作を購入するきっかけとなったのはアルバムから漏れた「CONFUSION」とヴィシターズ・ツアーを収めたCDとDVDがあるからだ。しかし、このご時世DVDではなくBDで出せよと言いたい。
全4枚組だがまずはオリジナルバージョンから聴いてみる。やっぱり30年経っても色あせないのはさすがだ。高校生のころから聴いているけど飽きる気配がない。畳みかけるように流れてくる楽曲に聴いているだけで脳みそが溶けてきそうだ。
2枚目は「CONFUSION」を含む別バージョンの『VISITORS』だ。別バージョンと言ってもどうせ大同小異で値段吊り上げたいだけだろなんて思っていたら予想以上に別バージョンで驚いた。「CONFUSION」もなぜ漏れたんだって叫びたくなるくらい当時の佐野を感じさせてくれるカッコいい曲だ。
3枚目は全盛期ともいえる時代のライブテイクなのでワクワクしていたが、どこかで聴いたことのあるような音源でがっかりした。それでもライブバージョンの「SHADOW OF THE STREETS」がカッコよすぎるのが悔しい。
4枚目はDVDでドキュメンタリーとライブ映像だが、まあ大したことはない。相変わらずカッコつけて当時を振り返ったり、新たなミックスをしているだけのなんてことのないもの。ライブ映像も恐らく既発のものが多いと思う。
写真集については…まあいいや。

自分は20周年を持っていなくて、佐野ファンとしてではなく『VISITORS』ファンとして購入したからまだいい、というか普通に満足しているが他のファンはどう思っているだろうか。作品自体は誰もが傑作だと認めるだけになんだか切なくなってくる。

『愛にあいたかった』 染谷俊

2014-01-19 22:28:36 | 邦楽


本人の意向かレコード会社の意向か知らないが今まで「尾崎豊の再来」の文句を持ったシンガーソングライターが何人もいた。そのどれもに尾崎を感じることが私はできなかった(橘いずみは好きだけど)。

先日いつも読んでる個人サイトで染谷俊という人が尾崎を引き合いに紹介されていた。名前だけは知っていたような知らないようなという感じだがとりあえず動画サイトで聴いてみた。
聴いてみて歌い方が尾崎そっくりだなと思った。声もちょっと似ているけど言葉のイントネーションやファルセットがクセになる。尾崎のメロディーや詩はワン・アンド・オンリーではあるが染谷にも似ているというか同じような輪郭をしているところがある。メロディーとは別にサウンドも似ているなと思ったら編曲がハートランドの西川さんであった。通りで。

興味を持つきっかけになったのはタイトルナンバーの「愛にあいたかった」という曲。聴いている方が恥ずかしくなるくらいに「愛」という言葉がふんだんに使われているが全然安っぽさを感じない。これは才能だと思う。
デビューシングルの「崖っぷちの少年」にもやられてヘビーローテーションしている。。
がむしゃらに不器用で
ギリギリの場所でもがき続けた
崖っぷちの少年を今も信じてる


婉曲な言い回しもいいけどストレートな言葉というのもやっぱり大事だ。言葉の持つ「力」を感じさせてくれるアーティストはやっぱりいいアーティストなんだなと実感した1枚。

聴いた瞬間80年代だと思ったが90年代なんだな。歌詞カードの写真の時代を感じるデニム・オン・デニムが実にいいね。

『夢の島』 小山卓治

2014-01-10 18:20:47 | 邦楽


誰でも1枚くらいは隠れた名盤というのを自分の中に持っていることだろう。この『夢の島』はファンの中では非常に評価の高い作品で自分も小山作品の中では1番すきなのだが、いかんせん世間には知られていない。というか小山卓治という人物自体世間に知られていないからな。

とりたてこの1曲というのはないのだが全体としてすごくクオリティが高い。これが80年代最後のアルバムだがこの辺りまでがピークといえるかな。まあその後の作品も好きだけど。
この作品に限ったことではないがやっぱりこの人は詩が冴えてるよな。ありきたりではないとか、一筋縄ではいかないというところを気に入っている。「嵐からの隠れ場所」では冷めた恋人同士を、「Gallery」では命を絶った少年少女のことを歌っている。その一言一言がグッとくる。
このアルバムで一番好きなのは「Shadow Land」という曲。ピアノを主体とするバラードナンバーで切ない夜がいつまでも続いていくような気にさせてくれる。ラストを飾るのが「夏の終わりに」という曲はライブでギターなしのアカペラバージョンを聴いたときは感激だったな。

一番苦労して手に入れた作品でもあるしすごく愛着がある。何を聴こうか悩んだときはこの曲をチョイスすることが多い。人に教えたいようで教えたくない1枚である。