【笑の大学】
作・演出 三谷幸喜
PARCO劇場 2023/3/1
この日の午前中に
国立近現代建築資料館で建築家原広氏の展示を堪能した私たち。
原広司「建築に何が可能か」展に行ってみた! - ゆるゆるらいふ (goo.ne.jp)
その足で、湯島から渋谷に向かう。
この日観た「笑の大学」は
昨年12月に、柳家さん生さんの落語でも楽しんだばかり。
一緒に行ったのもこの日お付き合いくださった友人だ。
二人芝居「笑いの大学」を落語で聞く - ゆるゆるらいふ (goo.ne.jp)
落語で聞いて、とてもとても面白かったこともあり、
舞台も行こう!と二人で誓ったのだ。
時は戦時下の日本。
検閲室の中だけの密室劇
セットの模型が置いてありました。
非常時に喜劇を舞台で演じるなど許されない、と、
検閲官(内野聖陽さん)は台本を検閲して上演中止に追い込もうと必死。
上演日を間近に控えた劇作家(瀬戸康史さん)は、
何とか上演にこぎつけたい一心で
検閲官の無理難題的な変更や注文に必死で答えながら
都度、より面白いものを完成させてくる。
毎日のやりとりの中で、友情のようなものが芽生え、
いつのまにか二人で一緒に面白い台本を作り上げていくことになる。
最初のころの検閲官は
ホントに意地悪で、上演させる気などみじんもない。
そのいや~な意地悪な感じを内野さんが冷たく吐き捨てるような態度で演じてホントに嫌!
けれど、だんだん台本が面白くなり、提案までするようになってくる頃の内野さんのキュートなことったら。
真面目な顔で必死に面白いことを言おうとする姿が、
そしてそれがそれほど面白くない内容だった時の落胆が、
もう演技とは思えない。
もう完全に検閲官向坂だ。
この人ってこんなに面白い人だったんだ。
マッチョなせいか立ち姿が貫禄があってかっこいい。
対する瀬戸君も負けていない。
シュッとしたルックスで、
したたかさとおとぼけをくるくるコミカルにと演じ分けている。
もはや劇作家椿だ。
書き直すたびにどんどん面白くなっていく台本を
観客の私たちもワクワクしながら見守っている。
最後に、完璧な面白さとなり上演許可が下りようとしたとき、
椿に赤紙が・・・
「お国のために死ぬ」という言葉を劇中に入れるように言っていた検閲官が
「生きて帰ってこい」というシーンは圧巻だ。
後半のスピーディーな展開に、どうなるんだろう、とドキドキする。
が、しかし、
実は、この舞台、
初演の西村まさ彦さんと近藤芳正バージョンをテレビの劇場中継で観たことがある。
舞台の上には二人だけだけど、それはそれは面白かった。
映画にもなっていたのもテレビで観た。
出演は役所広司さんと稲垣吾郎さん。
検閲室の前の椅子に座っているおじいさんが故高橋昌也さん。
そう、私は結末を知っているのだ。
なのに、やっぱり面白い!
午前と午後、両方ともとても楽しく有意義な時間を過ごした。
湯島・渋谷とずいぶん歩いたので、
痛めている股関節はつらかっらけど、
そのことを差し引いてもあまりある楽しさだ。
もし、もう一度観てもやっぱり同じところで笑うんだろうな~
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