片貝孝夫の IT最前線 (Biz/Browserの普及をめざして)

Biz/Browserの黎明期からかかわって来ました。Bizを通じて日常を語ります。

個人情報保護法を撤廃したらどうか

2008年08月31日 | 私の正論
総務省のxICT構想の説明会の質問の中に、行き過ぎた個人情報保護意識がxICT構想の妨げになるのではないかという質問があった。某コンピュータメーカの研究所の方とのこと。個人情報の入ったパソコンを落としてもセキュリティーがかかっているから見られる危険はないのに、パソコンの持ち出しは禁止となってしまった。こんなことでは仕事はできませんよ。こういう行き過ぎた風潮を、政府としてなんとかできませんか、という。
物事、不思議と思ったときは、原点に立ち返って考えるとよい。個人情報の問題は、亡くなった子供宛に七五三やランドセルのDMが届くといった、無神経な風潮の是正から始まり、煩わしいほどのDMハガキに悩まさられることへの不満の解消までが対象となった。
こういった背景からできた個人情報保護法だが、これへの対処法には、日本人らしさが思い切り現れている。まず、法律で決まったとなったとたん、何が何でも守らねばならないと、過敏になって、過剰反応するサラリーマン気質。USBやハードディスクを取り払ったりした、不思議なシンクライアントとかいう、なんとも不自由な機械を作ってしまうメーカや、データの入ったパソコンを落としただけで、鬼の首を取ったように言いふらして記事を売るマスコミなどの商売人気質の二つだ。まさに日本人の面目躍如といったところ。
私は、おいおい!と言いたい。もう少し冷静に考えようよ。
私ならこうする。すでに個人情報保護に関する国民の意識は切り替わった。もう道徳のレベルに落ちた。ならば個人情報保護法は撤廃し、憲法第11条の解釈に任せる。
日本人は、自分で自分の行動規範を持っていない人が多いような気がする。会社の指示だから、法律で決まっているからと言う。会社の指示も法律もおかしい場合がある。すべてのケースで正しいわけではない。規則はあったとしても、まずは自分の考えが先ではないか。行き過ぎた法律は法律のほうがおかしいと考えることが重要だ。さもないと、太平洋戦争のように、戦争に突き進む軍部を阻止できないばかりか、進んで協力する人間になってしまう気がする。

総務省のxICTビジョンを総務省情報通信経済室長の今川拓郎氏に伺った

2008年08月31日 | 私の正論
社会情報学会の定例研究会が、8月30日東大駒場キャンパスであった。集まったのは20名ほど。総務省が2008年7月3日に発表した「ICT成長力懇親会・最終報告書「xICTビジョン」を、キーマンの今川氏から伺った。目指しているのは、あらゆる産業・地域とICTとの進化した融合だ。とてもよくまとまったビジョンだが、目新しいものはないとの意見も会場からあった。
全国津々浦々ブロードバンドを張り巡らすということが何を意味するか。それは、どこにいても仕事ができる環境の提供ということにほかならない。しかしこれは時間との勝負だ。今田舎は劇的に高齢化が進んでいる。たとえば私が育った群馬県東吾妻町だが、昭和35年は中学生以下の子供が8700人いたのが、今では2500人程度になっている。逆に65歳以上は1800人だったのが5000人近くなっている。たった50年で劇的な変化だ。このままあと10年もすると、かつて人が住んでいたというゴースト地区がいくつもできるだろう。
全国津々浦々ブロードバンドを引いて、都会の人が田舎に移住して仕事を続けるというのを10年くらいで実現しないと取り返しがつかないことになるような気がする。

活気あふれるシグマクシス

2008年08月29日 | Biz/Browser
倉重さん。シグマクシスの社長。日本IBMの副社長から、プライスウオーターハウスの社長、日本テレコムの社長などを歴任して、もう悠々自適の世界に入るかと思いきや、65歳にして初めて起業。なぜ起業したかというと、遣り残した仕事があるから。日本のIT産業は人月商売になってしまっている。価値を売っていない。だから成功報酬型ビジネスを自ら実践し、ITの仕事は楽しいのだ、夢を与える仕事なのだということを証明してみせたいのだという。
私は、9月1日から新装オフィスで営業開始という8月29日、現在のオフィスにアポイントもなく飛び込んだ。倉重さんに会うためだ。赤坂のオフィスは、入ったとたん、広々としたスペースにテーブルがたくさん置いてあり、たくさんの人々が活き活きと、きびきびとした立ち居振る舞いをしていた。仕切るものが何もないのだ。受付の電話も、エレベータホールから入ったところに申し訳程度の衝立があり、その前にある。電話しようと思って手を出しかけたとき、遠くに、社員となにやら立ち話している倉重さんが見えた。私がお辞儀をすると30mくらい先にいたが気がつかれて、にこにこしながら寄ってきた。私はBiz/Browserの事例集に、私の思いを込めた手紙をつけてお渡ししてきた。倉重さんは私に「ありがとう」と言ってくれた。よい仕事をするにはよい道具も必要だから。

ドラッカー学会の勉強会

2008年08月29日 | 私の正論
ドラッカーの言葉をバイブルのように感じている人々の集まりです。ドラッカーの福音を多くの人々に伝えたいと、熱い思いを持っているみなさんです。この集まりは「IT企業とマネジメント」という分科会です。いろいろ意見が出ましたが、うまくいっているIT企業を探して、ドラッカーの言葉と関連付けてみようということになりました。企業の欠点をあげつらってもダメなのだそうです。長所を探そうとなったとたん、みんなの顔が明るくなりました。人間責められるより褒められたほうがうれしいし、自信になって、もっと高みに行けるのだと思います。きっと企業もそうでしょう。

シグマクシスのオフィスができたようだ

2008年08月28日 | 私の正論
倉重さんから挨拶状が来た。シグマクシスを立ち上げ、ようやくオフィスが完成したようだ。「究極の価値と喜びを創造する」ことをコンセプトに、成功報酬型コンサルを行っていくという。人月商売ではなく、まさに価値を売るビジネスだ。日本のIT産業で働く人たちのためにも是非成功して欲しい。
今日はドラッカー学会の分科会で虎ノ門に行くので、倉重さんのオフィスに立ち寄ってみよう。

テレビと電話と電子メールに想う

2008年08月28日 | 私の正論
私が中学生の頃、三丁目の夕日時代の後、テレビが普及して、外で遊びほうける子供達の歓声が消えた。村に有線電話が引かれたときは、目が眩むような便利さにただただ感じ入った。会社や自宅からパソコンで電子メールやウェブページが見られるようになると電話やテレビは必須アイテムではなくなった。そして今やそのすべてが「電話パソコン」で可能となった。いつでもどこでも。
道具に振り回されず使いこなすことが肝要だが、さて。

大変なことになりそうだ

2008年08月27日 | 感動したこと
港氏は新卒でTISに入ったが、とてつもない業績を挙げるため会社に怪しまれたという伝説のエピソードの持ち主。入社4年で独立起業しネットワーク機器のサポートビジネスを立ち上げ、その後株式会社ESJを立ち上げる。
オフィスのIT環境として、インターネット接続、ファイルサーバー、メールサーバー、プリントサーバー、VPN接続、自動バックアップ、セキュリティー、VoIPなどがあるが、これらの機能をElipSwitchというコンピュータに組み込み、中小企業や大企業の支店などに設置し月額17000円(MAX)でサービスとして提供するビジネスを開始した。たとえば企業がVPNを張ろうとすると月額6万円くらいかかる。これらのサービスを個別に導入し運用・管理しようとすると(現に各企業はしているが)人件費も含めると、100人程度の会社でも月額100万円はくだらないだろう。月額17000円は価格破壊的な安さといえる。電話・データ通信・ストリーミング放送が融合されたNGNサービスが始まれば、家庭でも欲しくなるサービスだろう。
今後の展開としては、さまざまなコンテンツパートナーのサービスをElipSwitchを通じて提供していくという。急激に普及していった場合のサーバ側の設備投資が気になるが、とてつもないビジネスに成長する予感がする。

月額17000円でオフィスのITインフラがすべて手に入る

2008年08月27日 | おもしろソフト
BPIAの「目からうろこの新・ビジネスモデル研究会」で、ElipService Japanの港社長にお話いただいた。元ダイヤモンド社社長の岩佐さんが、西、孫以上の男かもと言われていたが、そうかも知れない。とにかくElipSwitchiという装置を置くだけで必要なITインフラが整ってしまう。そしてビジネスモデルが凄い。どこまで話していいのかわからないので書かないが、とにかくオフィスに1台ElipSwitchだ。

小さな約束を守る

2008年08月26日 | Biz/Browser
一週間前のこと。Kさんからメールが来た。25日に約束した飲み会に、政府からの緊急な会議依頼があり出られなくなったという。もとよりKさんを肴に3人で飲もうという計画だったから昨日の会合は流れた。Kさんからは、私たちとの小さな約束を守るため、9月5日の、関西でのBizの明日を考える会に出られるようにスケジュールをやりくりしたと、元気ないメールが来ている。
小さな、しかもビジネスとは関係ない、人から頼まれて受けた約束。小さな約束であればあるほど、大きな犠牲を払ってでも守るという姿勢に心を打たれる。信用とはこんな些細なことで、いや些細なことだからこそ深く培われるのだと、自分の心の動きで感じた。

Biz/Browserの明日を考える会が関西で開催されます

2008年08月26日 | Biz/Browser
Biz/Browserを基幹業務のフロントに採用して、情報システムが非常にうまく機能しているという実感を持たれたユーザのみなさまが自発的に行動を起こし、毎月会合を重ねています。あっという間に1年が経ち、会も12回を重ねました。そこで一周年を記念して、9月5日に、今度は関西で開催しようという運びになりました。著名な企業の方々が、未発表のWeb化事例を語り、相互に情報交換していただきます。東京からも5名のユーザの方が、仕事のやりくりをつけてはせ参じてくださいます。これほどありがたいことはありません。仕事冥利も尽きます。私たちもユーザのみなさまの期待を背に、しっかりとがんばっていきたいと思います。

胆大心小(たんだいしんしょう)

2008年08月25日 | こころ
一を聴いて十を知るとは聖徳太子を讃えたことばだが、私も似ている。ただまったく違うのは、私の場合は単なる早合点、思い込み、独りよがりが多い。始末が悪いのは行動力があるので、ただちに行動してしまい失敗する。四文字熟語をさがしていたら、胆大心小というのがみつかった。細やかな心配りが私の永遠の課題。座右の銘としよう。