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科挙の歴史

2014年10月28日 | 高2用 授業内容をもう一度
 【唐】の【高宗】によって本格的に実施された【科挙】は、【1905】年まで続いた官吏登用制度です。1200年以上も多くの王朝によって継承されたことになります。唐では科挙試験の合格者数はそれほど多くはなかったようで、貴族の子弟は【蔭位の制】によって家柄ごとに出世コースが決まっていました。
 【宋】代になって、【儒学】の研究が進んだこともあって、科挙制度は本格化しましたが、【形勢戸】たちが科挙試験に臨みました。彼らの科挙試験受験の実態は、事前に試験問題が教えられているなど、多くの不正によって合格していたようです。しかし、科挙試験合格者である、というブランドは出世には必要であったので、受験に臨んだようです。さらに、1代に限ったことですが、科挙合格者を出した形勢戸を【】とよんで、【免税特権】を与えたことも、受験を除く形勢戸が多かった理由と考えられます。
 モンゴル民族の【元】は一時的に【科挙制度を廃止】しましたが、それは、イスラム文明など西方の進んだ文明に接していたことで、中国文明と距離をおくことができたため、と考えられています。しかし、その元もまもなく科挙制度を導入していますから、モンゴル人もある面では中国文明に同化したといえます。

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