ちびずマムのマイペースな育児・料理・翻訳日記

2007年生まれの1号くんと2010年生まれの2号くんに振り回されつつ、自分の夢もなんとか追っていきたい、ちびたちのマム

ロバート・ゴダード『悠久の窓』

2020年03月08日 | 読んだ本(日本語)
ロバート・ゴダード著、加地美知子訳『悠久の窓(上)(下)』

ロバート・ゴダードなら外れがない!と思って読んだのですが……。

年老いた父が一人で暮らしている家(トレナー)を買い取りたいと大富豪から
申し出があった。大富豪は、トレナーに大昔に隠された歴史上重要なステンドグラスを
探したいのだそうだ。破格の値段だったことから、息子や娘たちは大いに乗り気に。
けれど、肝心の父が断固拒否。挙げ句に階段から落ちて死亡。

葬儀のために集まった子どもたちは、父の最新の遺言状を発見。それによると、
トレナーは会ったこともないイタリアの親戚に譲られることになっていた。

長男は腹を立ててそれを焼き捨てた。んで、三男とともにお酒を飲もうとして行った
トレナーのワインセラーで、埋められていた死体を発見。
そんなものがあればトレナーが売れないというわけで、
長男と三男で死体を処分。処分するところを誰かがビデオに撮り、それを
三男の車に置いた。頭に来た長男、父の葬儀に来た老教授と元発掘担当者が犯人ではと疑い、
二人の家に脅しに行った。で、再度行こうとするのを止めようとした三男の目の前で交通事故死。

さらに、トレナーを買い取りたいという大富豪は架空の存在で、それを証明する
本を長男の息子が持ってくる……。

(上)はこれでもか!というくらい謎が登場し、わくわくして読み進めます。
が、(下)になると、なんだかこんがらがってきました。十字軍とか
最後の審判とか……キリスト教の歴史に詳しくないので、余計にそうかも
しれません。んで、読んでいくうちにどんどん人が死んで……謎を解き明かそうとした
次男と三男はどうにか助かります。そして、秘密は秘密のままにしておかなければ……
みたいな感じで終わりました。

む? セラーの死体は鍵となる女性の父だったはずだけど、
そもそもなんで殺されたの? 三男はけっこういい年齢のはずだけど、ときどき
口調が幼いんだけど、いったい何歳? 問題なのはステンドグラスではなく、
この世の終わりを予言したという数字なのか?

と「?」が頭を渦巻くまま、読み終わってしまいました。

『千尋の闇』の方が好き。