片貝孝夫の IT最前線 (Biz/Browserの普及をめざして)

Biz/Browserの黎明期からかかわって来ました。Bizを通じて日常を語ります。

昨日のカンブリア宮殿でやっていた「大里総合管理」に大感動

2015年11月06日 | 感動したこと
テレビを見ていてこれほど感動したことがあっただろうか。

11月5日のカンブリア宮殿の大里総合管理の野老(ところ)社長。

母親の跡をついで40歳で社長になった。
母親に言われて、耕作できなくなった土地を年15000円で草刈や土地の見回りなどして管理する仕事をベースに、不動産業や建築業を手掛ける。
あるとき、切り倒した木をトラックにロープを付けて引っ張っていたところ、通りがかったバイクの高校生がロープに気付かず転倒し死んでしまった。
自分は何をやっているのだろう、なぜ見張りを付けなかったのだろう、経営ばかりに気を取られて大事なことを見失っているのではないかと深く考え込んだ。

それから始めたのが掃除。
トイレ掃除から周辺の掃除まで。
すると気付くことが山ほど出てきたという。

気付いてやらないのは気付かなかったことと同じ、気付いたらすぐやるということに心がけた。
それが仕事であろうとそうでなかろうと。

人は「ありがとう」と言ってもらうために働いている。
新入社員が仕事でありがとうと言ってもらうには何年もかかる。しかしボランティアで駅の草むしりなどすれば入社したその日からありがとうと言ってもらえる。その体験を大事にしてあげたい。それが仕事に必ず結びつく。

ボランティアを嫌がる社員には、ボランティアが好きになるまでやってもらう。それが私の使命。そうすることでその人の生き方が変わる。

ベトナムから近所に農業研修生が来ていた。見るとゴミが分別せずに出してある。野老は根気よく分別を指導した。できるようになったら褒めてあげた。そして研修所の掃除を徹底してやるように指導した。研修生は楽しいと言うまでになった。それから彼らを会社のレストランに招いて、社員や地域の人と交流させた、地域の人の理解も深まった。やがて彼らは日本各地に散っていく。大切な宝物を手に入れて。

3.11の被災地にも行った。耳かきが欲しいと言うおばあさんに100本の耳かきを渡した。おばあさんは残りの99本を耳かきを必要とする人を探して差し上げる側に回った。被災者が支援者に代わる瞬間だ。みんな自分にできることをやろう。

保育所に通っている子を持つ社員の母親が、熱の出た子供を連れて出勤する。大切な社員には働ける環境を用意しなければ働いてもらえなくなってしまう。会社に子供を連れてくるのは当然だ。

学童保育もやっている、上級生は下級生の面倒をみる。学校が終わるとただいま!と大里総合管理に子供たちが戻ってくる。

ボランティアでやっていることを数えると、280を超える。まだまだ増えそうだ。

地域から熱愛されている大里総合管理。






アメリカ英語を徹底的に極めようとしている佐伯さん

2015年08月23日 | 感動したこと
こんなことを言ってますます。

世 界から新しい語彙を吸収し、誤語も正しい言葉もかまわず使う実態に、英語の本質が見えると思わ れ る。

覗いてみてください、おもちゃ箱のようです。何が出てくるか!

佐伯社長とはもう40年近いおつき合いになるでしょうか。彼が安田火災の課長だったころ頃からのお付き合いです。彼の常識には全くこだわらずに何かを極めようとする姿勢は常人には真似ができません。



本当に助けを必要としている人は、自分からは相談に来ない

2015年07月28日 | 感動したこと
今日も歌舞伎町をパトロールする「駆け込み寺」の千葉さん。


彼に会ったのは三年前。
やたら元気な青年だったが、どうにもやるせない過去を背負っていた。
彼の人生は友人に捧げた人生。一人でも多くの人の自立を助けることで、友人への贖罪を果たそうとしている。
私は、いつか事務所に行くねと言ったまま行ってないが、彼からは時々近況報告をくれる。

近いうちに必ず事務所に行こうと思う。
しかし一緒にパトロールする勇気はない。

亡くなった友人の息子さんからメッセージが飛びこんできた

2015年05月09日 | 感動したこと
あれは10年前の話だ。
彼はその時中学生だった。
気丈にふるまっていた。
今は25歳くらいだろうか。

私が彼のお父さんを偲んで仲間と集まって飲んだ話をブログに書いたのを見つけたのだという。
「僕は父のことをあまり知らないのです。もし父のことを知っていたら教えてくれませんか」とある。
私がℹ︎T業界でわめいているのは、彼のお父さんの遺志を継いでいるつもりもある。

こんなに嬉しいことは無い。無上の喜びだ。
早く会ってあげたい。

映画「舟を編む」の制作に深く携わった三省堂辞書編集部長の山本さんにお会いしてきた。

2015年04月10日 | 感動したこと
右という字を、ことばでどう説明しますか?
そんな会話から始まる「舟を編む」。
言葉の海。辞書とは、その大海に浮かぶ一艘の舟。
人は辞書という舟で大海を渡り、自分の気持ちを的確に表す言葉を探します。

今日三省堂の辞書編集部長の山本康一さんにお会いした。
山本さんは、映画「舟を編む」の制作にあたって辞書作りの現場がどんなものであるかを、制作スタッフにしっかりと伝えた方。
 
山本さんの指導ぶりがどんなものであったかは、下の文章でわかる。

「三省堂さんや個人の方に大量の本を借りたんですけど、本の並び方とか、やっぱり本物は見る人が見ればわかりますよね。それで、セットができたときに、ご指導を受けた三省堂の山本さんが来られて言った言葉が、「懐かしい」っていうのと「今すぐ、ここで仕事ができます」って。それを聞いた装飾部は泣いていましたね。良かったって。感極まってましたよ。

山本さんの指導を受けたセット作りは徹底していた。
語彙を収集するために持ち歩くカードや原稿用紙などは、本物そっくりのもので、社名だけ映画用に変えたのを作る。1995年設定なので、机上のパソコンはWin95ではなく、Win3.1の画面が出ていないとダメということで、マシンもWindows3.1ソフトも用意したりして時代考証は徹底的にやったらしい。

これを聞いて思わず目からウロコが落ちる思いだった。小説は読者が勝手に想像するから何を書いてもいいが、映画は観客が映像の隅々まで見るから、ごまかしが効かないのだ。小説に比べると映画は単純だとばかり思っていたが、どんでもない勘違いだった。映像に映るものは、その時代の物でなければないらないのだ。その時代にそぐわないものが一つでもあったら、それを知った観客はいっぺんに興覚めしてしまうだろう。それが、山本さんから、すぐ仕事ができると言われたので、苦労が報われたと思って泣いてしまったのだろう。

山本さんからは、映画に出てきた語彙を集めるために持ち歩いているメモカードを見せてもらった。










辞書というのは、15年から25年くらいかけて最初作り、完成したらすぐに改定に入るのだそうだ。これはシステム開発と似ている。システムも完成すると同時にメンテナンスフェイズに入り、細かな修正を加えながら時代の要請に応えて改定を重ねていく。

私にとって、映画「舟を編む」は、近年見た映画の中で最も印象深い映画だったので、山本さんのお話を聞いていて興奮している自分が、よくわかった。帰りがけに、肌身離さず持っているという、映画にも出てきた「語彙」収集カードの実物をもらった。宝物をもらったような気分でいる。

実は山本さんには、7月の目からウロコの新ビジネスモデル研究会で講演していただくのだ。そのためのご挨拶に今日伺った次第。
7月が楽しみ!!どうぞみなさんご参加ください。





努力ではなくアイデアで不可能を可能にすることはできる!

2015年03月12日 | 感動したこと
まずはこれを見て欲しい。

年間30万頭もの犬と猫が殺処分されている日本。
なんとかこの野蛮な制度をやめるべきだと考えている人は、実は日本国民のほとんどだと思う。
しかし制度を変えてやるとして、ではどうしたらいいのかを考えると、ほとんど途方に暮れてしまう。

しかし旭川市はこんな方法で、殺処分ゼロを実現してしまった。

この成功の秘訣は、住民全体で、自分の問題として考えよう。そう考える場を用意し、悩む時間を確保したことだ。

これからの世の中はこうやって進んで行く。
行政を頼るのではなく、市民を頼るのだ。
行政はそれを後押しするだけ。
それなら大した税金も使わずにスピーディーに問題解決できる。

この手法はほかにもいろいろ応用できそうだ。

自分の身の回りのビジネスで考えてみよう。
考えただけではだめ、考え抜く姿勢が大事。







夜や早朝繁華街をパトロールしてホッカイロを少女たちに渡す人たちがいます

2015年02月14日 | 感動したこと
ライトハウス通信
2015 Feb vol.15

冷えた心に温もりを

ライトハウスは1月から週に1回、東京の繁華街をパトロールしている。多くの酔客で賑わう夜22時頃もあれば、まだ薄暗い早朝6時から歩く時もある。そこでは、深夜スマホを片手に一人立っている少女や、朝方ホストクラブからでてくる女性たち、ラブホテルを出たばかりのうつむいた女の子などに声を掛け、ホッカイロを手渡している。一方で、朝早くから外に立ち、そんな女の子たちに声をかけるボーイやスカウトの中には、どう見ても未成年にしか見えない男性もいる。

そんな街を2時間も歩けば、身体の芯まで冷え切ってしまう今のこの季節。でも、何よりも冷えているのは私たちの心だ。血の通った同じ人間同士が互いを踏み台にし、”弱い者”を食い物にする搾取の構図は、人々の感情のひださえ凍らせてしまうのだ。

私たちが立ち向かっているのは、人間の「悪」との終わりなき戦いであることを改めて感じる。 諸悪の根源が潜むこの地から、一人でも多くの女の子が抜け出せるよう、私たちは祈りながら歩き続ける。被害者に繋がり、少しでも支援できることを願って。 そして繋がった先で十分なサポートを届けられるよう、皆さまのご支援を心からお願いしたい。

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2015年2月13日 ライトハウス通信vol.15のラインアップ

0.【無償配布】マンガ「BLUE HEART」お申し込みページ開設!
1.【イベント】2月活動説明会のご案内
2.【最新事件簿】あなたの街の、人身取引事件は?
3.【ムービー】「ガール・ライジング」
4.【今週のコラム】Facebookに掲載したコラムのご紹介
5.【お願い】今すぐ出来る、支援があります!

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0.【無償配布】マンガ「BLUE HEART」お申し込みページ開設!

長らくお待たせしたマンガ「BLUE HEART〜ブルー・ハート〜」の発刊日が2月23日(月)と決定しました!
ついては、無償配布をご希望の方に、お申し込みページを開設いたしましたので、ぜひ、この機会にお申し込みください!

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1.【イベント】2月活動説明会のご案内

「現代の奴隷制」とも呼ばれる人身取引。 著名な人身取引レポートである「Global Slavery Index 2014」では、日本国内の人身取引被害者を約24万人と推定。 驚くべき報告がなされたにもかかわらず、この問題への関心は決して高くはありません。

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2.【最新事件簿】あなたの街の、人身取引事件は?

神奈川 ▶ 児童買春・女子中学生に「援デリ」あっせん 統括役の男逮捕
大阪 ▶ 児童買春・売春指示:女子高生に 容疑で女ら3人逮捕
茨城 ▶ 児童ポルノ・盗撮:元講師、執行猶予判決
福岡 ▶ 売春の周旋・女性と売春契約して売春を周旋容疑で男を逮捕
東京 ▶ 児童ポルノ・わいせつ行為撮影・動画保存容疑、男を再逮捕
埼玉 ▶ 児童買春・教育用タブレット使い児童買春

*その他の事件は、ライトハウスのWebサイトでご覧ください!
 人身取引マップ=>
 事件簿=>

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3.【ムービー】「ガール・ライジング」

この作品は、過酷な環境に暮らす9人の女の子の生き様から、彼女たちが直面する問題や希望を描いたドキュメンタリー映画です。

全て実話な上、9人のうち7人は本人が出演していますが、2人は命の危険があることなどから他の少女が演じなければならないほど、追い詰められてもいるのです。

11歳で親が決めた結婚をさせられた少女の言葉が胸を打ちます。
「自由を求めると身を焼かれる」
「学校に行くと毒を盛られ、銃で撃たれる」
「昔から変わらないからと見放さないでください。無知は許せません」

無知を打ち破るこの作品に、ぜひ一度、触れてみてください。

リンクは予告編となります(2分26秒、全編英語)。


*人身取引問題に関する動画を、随時ご紹介してまいります。

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4.【今週のコラム】Facebookに掲載したコラムのご紹介

▶ 2月6日「大人が子どもに見せる太陽」
カンボジアのシェルターで見た、忘れられない一コマ。 それは、一緒に絵を書いていた女の子が黒いクレヨンでぐりぐりと何かを描いているところに、隣にいた子が突然怒鳴ってその子の手を払いのけ、上からオレンジ色に塗り替えた……
 

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5.【お願い】今すぐ出来る、支援があります!

みなさまのご支援、サポートを心よりお待ちしております!

☆ 1,000円が可能にする、被害者支援「AKARIサポーター」受付中!   


☆ イーココロで、オンラインショッピングをライトハウスへの支援に!
 

☆ gooddoではワンクリックでライトハウスを支援できます!
 

☆ Twitterでライトハウスをフォロー!
 

☆ ライトハウスのFacebookをいいね!
 

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もし、あなたの周りに、
労働や売春・ポルノ出演を自分の意思に反してさせられている、
やめたいけれどやめられない・・・
そんな人がいたら、
ぜひライトハウスのホットラインにご連絡ください。
被害にあう人たちにとって、あなたが唯一の外部との接点である可能性もあります。

相談電話 ▶ 0120-879-871(月~金 10:00-19:00)/ 相談メール ▶ soudan@lhj.jp


発行:特定非営利活動法人 人身取引被害者サポートセンター ライトハウス
〒150-8691 東京渋谷郵便局 私書箱7号

メール:info@lhj.jp

天はあらゆる人を同一に愛する。 西郷隆盛

2015年01月23日 | 感動したこと
「天はあらゆる人を同一に愛する。故に我々も、自分を愛するように人を愛さなければならない」

西郷のこの言葉は、「律法」と預言者の思想の集約であります。いったい西郷がそのような壮大な教えをどこから得たのか知りたいと思う読者がいるかもしれません。

「天」には真心を込めて接しなければならず、さもなければ、その道について知ることはできません。西郷は人間の知恵を嫌い、すべての知恵は、人の心と志の誠によって得られると見ました。心が清く志が高ければ、たとえ議場でも戦場でも、必要に応じて道は手近に得られるのです。常に策動をはかるものは、危機が迫るとき無策です。


「誠の世界は密室である。その中で強い人は、どこにあっても強い」

不誠実とその肥大児である利己心は、人生の失敗の大きな理由であります。西郷は語ります。

人の成功は自分に克つにあり、失敗は自分を愛するにある。八分どおり成功していながら、残り二分のところで失敗する人が多いのはなぜか。それは、成功がみえるとともに自己愛が生じ、つつしみが消え、楽を望み、仕事を厭うから失敗するのである

それゆえ私どもは、命懸けで人生のあらゆる危機に臨まなければなりません。西郷は責任のある地位につき、なにかの行動を申し出るときには「我が命を捧げる」ということを何度も語りました。完全な自己否定が西郷の勇気の秘密であったことは、次の注目すべき言葉から明らかです。

「命も要らず、名も要らず、地位も要らず、金も要らず、という人こそもっとも扱いにくい人である。だが、このような人こそ、人生の困難を共にすることができる人物である。またこのような人こそ、国家に偉大な貢献をすることのできる人物である」

「天」と、その法と、その機会とを信じた西郷は、また自己をも信じる人でありました。「天」を信じることは、常に自己自身を信じることをも意味するからです。


内村鑑三著 鈴木範久訳 岩波文庫 代表的日本人 より








ホームレスだった吉澤さんから年賀状をいただいた!

2015年01月05日 | 感動したこと
ひょんなことからホームレスになってしまった吉澤さん。
ビッグイシューに救われた。
今ではアパートに住んでいる。
なので年賀状を出せたのだ。

一番うれしい年賀状だった。

直接会ってお礼が言いたかった。
なんと50枚くらい書いたという。

買い求めた元旦号に、読者への礼状が入っていた!



吉澤さん、こちらこそ元気をいただきました。
ありがとうございます!

君はこの仕事何年やってるの?

2014年12月05日 | 感動したこと
ある方が、アメリカ人のエンジニアに言われた言葉。

ある技術について質問されて、それはわかりませんと言ったところ、
君はこの仕事何年やっているの?と聞かれた。
15年ですけど、と答えると、

それは違うよ、1年でやったことを15回やっているだけだよ。

それ以来、毎年努力を続けているという。

ゼロから上り詰めたIT野郎

2014年11月27日 | 感動したこと
Sさんは社会に出て数年順風満帆な人生を送っていたが、心身共に疲弊して、会社も辞めどん底の生活をしていた。
なんとか体調が快復してきたので就職しようと思ったが、空白期間のある履歴書は、人がいぶかって採用してくれない。
新聞を見るとプログラマーが何万人不足!とか出ている。
プログラマーって何だろう。
訳も分からず大量に人を募集していたソフト会社の面接を受けた。
なんと合格した。
簡単なプログラミング研修を受けて保険会社の仕事に派遣された。
何も知らないのに仕事をしろという。
履歴書にはいかにもといったシステム開発の経歴が書いてある。
そのことを質問されるのが怖かった。
ぼろを出しながらも必死で勉強した。
しかし困ったこともある。
何次受けだかわからない下請け構造の中で、自分の名刺を出していい人なのかどうかわからない。
つまらないことで苦労する。
とにかく言われたことをやるだけ、何のためにこの仕事をしているのかを知っている人は、周りにはいない。

そんな仕事に閉塞感を感じて、ITから足を洗おうと思ってX社を受験した。
なぜが採用された。
入ったら情報システムを担当しろという。
ああ、この経歴が採用の決め手だったのかと思った。
しかしこれまで仕様書をもらって訳も分からずプログラムを作っていただけの自分に、いきなりシステム全体を見ろといっても途方に暮れる。
しかし、生きるためにはやるしかない!

そのうち世の流れで一人1台のパソコンが入ることになった。
ところが昨日課長の机の上に置かれていたパソコンが朝無い。
聞くと、じゃまだまだから片付けたという。
前に働いていた保険会社では、優秀で均質な人たちばかりの職場だったから、ここななんだと驚いた。
しかしやるっきゃない!

しばらくしてシステム部門を離れて現場に出された。
現場からシステムを作った。
そしてシステムに戻った。

今、いろんなことがわかってきた。
システムを作るときはトップの考えをしっかり受け止め、お墨付きをもらわないとダメ。
何をするかが決まったら次に大事なのがデータ。これをしっかり定義しガバナンスを効かせてきちんとメンテナンスできる仕組みが必要。
それができてから他のことがある。

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Sさんの話を伺っていて、この経験を疑似体験でもいいから若いエンジニアにさせてあげたいと心から思った。
小説にするのもいいかもしれない。
映画にするのもいいかもしれない。

会計検査院頑張れ!!

2014年11月09日 | 感動したこと
IT関連でも会計検査院が頑張ってます!
会計検査院は、国家のどの組織にも従属していません。
強いて言えば日本国憲法が上司です。

今年の会計検査院報告が総理になされました。
IT関連ではこのようなことが指摘されてます。

情報システムであっても、発注側に丸投げは許されません。

○ 内閣府(内閣府本府) 国民経済計算システムに関する設計・開発作業に係る請負契約において、システムの構築に必要な情報が受注者に適切に提供されていなかったなどのため、契約が履行途中で解約となり、初期の目的が不達成


○ 総務本省 ウィルス対策ソフトウェアのライセンスの契約期間が交付金事業完了日の翌日以降5年間となっていて、交付対象事業費に計上することが認められないにもかかわらず、その購入に要した経費を交付対象事業に含めていたため、交付金が課題に交付されていたもの


○ 日本年金機構 年金情報総合管理・照合システム(紙台帳検索システム)で使用する事務処理用の端末等について使用開始前に必要なソフトウェアのインストール等を行うキッティング作業等に係る委託契約において、キッティング作業を終えた端末等の保管場所の面積を誤ったため、契約額が過大


○ 株式会社かんぽ生命保険 申込書OCRシステムの保守契約において、今後使用する見込みのない機器を引き続き保守の対象としていたり、仕様書どおりに実施されていない定期点検に係る費用を保守費に含めていたりしていたため、支払額が過大


○ 国土交通省 道路管理データベースシステムへ登録すべき基本データが多数未登録のままとなっていた。


○ 原子力規制委員会 環境放射能水準調査委託費により整備するゲルマニウム半導体方式放射の検査機器の構成が不経済なものとなっていた。


○ 防衛省 インクカートリッジの調達において、計画的にまとめて調達していなかったり、調達計画数量が実績に比べて少なかったりしたため、調達単価が割高となっていた。


○ 沖縄振興開発金融公庫 情報システムに係る運用保守業務契約の予定価格の積算について、運用業務と保守業務の工数が重複して計上されていたり、合計積算工数が実工数の1.5倍から2倍程度過大になっていたりしていた。


○ 24国立大学法人 2005年までに国立大学病院管理会計システムを導入したが、利用開始に至っていなかったり、一定期間利用後に利用を停止していたりして、2013年度末現在は全く利用していなかった。


○ 内閣府(警察庁) 自動車ナンバー自動読取装置の照明用部品の調達に当たり、障害の発生状況を把握して状況に応じた交換を行うこととして適切な調達数を算定するよう改善させた。


○ 防衛省 レセプトのオンライン化を早期に実施することにより、取得した機器を使用するとともに、社会保険診療報酬支払基金に支払う事務費の節減を図るよう改善させた


○ 日本郵政株式会社、日本郵便株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険 固定電話の利用に当たり、4会社が連携して継続的に回線を管理する体制を整備するなどして、光IP電話への切替えを進めることにより、電話料金の節減を図るよう改善させた。


○ 全国健康保険協会 保健指導支援システム用の端末のうち、相当期間にわたって保管されたままとなっている端末について契約の内容を見直すことなどにより、使用量等の節減を図るとともに、保健師等の採用状況等を踏まえて調達する端末数量を決定するよう改善させた。


○ 日本年金機構 建物の一部をデータセンタとして使用するために建物所有者との間で締結している賃貸借契約について、賃借料の算定方法等を明確にするとともに、賃借料の妥当性を適正に把握した上で支払うよう改善させた


○ 独立行政法人都市再生機構 賃貸住宅団地の追加設備等について、既存建物の残存耐用年数を適用した減価償却を行うことにより減価償却累計額及び帳簿価格を修正するなどして平成25年度の財務諸表に反映させるとともに、経理システム等の改修を行うことにより既存建物の残存耐用年数を適用した減価償却を行うよう改善させた。

今年の会計検査院報告は、指摘にとどまらないで、改善させたと言い切ってる部分がありますね。一歩踏み込んでいると思います。しかしまだまだ指摘されも改善されないケースも多いようです。国民が会計検査院の指摘に関心を持って注視し、改善されるまで監視することが必要と思います。



これまで失敗したことがないシステム開発の方法

2014年10月29日 | 感動したこと
システムイニシアティブ協会でパートナーシップ分科会というのを毎月やっている。
10月の例会で当日の講師から伺った話。

どんなに大きなプロジェクトでも、40人月単位に分割して開発リリースするという。
しかも開発期間は半年以内。
基本設計と画面フローは40人月の外にある。40人月というのは、目的が決まり、やることがきまり、画面の流れが粗々決まったあとの、詳細設計から本番リリースまでの工程だ。
そして、システム開発の全責任はユーザ部門ではなく、システム部門の、そのプロジェクトのマネジャーが持つ。開発の目的である効果が出るかどうかも含めてプロマネが責任を持つ。だから効果がでないとなったらプロジェクトを中止することもある。ユーザ部門もシステム部門も必死だ。心をひとつにできる。

実際の開発は外部に委託する。それも相見積もりを取る。最初の40人月の開発を受注した会社が次の開発をとれるとは限らない。それでも問題はない。開発したソースプログラムはすべて納品してもらう契約にしているので、リリース後のメンテナンスは社内でやる。

こんな話に一同唸ってしまった。
おみごと。

しかし、考えてみると昔はみなそうだった。今でもそうやっている会社はたくさんあると思う。
情報システムは、会社の業務処理の根幹を司る。これを丸投げしていたら、経営者がいくら指揮棒を振り回しても、オーケストラは身動きできない。
ましてや、経営とインターネットが直結するような現代において、システムを小さな単位で開発メンテナンスして行くことは、会社を責任を持って経営していくというコンプライアンス上からも非常に重要なことと考える。