Reflections

時のかけらたち

残暑が厳しい中、星岡日本料理講習会へ  ・・・ Hoshigaoka (September 2020)

2020-09-10 23:57:31 | dish
昨日も残暑がきつくて、ちょっとバテ気味です。
それでも夜はだいぶ秋めいてきました。

先週だったかヨガに行った時、満月の前日で、何か気持ちが上がりそうという話があって
そのせいだったか、翌日は今までほおっておいたことがやる気が出て、サクサク進みました。
ほんとうに私の重い腰、どうにかならないかと自分でも思う。やり出すとどうして今まで
取り掛からなかったのだろうかと、些細なことでも思うこのごろです。

暑さのせいかあまり体調が良くないので、今日の星岡は和服を着る気がしなくて、楽な洋服で
出かけました。2年くらい前に軽井沢のセレクトショップで何気に試してみたSpring Court とう
テニスシューズメーカーのスニーカーがはきやすくて、東京に戻って探してみたのですが
これがまたサイズがなくてネットで神戸の方のお店で見つけて買ったものを初めておろしました。
軽井沢神話かこの靴もJohn Lennonがはいていたとか・・


















ガラスを揺らす風の音。マンションでは絶対に聞けない音。
始まるまで自然の音を聞きながら、今日の献立を眺めていました。


9月の献立

前 菜  紋甲いか塩焼
      南瓜塩蒸 うずら卵味噌漬
椀    絹ごし豆腐卵じめ
焼 物  茄子田楽
煮 物  ひりょうず含ませ煮
      石川芋含ませ煮
小 鉢  くらげと胡瓜の三杯酢
ご 飯  鯖松前棒ずし
      海苔細巻き(かんぴょう)

今日は家に白板昆布があるので、ぜひ作ってみたい鯖棒ずしを真剣に聞きました。



三枚におろして、身が厚い骨の際を包丁の峰で切込みを入れておく。血合いも切り込みを入れる。
魚屋さんにおろしてもらう時は、かまをつけてまっすぐ落としてもらう。小骨はつけたまま。



べた塩は皮の方を下にしてつけて、身の方は指先で塩をはじく。



ざるにあげて4~5時間おく。水が出てきたら(30分くらいで)逆さにする。



べた塩は塩を多めに敷くので、もったいなければ、適量の塩を指先につけて皮の上につけてもいい。

塩を洗い流して、小骨を取り、つけ酢(酢+砂糖)に20分くらいつける。



かまをおとして、皮を取り、身の厚いところはそいで、身が長方形になるようにする。



固く絞った布巾の上に白板昆布を乗せる。白板昆布はたたんで調味料(酢・水・砂糖)でさっと蒸すように煮ておく。
鯖、軽く形を整えた酢飯をのせて、ふきんで両脇を軽く抑える。






簾で軽く押さえて両端も形を整える。



竹の皮で包む。真ん中から結ぶ。
乾いてしまった竹の皮は茹でて使う。






端は垂直にかっちり抑える。



両端もひもで結ぶ。
一日常温で置いたほうがなれておいしい。




わたしには難しい細巻き。
海苔は幅が出る方向で半分に切る。



酢飯は横に伸ばすようにおいていた。





南瓜は1/8くらいの大切りで蒸してから小さく切る。









絹ごし豆腐卵じめ
豆腐は充分水けを切ってから、塩と片栗粉を入れて粗くつぶしておく。
溶き卵と合わせる。



濃いめに取った鰹昆布だしを薄口しょうゆで味をつけて、葛を引いた中に、卵を入れて、煮あがったら
椀に入れて三つ葉と焼椎茸をほそぎ切りにしたものをのせる。
豆腐のかき玉汁にひと手間加えて上品なおすいものに。






出来上がり。






鯖ずし 最高の出来でした。 塩加減がちょうどよく、酢のしめ具合もよくて、生っぽいのに魚臭さが
全然ない。「いづう」以上かも。ご飯も重くなくて軽い感じです。これが家でできたら・・






出汁がおいしくて味わい深い一品でした。



ひりょうずの木綿豆腐はぱさぱさになるほど水切りして作る。家ではなかなか作らないひりょうず。
大和芋もいれてとてもおいしい仕上がり。水切りが難しいので、焼き豆腐を使うと時間を軽減することが
できるというお話でした。白和えだと厚揚げの中身を使う手があります。



焼物と前菜を一緒にもっています。茄子の田楽に添えたれんこんの万年煮(けしの実がふってある)が
おいしかった。万年煮とも田舎煮とも言って佃煮のように軟らかく煮てしまう料理。



くらげは素材がいいのかとてもおいしかったけれど和食らしくなかった。


作るプロセスを教えてもらって、すぐ味わうことができてなにかとても貴重な経験をしているような
気がします。調理道具もどれも古くそれこを「世界はほしいモノであふれている」で紹介された和食の
世界です。

今回はお茶の先生とご一緒させていただきましたが、お茶の世界もコロナで新しいスタンダードができて
ちょっと形が変わって来そうですね。こんなに世の中を変えてしまう病気が出てくるなんて人類想定外ですね。

食後に星岡の方と少しお話して、姿が見えなかった星岡の奥さまは肝臓の病気で昨年末急死されたことを
知りました。お茶の関係者には連絡したけれど料理の講習会の方にはお知らせしなかったとのお話。
お元気そうでしたが、ときどきお見えにならないこともありました。人生はいつも変化していっています。
星岡を主宰しているご主人は仕事も忙しく、何とか過ごされているとのことでした。
今度息子さんが「麒麟が来る」でお茶を点てるシーンで出演されるとか。年末の方らしいです。
無常の中を生きている私たちです。


Sep. 10   2020   Asagaya  


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2 コメント

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Unknown (まるたけ)
2020-09-11 10:29:50
「麒麟がくる」で、「茶道指導 井関さん」のお名前を見たような・・息子さんが出演されるのですか。見たいです。カンカンさま、これだけエネルギッシュに活動されていていつも元気だなあと感心しています。私はまだ睡眠障害?眠りが上手にコントロールできません。今頃って夏の疲れが出る頃ですよね。どうぞお自愛くださいませ。
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Unknown (カンカン)
2020-09-11 12:53:35
まるたけさん、コメントありがとうございます。
暑い夏の夜が早く去ってくれるといいですね。夜、虫の声がするようになり、少しは秋の予感は感じられますが。
私は本能のままに生きていて、パソコンの前でよく居眠りしたり、耐えられなくなって、ベッドに倒れていたかと思うとパタッと起きて台所を片付けて2時過ぎまで起きていたりとコントロールできない暮らしです。もう老人の境ですね。でも最後は眠くなってシャワーをして寝ています。なんとか規則正しくしたいとは思っているのですが。
井関さんは以前大河ドラマに出演とお知らせをいただいたのですが、カットされたそうです。(笑) 今度は息子さんでお名前もちゃんとタイトルロールに出るとか。その時は教えてもらえるので、わかればブログに書いておきます。「エール」では主人公が養子に行った先の床の間の飾りをしたとかでTVで見てみました。
今年の夏は高尾山に1回、高尾山蛇滝まで1回と先日の御岳山に行っただけで、本当に暑くて参った夏です。家でデレッとしていることが多く、TVでいい映画も見ることができました。片付けだけが進みません。
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