近所に住む89歳の母は料理が好き
母だけでなく母方の祖母も、母の姉妹も、
みんないつも何か作ってるし美味しい
高齢になってもなお、料理を作り続けることで認知症にならずに済んでいるのかもしれない
つい先日も五目豆を作って持ってきてくれた
息子たちも母のこういう料理が大好き
煮豆とか
お彼岸にはおはぎ
らっきょうも漬ける
ひじき煮とか
このほかにも
定期的につくっているのは
切り干し大根とかゴボウ炒りとかおからとか
高校を卒業してすぐに進学のために独り暮らしを始めた私は、母と一緒に料理したことがほとんどない
実家にいたころは商売をしていたので、家のことは大体祖母がやってくれていた
私や妹は食材の下ごしらえを祖母に教えてもらっていたが
料理の味付けは教えてもらっていない
一人暮らしを始める前に、母に料理を教わろうとしたが
分量など聞いても
「だいたいで」
「適当に」
というばかりでよくわからず、結局家にあった料理の本を書き写してきたものだ
でもおからの時もちょっと炒めるとか
なにかちょっとしたコツみたいなものがあるようで
ただ調味料を入れるだけではない「ワザ」のようなものが知りたい
もうすぐ90歳になる母から今のうちに聞いておきたいのだが
あいかわらず「適当に」としか言わない
今度一緒に作って、じっくり見ておこうと思っているけれど
はたして私は母の味を継承できるのだろうか・・・