観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

流木のミサゴ

2018-07-07 18:18:43 | 夏の藤前干潟

藤前干潟

今日の干潮時間 6時29分 潮位108cm

今日の満潮時間12時22分 潮位188cm 

 

今日の庄内川河口は大雨の影響で潮位が高く、満潮時間には導流堤にも鳥たちの姿は少なく、寂しい河口でした。

ただ、今日はミサゴを4羽観察することが出来ました。

ここ数日、天気が悪く、鳥たちの写真も無く、ブログは写真募集やイベントの告知ばかりなので、野鳥観察館から480m先の流木にとまるミサゴを無理やり撮りました。

川面が濁って餌を探すことも出来ないのか、ミサゴは南風に耐えてじっとしていることが多く、導流堤脇の流木では長い時間観察できました

時折、2羽で流木から飛び立ちますが、強風で上手に飛ぶことが出来ずに、再び同じ流木に戻ってきます。

ミサゴは年間を通して藤前干潟で観察出来ますが、この季節に藤前干潟で観察できる個体は、繁殖に参加しない若い個体が多く、9月を過ぎたころから繁殖を終えたミサゴが数を増やしていきます。

ミサゴは、30年ほど前には年間を通しても一度に多くて2~3羽しか観察出来ない種類の野鳥でしたが、近年では、秋から冬にかけて、一度に30羽以上観察できるようになりました。

 

さて、こちらのシジュウカラの後ろに写るのは度々この日記でも紹介している野鳥観察館前の水たまりです↓(6月27日撮影)。

年間を通して小鳥たちが訪れ、また暖かくなってからはカニなどの集まる場所となっています。

最近はアオダイショウも現れました。

今年は特にカニの数が多く、気にして水たまりの中をのぞいていたのですが、先日、多数の小さな生きものが水中を泳いでいることに初めて気づき、採取して観察してみました。

それがこちら↓。

1~2mm程度の小さな、赤色をした生きもの。種名まではわかりませんが、ミジンコでした。(ミジンコはカニ、エビと同じ甲殻類の仲間でもあります。)

第2触覚と呼ばれ、手のように見える部分を左右同時に動かして、上下に小刻みに動く様子が興味深かったので、動画も撮影してみました。

【稲永公園のミジンコ 遊泳の様子(YouTube)】

 

何か大きな変化があるわけでもないのですが、見ていても飽きず、しばらくじっと観察してしまいました。

そういえば、ミジンコは、癒されると人気のクラゲと同じプランクトン(浮遊生物)ですね。

そして、稲永ビジターセンターのスタッフさんに教えてもらいましたが、ミジンコは目がひとつなんだそうです(大きな複眼の他に単眼もあるそうです)。

遊泳しているミジンコが正面に向くと、大きな1つの複眼が確かに確認できました。

ミジンコを取り出して観察してもみました。こちらのミジンコは卵があるようでした↓。

 

公園の中の水たまりにも、干潟同様、小さな小さな生きものが多数生息していることに改めて気づきました。

 

今日観察できた主な野鳥 カワウ462、ササゴイ3、ダイサギ17、コサギ2、アオサギ13、マガモ25、カルガモ138、ホシハジロ1、スズガモ4、ミサゴ4、イソシギ1、ウミネコ10

 

明日の干潮時間 7時40分 潮位 93cm

明日の満潮時間13寺52分 潮位195cm

コメント
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