片貝孝夫の IT最前線 (Biz/Browserの普及をめざして)

Biz/Browserの黎明期からかかわって来ました。Bizを通じて日常を語ります。

根雪化している中小零細企業向け融資を株式に転換したらどうか

2008年12月13日 | 私の正論
民主党衆議院議員 枝野幸男氏の提案です。ちょっと専門的で難しかったですが、なるほどと思いました。

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■■■├─ NEWS えだの幸男のEメールニュースレター Vol.200
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~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ [2008/12/12]

【景気対策の具体策~その2】

経済対策としてもう一つ重要なのは、
中小零細企業の「資金繰り対策」です。

サブプライムローンに端を発する
世界的な証券化債権の暴落と株価の暴落によって
国内金融機関のバランスシートが悪化し、
これを補うために、
貸し渋りから貸しはがしへと
中小零細向け融資の引き締めが急激に進んでいます。
特にたちが悪いのは、
とにかく現金を急いで回収したい金融機関が、
経営状況が必ずしも悪くない中小零細企業からも
貸しはがしを進めているため、
生き残りうる中小零細まで
倒産に追い込まれていることです。

政府・与党は、
貸し手である金融機関への公的資金注入や、
借り手企業への公的保証制度拡大によって対応しようとしています。
しかし、貸し手金融機関における
バランスシート悪化のスピードが急激であるため、
こうした弥縫策では効果に限界があります。
また、90年代後半の金融危機を公的資金で救われた金融機関が、
再び公的資金での支援を受けるというのは、
モラル・ハザードという観点から問題があります。
私はもっと抜本的かつ端的に、
中小零細企業向け融資のある部分を
バランスシートから外してしまう対策が必要だと考えます。

中小零細企業向け銀行融資のかなりの部分は、
融資という形態はとられていますが、
根雪のように借り換えが繰り返され、
実質的には資本と類似した性質を有しています。
この部分を議決権のない優先株に転換します。
議決権のない優先株とは、
経営方針の決定に参加する権利を持たない一方で、
配当・分配では他の株式に優先される株式のことです。
また、その他の融資についても、
借り手の健全性が高い部分については、
多数の融資を取りまとめた上で証券化します。
証券化の行き過ぎは今回の金融危機の原因ですが、
健全性の高い部分を取りまとめて
貸し倒れリスクを分散化することや
これを証券化して流動性を高めること自体は、
必ずしも否定されるものではありません。

こうして株式や証券化債権となったものを、
買取機構を設けて公的資金で買い取れば、
金融機関のバランスシートから外れることから、
貸しはがしの必要性がなくなるとともに、
新たに貸出余力が生じます。
今の市場環境では無理ですが、
将来的にはこれを市場に売却することも可能です。
金融機関に直接公的資金を注入するよりも、
抜本的な対策になると思います。

この間、「貯蓄から投資へ」と言われ続けてきましたが、
資金供給者の視点でしか捉えられてきませんでした。
しかし、資金需要者の立場から、
特に市場性を持ちにくい中小零細の視点で捉えたとき、
いくら公開市場に資金を回しても意味はありません。
政策誘導によるワンクションを挟むことで、
中小零細企業でも「投資」による資金調達を可能にし、
資金が適切に流れる新しいシステムを
構築すべきです。

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☆1.テレビ出演のお知らせ

  枝野幸男が以下の番組に出演します。
  お時間がございましたら是非ご覧下さい。
  (1)日 時  12月18日(木) 21:00~22:30の間
  (2)番 組  日テレnews24(CSテレビです)
  (3)内 容  「政界再編夜明け前?ニッポンの未来を大闘論」


☆2.12月度オープンミーティングのお知らせ

  (1)日 時  12月20日(土) 14時~16時
  (2)場 所  ソニックシティ国際会議室
  (3)テーマ  経済常識は正しいか?
  (4)その他  入場無料・先着順です

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■■■┌─ 発行:衆議院議員枝野幸男事務所
■■■├─ 〒330-0846さいたま市大宮区大門町2-108-5永峰ビル2階
■■■└─ HP http://www.edano.gr.jp  MAIL omiya@edano.gr.jp
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自分が正しいと思ったことをすればいい

2008年12月13日 | 私の正論
「せおん」の越さん(越純一郎)。

非常に厳しい経済情勢の中、会社をどう舵取りしていけばいいか、迷った経営者の方と越さんを訪ねた。

まずはファクトファインディングをしなさい。実体を克明に把握せよということだ。顧客の状況、社員の状況、競合先の状況など。

自分たちのできることを一生懸命やる、というのはダメだ。保守的になる。チャレンジしなくなる。それをやっていていいと誰が言ったのだ。

自社の強みとは何か、ワンストップでサービスできることか、本当に顧客はそれを望んでいるのか、それがあるから発注しているのか、もう一度よく考える必要がある。本当の強みとは、「お客様に通じて、競合に勝てる」ことだ。そういえる部分のみが強みだ。

経営者の最も悪い資質は、「お人好し」だ。良くも悪くも意志が無い。これでは経営はできない。

お人好しでも、自分を変る気があるか、自己受容、自己否定の気持ちがあるか。

自分を変えることも可能だ。しかし、気持ちは変っても水を飲むかどうかは別。
水を飲まなければ、事態は何も変らない。

今あなたは何をなすべきか。
正しいことをするのみ。自分が正しいと思ったことを正々堂々とするのみ。
それには痛みが伴う。だからこそ何が正しい選択かを見極めなければならない。
そのためのファクトファインディングだ。


越さんの会社「せおん」の由来をご存知だろうか。