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『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』2020年秋 東・西日本ツアー 最終週

2020-11-13 16:04:09 | 全国巡回公演

9月から始まった「ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち」の公演もいよいよ最終週です。

 

11月9日(月)  安中総合学園高校 安中市文化センター

11月11日(水) かつやま子どもの村小・中学校 同校体育館

 

 

安中総合学園高校

 

会場に来た生徒さんたちの様子。

 

この学校は風初めての公演でした。

新型コロナウイルス感染症の感染予防対策として密を避けるために一回公演を二回公演にして行われました。

前日の舞台仕込みには演劇部の生徒さん、そして顧問の先生がお手伝いに駆けつけてくれました。

 

顧問の先生からは最後に美味しいお菓子を差し入れして頂きました。

 

「仕込みから参加したい」という希望で来てくれた演劇部の皆さんは、舞台道具の一つ一つに関心を持ちながら、劇団員と一緒になって作業に参加していました。

 

舞台仕込みの目処がたった頃、音響・照明のオペレート体験や座談会を行い、演劇部の皆さんは舞台転換のことや、一つの作品を作るのにかかる日数など、たくさんの質問をしてくれました。

 

当日、会場は生徒さんたちがやってくると、たちまち活気で溢れ、私たち劇団員も本番を迎えるのを楽しみにスタンバイしていました。

本番中の生徒さんたちはとても集中して舞台に向き合い、時折控えめな笑ごえが聞こえたり、舞台で起こる出来事に対してたくさん反応が返ってきました。

最後のカーテンコールで挨拶をしてくれた生徒さんたちは、お礼の挨拶というよりは、自分たちが受け取ったものを体に余韻を残しながら、そのまま言葉にしてくれているのがとても伝わってくる挨拶でした。

終演後、楽屋に担当の先生が来てくださり、「あんな風に生徒が話してくれるなんて思ってなかったから、本当にやれてよかったです。」と熱い言葉をかけて下さいました。

 

撤去作業には再び演劇部の生徒さんたちが駆けつけてくれ、加えて演劇部を引退した3年生の生徒さんも来てくれました。

演劇部の生徒さんたちは役者を捕まえて自分たちの想いや感想を思いのままにぶつけて来てくれ、作業にも一生懸命手を貸してくれました。

演劇部の皆さん、最後まで本当にありがとうございました。

 

 

 

かつやま子どもの村小学校・中学校

 

ヘレン・ケラー特設コーナーを作ってくれていて、子どもたちはみんな今日の公演を楽しみに、事前にヘレンの本や伝記を読んでいてみんなかなり詳しかったです!

 

この公演は文化庁の事業として行われた、バリアフリーバージョンの公演でした。

当日、学校の希望で午前中から舞台見学、音響・照明のオペレート体験があるとのことで、前日に舞台仕込みを行いました。

前日の舞台仕込みには、かつやま子どもの村の劇団バッカスの中学生の子たちがお手伝いに参加してくれました。

まずは劇団バッカスの子たちとの自己紹介から始まり、作業を開始しました。

劇団バッカスの生徒さんたちは劇団員、そして仲間とお互いに声を掛け合いながらエネルギッシュに舞台仕込みを盛り上げてくれました。

舞台を組み立てるのも一緒にやってくれ、道具の運びいれから舞台セットの組み立てまでほとんど全ての作業に参加してくれ、小学生の子どもたちも舞台仕込みの様子を覗きに来ていました。

「体育館が広く感じる!」「体育館じゃないみたい!」と声をあげ、舞台仕込み終盤には「楽しみにしてます!」と声をかけてくれました。

 

当日は小学生の舞台見学からスタートしました。

ヘレン役の白根とヘレンの衣装を着た児童さん。

 

舞台手話通訳者の小島さんから手話を教えてもらう子供達。

 

小学生の児童さんたちは「ここも行っていいの!?」「これも触りたい!」と舞台セットを遊具で遊ぶかの様に、探検するかの様に舞台見学をしていました。

午後には劇団バッカスの生徒さんたちの舞台見学と場当たり見学、質疑応答を行いました。

場当たり見学の後に行われた質疑応答では舞台手話通訳に対しての質問や、三重苦を背負ったヘレンを演じることへの質問がありました。

「いよいよ、本番」と言わんばかりに体育館に集まった児童・生徒さんたちは「ヘーレン!!」「サリバンせんせーい!!」と役者を一人一人呼んでくれ、みんなの呼びかけで役者全員が出て来たところで、バリアフリー演劇のスタートとなる舞台説明が始まりました。

役者を呼び込む子供達。

 

公演が始まると、最初少し緊張感を持って舞台に向かっていた子どもたちは徐々にほぐれていき舞台上の一つ一つの出来事に笑ごえを上げたり、リアクションしたり、と参加するように舞台に向かっていました。

 

カーテンコールでは劇団バッカスの代表の生徒さんが「いろいろ挨拶の言葉を考えてたんですけど、もうこの場の言葉で言います。本当に本当に素晴らしかったです!ありがとうございました!!」と熱い一言をくれました。

 

終演後には座談会と撤去作業のお手伝いがあり、昨日の舞台仕込みから手伝ってくれてた生徒さんたちは自分たちが吸収したことを生かして、劇団員ともそうですが同じ学校の仲間たちと声を掛け合いながら、いいチームワークで一緒に作業をしてくれました。

 

最後私たちが学校を去る時にみんなで見送りをしてくれました。

新型コロナウイルスの影響で来年に延期せざるを得ない学校もたくさんあった中で、なんとか一つでも思い出を作ってあげたいという、先生たちや保護者の皆さんの想いがしっかりと、子どもたちに繋がっていることを改めて実感する出会いの数々でした。

この熱を絶やさず、彼らと出会うために健康には一番に気をつけてこれから始まる「星の王子さま」の文化庁公演、そしてまだまだ続く「Touch〜孤独から愛へ」の九州巡回公演へ向かいたいと思います。

 

 

高階ひかり


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