ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

宮内庁新浜鴨場見学会

2018年02月18日 | イベント



我が家から2km弱のところに、宮内庁の新浜鴨場(しんはまかもば)、という施設がある。

周りは木で覆われていて中がどうなっているのかわからない。
その外側に野鳥の楽園っていうのもあって、どこまで何なのかよくわからない謎の場所だ。

皇太子様が雅子さまと結婚前にここでデートした、ってことで、一時期ちょっと有名になった。

普段は一般公開されてないのだが、年に数回、市の広報に見学希望者の募集記事が載り、市内在住の人が往復葉書で申し込んで当選すれば中に入れることとなる。

特に皇室に興味は無いのだけれど、入れない場所ってのに興味津々で応募してみたら当たった

あらかじめ参加者の名前を4人まで書かないといけないので、義母、私の母、夫と私の4人を書いてみた。
当たると思わなかったので事前の了承は得ていなかったから、聞いてみたら全員快諾。

当日は、市役所の支所の前に集合し、そこからバスで鴨場へ。
もう一つの集合場所から乗ってる人たちもいて、全部で30人くらいだろうか。

バスで5分も走ればもう到着。
住宅街の細い道の先に入口が。
こんなところから入るのね。

宮内庁の職員の方のお出迎えを受け、鴨場についての説明VTRを見る。
VTRは画像も音声も相当古い・・・。

記念の写真撮影はOKだけど、SNSへの投稿はNG、という注意を受ける。
残念💦

その後、職員の方の案内で、敷地内を歩き始める。

なんでも池だけで4000坪もあるらしい。

この時期、野生のカモが飛来してきていて、前日まで狩猟が解禁されていたとのこと。
総理大臣とか海外の要人とか議員さんとか、いわゆるおエライさんが招待されて、接待狩猟がおこなわれるらしい。

本溜まりと言われる大きな池から何本かの堀がひかれていて、おとりのアヒルを使って鴨を誘導する。
そこへ、大きな網を持ったおエライさんたちがいきなり顔を出すと、鴨がびっくりして飛び立つのでそこに網をかぶせて捕獲する。
アヒルは飛べないので、鴨だけが網に入る、というわけだ。

捕獲した鴨には足にナンバーが刻印された足環をつけて放すとのこと。

食べるのかと思った・・・

狩猟の後、昼食がふるまわれるらしいが、この時に食する鴨は、合鴨で野生の鴨ではない、と私の心を見透かしたかのような補足説明もあった。

会食のための食堂は、失礼ながらちょっとボロい・・・。
よく言えばレトロ。震災の時よく大丈夫だったな、と感心する。

職員の方によれば、予算がここまで回ってこない、とのこと。

狩猟はしないまでも、堀に鴨を引き寄せるところまでは見せてくださる、という。

条件反射を利用して、餌の係の方が、まず板を木槌でカンカン叩いて音をたてる。
そうすると、餌が貰える、としつけられたアヒルが堀に入ってくる。
そこにカンカンしてた係さんが餌を持ってダッシュして、堀に餌をまく。
このとき、係さんの姿は見えないようになっている。

アヒルについていけば安全に餌が食べられる、と学習した鴨がそれに続いて堀にはいる。
その様子を見るために、私たちは1円玉の大きさもない小さな穴から順番に覗く。

鴨の天敵は鷹と人間、と職員の方はおっしゃる。
人の気配を感じると鴨は逃げてしまうので、通路の両側は背よりも高い笹で覆われている。
笹の葉が風で揺れる音で足音を消すとのこと。

それにしても、板をカンカンする人と、餌を撒く人は同じじゃないといけないんですか?
と聞いてみたところ、なんせ職員が5人しかいないので、とのお答え。

鴨の習性とか、難しい理由があるのかと思ったら、単なる人手不足だったとは。
ちなみに今の係のお兄さんはお陰で痩せました、とおっしゃっていた。

新宿御苑みたいに入場料をとって、一般に公開すればいいのに、なんて思っていたが、これほどデリケートに鴨を守っているのなら、公開なんてできないよなぁ、と納得。

鴨場に関しては、宮内庁のベールに包まれすぎて、地元の人たちも一体何をしている場所なのか、わからないままだ。
鴨場から数百メートルのところにJR京葉線の駅があるのだけれど、鴨場のせいで、駅の周りが発展しない、と昔から住んでる地元の人たちが言うのをよく耳にする。

考えてみれば、隣接する野鳥の楽園も加えれば、都心近くにこれほど広大な自然が存在するってことは貴重なことだと思う。

宮内庁の方たちは、詳しくはホームページで、というのではなく、地元の人たちにもう少し施設の役割をアナウンスして、周囲の理解を深める努力をしてもいいのではないかと思う。

日頃、テレビで記者会見などしている宮内庁の偉い方たちは、なんだか上からの感じがするけれど(個人的な感想です)、鴨場の職員のみなさんは、とてもフレンドリーで、私のどんなくだらない質問にも一つ一つ丁寧に答えてくださり、楽しく気持ちよく見学ができた。

いただいたパンフレットを見ると、宮内庁管轄の色んな施設で見学を受け付けている。

私にとっては謎だらけの宮内庁がほんのちょっとだけ、近づいた気がする
貴重な一日だった。
鴨場の職員のみなさん、ありがとうございました























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