12月にもかかわらず、暖かいというよりも暑い日が続いた今週、季節外れの暑さに負けないくらいの熱気をもった公演でした。
今週は
12月 3日(月) [福岡県] 若松商業高校 同校体育館
4日(火) [福岡県] 福岡魁誠高校 同校体育館
5日(水) [福岡県] 北九州高専 同校体育館
と、すべて福岡県での公演でした。
若松商業高校
この学校は、風の公演は4回目です。新築の真新しい体育館での柿落としの公演でした。
昨年まで福岡女子商業高校にいらっしゃった教頭先生が若松商業の生徒にも風を見せてあげたいということで、この公演が実現しました。
開場中は体育館に元気な声が飛び交っていましたが、本番が始まるとジッと食い入るように舞台に目を向けていました。
公演が終わるとまた賑やかさが戻り、それぞれに見たことや感じたことを友だち同士で話していました。
公演後には、有志の生徒のみなさんと先生方が舞台見学と舞台撤去のお手伝いをしてくれました。
活発な女の子たちが多く手伝ってくれ、積極的に劇団員と交流をしながら楽しい時間となりました。
「感動しました。またお会いしましょう!」と熱く話してくれる先生や「うちの生徒たちは、先生に厳しいんですよ(笑)」と笑顔で生徒と作業をする先生方を見て、生徒のみんなと先生方との温かな関係を垣間見ることができました。
福岡魁誠高校
この学校は、風の公演は初めての上演でした。
この公演は、PTAの主催行事ということもあり、多くの保護者のみなさんや地域の方々も一緒に観劇をすることとなりました。
例年は講演会や音楽鑑賞が多く、演劇を見るということで、みなさん、とても楽しみにしてくださっていました。
体育館に入るや「マジ!スゴいじゃん!」「どうなってんの!」と劇場に変わった体育館に驚き、興奮した様子が舞台裏にも伝わって来ました。
公演が始まると会場は静まりかえり、目の前で起こる出来事に息をのみ、舞台の進行とともに動いている客席でした。
カーテンコールでは、PTAの健全育成委員長の方から「子どもたちにとっても、私たちにとっても、とても有意義な時間となりました。」といううれしい言葉をいただきました。家に帰ってから親子でこの日の芝居がどうだったかを話してもらえたらと思います。
公演後には、体育館で行う部活動の生徒のみなさんが舞台撤去のお手伝いをしてくれました。そこに、別室で座談会を行っていた演劇部のみなさんも加わり、みんなで声を掛け合って、まるでお祭りのように盛り上がりました。
撤去が終わったあとも、演劇部のみなさんは、劇団員からいろいろな話を聞こうと、しばらく体育館に残って交流をしていました。表現をすることに対して純粋で、真剣な態度、いつまでも忘れないでいてください。
北九州工業高等専門学校
こちらの学校は、風は3回目の上演となります。
1年生から5年生まで、約1000人の学生で体育館は超満員!彼らの舞台に向ける眼差しと興奮も相まって、まさに熱気溢れる公演となりました。
公演後に、この『Touch』の公演を企画した担当の先生が「今日、みなさんは劇団の方から水を注がれたと思います。それをみなさんが、どんな器でどのように受け止めたのかが大切です。これから是非考えてみてください。」と、学生たちに熱いエールを送っていました。先生の情熱も含めて、きっと学生のみなさんの心に響いてくれたのではないでしょうか。
そのあと、体育館では、学生会の学生のみなさんと、有志のみなさんとが、舞台見学をしたのち撤去を手伝ってくれました。高専生だけあって、照明や音響機材、舞台機構を見ては、「へぇ!こうなっているんだ。」と、目を輝かせていました。
『Touch』の九州ツアーも残すところあと、2週となってしまいました。毎年思うことですが、いつもあっという間に旅の時間は過ぎていきます。楽しい時間というのはいつもあっという間です。ですが、ひとつひとつの公演で出会ったものは確かに残っています。その出会いの積み重ねをもって、この先の2週間、そして東京での凱旋公演と気を引き締めていきます。
文:佐藤勇太(フィリップ役)