ゆるゆるらいふ

とりあえず、今日も一日機嫌よく・・・

【観劇メモ】舞台「日本の歴史」を観てきました!

2021年07月11日 | 演劇

【日本の歴史】

作・演出 三谷幸喜

新国立劇場

やっと観ることができた「日本の歴史」

2年半ほど前の初演の時は、チケットをゲットしていながら、友人に譲ってあきらめた。

なぜなら、「夫の親戚一同大もちつき大会」とかぶってしまったから・・・。

持ち回りの会場がこの年は我が家だったため、出かけるわけにはいかず、泣く泣くあきらめた。

この日だけはやめて、と頼んでいたのに気にも留めていなかった夫とは、しばらくは目を合わせなかったものだ。

と言うわけで、今回の再演には並々ならぬ期待とともに出かけてゆく。

日本の長い歴史をアメリカ・テキサスの家族の歴史に重ね合わせたミュージカル。

テキサスの広大な荒れ地を開拓し、財を成し、やがて衰退していく家族。

栄枯盛衰を繰り返す日本の歴史。

テキサス家族の方は親子三代の比較的短い時間の流れ。

日本の歴史は卑弥呼の時代から第二次世界大戦くらいまでだろうか・・・

家族の長となる未亡人がシルビア・グラブさん

夢半ばで亡くなった夫の遺志を継ぎ、一家の長として家族を守り抜く決意をし、突き進む。

この頃卑弥呼(これもシルビア・グラブさん)は、自分の意志ではなく女王の座に押し上げられる。

平凡に暮らしたかった、となげきつつ、置かれた場所で精一杯生きる強い決意をにじませる歌声はさすがの迫力。

そこから先、家族の歴史とともに日本の歴史も動いていく。

朝日新聞のエッセイで三谷さんがおっしゃっていたように、聞いたことがない人物がたくさん出てくる。

教科書やドラマには出てこない彼らは、図らずもおかれてしまった場所で苦悩しながら精一杯生きている。

努力が報われる

助けてくれる人があらわれる

上手くいったかと思うと陥れられる

人を信じては裏切られる

幸せな時間に酔いしれる

突然の不幸に見舞われる・・・

劇中、繰り返し歌っていたように

「歴史は因果の繰り返し」ってホントだ。

アメリカの家族も日本の歴史上の人物たちも

国や時代は違っても同じような喜び・悲しみを繰り返すんだな~

劇中の歌の中に

「今あなたが悩んでいることは、いつか誰かが悩んで乗り越えてきたこと・・・」

っていうようなフレーズがあって、なんだか心にすっと入ってきた。

「神様は乗り越えらえない試練はあたえない」なんて昔ドラマ「仁」で言ってたっけ・・・。

それにしても・・・

壮大なスケール(?)で繰り広げられるミュージカルの出演者は7人。

中井貴一さん

香取慎吾さん

新納慎也さん

瀬戸康史さん

シルビア・グラブさん

宮澤エマさん

秋元才加さん

アメリカの家族も、その周りの人たちも、日本の歴史上の人物もこの7人が次々と早変わりで現れて歌い踊る。

宮沢さんが演じる小さな平清盛、シルビアさんの西郷隆盛は出てきただけで笑えるし、中井貴一さんの着流しの田代栄介(誰だか知らないけど)は粋で素敵。

慎吾ちゃんの天使はめちゃめちゃ笑える。

「あけちっち」とうたいながらの瀬戸康史さんの明智光秀や、新納慎也さんの頼りない徳川家重(そんな将軍いたのね)。

ストーリーテラーの歴史の先生、秋元才加。

みんな大変そうで楽しそう。

そして、やっぱりシルビアさんの歌声は圧倒的。

こんなにも長い時代が流れても、だいたいみんな同じようなことで悩み、前に進んできたんだな~と思うと今の悩みがちっぽけに感じてくる。

劇場の中では・・・ですが。

現実に戻れば目の前にいろんなことが山積み。

でもでも、まあ、なんとかなるか、と思ってやっていこうかな、と思える。

人生で大事なことは人生で大事じゃないこと、とか

何とかなると思ってりゃ何とかなるもんだ、とか

歌ってたし。

2年半前に観られなかったことのリベンジ、果たせました。

コロナ禍、悶々と過ごす日々の中で、ちょっと上を向けた気がします。

それにしても、コロナ感染拡大による緊急事態宣言下、中止にならなくて、ホントによかった。

今は観劇もちょっと周りの目を気にしながら、になっちゃうけど、普通に観劇を楽しめる毎日が戻ってくるのを願うばかり。


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