京都大原紫葉工房便り

京都洛北・大原の里のしば漬屋から、毎日!情報発信。

15年。

2010-01-17 13:58:40 | 妻!日記
神戸の地震から、はや15年経つのですね。

私のささいな経験を話すことなど
なんになるだろう・・・
かえって気分を害されるかもしれないと思って
話をすることは迷いましたが

でも、やっぱり書こうと思います。



15年前
私は、20歳の学生でした。
京都市内、上賀茂で一人暮らし。
昼夜逆転の生活を送っていた時期だと思いますが
それでも、その日は比較的普通の時間に就寝したようで
とにかく強烈な揺れで目を覚ましました。

と言いますか
寝ぼけ半分で、ゆさゆさ布団の中で揺られながら
とっさに、いろんなことを考えました。

今までに経験したことのない強烈な揺れ
(最高で震度4)
かなり長く揺れている・・・
これって、もしかしてヤバイ?
ちょっとヤバイかも・・・
どうしよう

これ以上すごいのが来たら
(揺れが続いたら)
ここに居るのは絶対ヤバイ・・・

と思いながら、揺られていました。

当時住んでいるのは、かなりボロい木造アパートでした。
築30数年ほどだと思いますが
ボロいアパートが3軒、組み合わさっていて
しかも、私が住んでいたのは
入り組んでいた、一番奥でした。

倒壊したら、助からんな。
火事でも起こったら、逃げられない。

そんなことを思いながら、揺られていました。
人生で初めて感じた、生命の危機でした。

結局、揺れは数秒間ほどでおさまり
何事もなく、いつもの部屋に戻りました。

京都では、震度5でした。
部屋を見回してみましたが、
変わったことといえば
使用済みのフライパンにためてあった水が
数滴飛び散っていたくらいでした。

あ~、助かった・・・
と思いましたが
強烈な不安感が残りました。

なんでしょう。
明け方、といっても、まだ暗かったからでしょうか。
一人で居るのが怖い、と思いました。

テレビをつけ、チャンネルをかちゃかちゃと変えて
何回か目に、ニュースで報告がされ始めたとき
神戸に大きな被害があったことを知りました。

でも、まだ遠めに煙が上がったいる様子しか伝わらない
京都も、実際のとこ、どうなっているかも分からない

すごく不安な気持ちになりました。

いてもたってもいられなくなって
広島の実家に電話しました。

後から考えて不思議でした。

親とは、たぶん自分の気持ち的に
一番うまくいっていない、反抗期のような時期だったのに
それでも親にかけずにいられなかった・・・

なんでだろうと思います。

その頃の一番といえば、彼氏(といっても、今の主人ですが)だし
その彼に電話しても良かったろうと思いますが
結局連絡したのは、何時間も後でした。

親に電話をかけ
ちょっと落ち着きました。
怖い気持ちは残ったけど、寒かったので
コタツにもぐって、うつらうつら寝ながらテレビを見ていました。

ニュースのたびに
被害の大きさが確認されていく・・・

そんな中
午後からは、授業があったので
いつものように登校。
当たり前ですが、休校になり、すぐに家に帰ってきました。

今思えば、授業が休校になることくらい当然のことですが
あの時は考えられなかった・・・
たぶん、非日常を認めたくなかったんだと思います。

それから、学校から帰ってきて
なぜだか熱が出ました。
風邪?
中途半端な起き方をして、コタツの中でうたた寝したから?
かもしれませんが
やっぱり、ショックで熱が出たんだろうと思います。
すごく陰鬱な気持ちで寝ていたことを覚えています。

私の経験といえば、これだけです。
何が?というようなことで、すみません。
しょうもないことを長々書いてしまいました。



あれから、何度も天災が起き
いろんな事件・事故などが起き
自分も結婚して、子供が出来、状況も変わりました。

守るべきものが出来ると
もっと地震が怖くなりました。

もし、子供が・・・
いや、育てる自分も残っていなければ・・・
でも、自分と引き換えに子供が助かるのなら、それでも良い・・・

かりに子供が天涯孤独になってしまっても
安心して生活していけるような
そんな準備をしていこう、と思うようになりました。

だから
そんなこともあって、大原にも帰ってきたし
ちょっとずつご近所づきあいもしていくようになりました。

これから予測される災いとして
東南海地震や花折断層地震(これは直下・大原は活断層上ですので)
があります。

死者が少なくとも、ん千人とか予測されてますが
私は、それが何ぼのもんじゃいと思ってます。
絶対一人も死なせたくない!
あきらめたらダメでしょ。
絶対死なない、という気持ちでいれば、跳ね返せるのではないか。

それが人のパワーじゃないかと思います。
あきらめる事で発生する人災は嫌です。


えらそうなことを言いながらも、
なかなか中途半端な対策しか取れない自分ではありますが
寝室には大きな家具・ものを置かない
倒れる可能性のあるものは金具で止めてます。

まだまだ危険はいっぱいですが
ちょっとずつ改善していこうと思います。