Reflections

時のかけらたち

Hamlet by Kenneth Branagh

2022-09-22 22:02:05 | movie
 
Hamletは公開された当時、見たかった映画で批評を切り抜いたりしたけれど、あの頃は映画を見に行く時間もなく
テレビで放映されたのを少しだけ見た記憶があります。花びらが舞うこのシーンの演出が素晴らしいと書かれたことが
あったような・・

ブラナーの「シェイクスピアの庭」に続き、「ベルファスト」を見てからこの若いころの大作をやっと見る機会ができました。
 
 
 
「ハムレット」 1996年 英国 242分
 
解説
これまでにもシャイクスピア作品の映画化を手掛けているケネス・ブラナーが、長年熱望してきた『ハムレット』
に挑んだ歴史ドラマ。自ら監督、脚本、主演の3役をこなし、すべてのセリフをカットすることなく4時間を超える
長尺で絢爛豪華に描ききる。オフィーリア役は「日蔭のふたり」のケイト・ウィンスレット。デンマーク国王が急死し
国王の弟クローディアスが即位する。しかしある晩、王子ハムレットの前に国王の亡霊が現われ、すべては
クローディアスの陰謀だと告げる。復讐を誓ったハムレットは愛するオフィーリアにさえ心を閉ざしてしまう。
                                              allcinemaより
 
監督 ケネス・ブラナー(監督、脚本、主演)
企画製作 デイヴィッド・バロン (製作)
原作 ウイリアム・シェイクスピア
撮影 アレックス・トムソン
衣装 アレクサンドラ・バーン
美術 ティム・ハーヴェイ
音楽[映画制作用] Patrick Doyle
主題歌 プラシド・ドミンゴ
 
出演
ケネス・ブラナー、ケイト・ウィンスレット、リチャード・ブライアーズ、ジュリー・クリスティー、デレク・ジャコビ
ビリー・クリスタル、ジャック・レモン、チャールトン・ヘストン、ロビン・ウィリアムス、リチャード・アッテンボロー
ジェラール・ドパルデュー、マイケル・マロニー、ニコラス・ファレル、ジョン・ギールグッド、ジョン・ミルズ
ジュディ・ディンチ
Kenneth Branagh .... Hamlet
Derek Jacobi .... Claudius
Julie Christie .... Gertrude
Kate Winslet .... Ophelia
Nicholas Farrell .... Horatio
Richard Briers .... Polonius
Michael Maloney .... Laertes
Rufus Sewell.... Fortinbras
Brian Blessed .... 幽霊
Richard Attenborough .... イギリス大使
Billy Crystal .... First Gravedigger
Charles Daish .... Stage Manager
Judi Dench .... Hecuba
Gerard Depardieu .... Reynaldo
Timothy Spall .... Rosencrantz
Reece Dinsdale .... Guildenstern
Ken Dodd .... Yorick
Rosemary Harris .... Player Queen
Charlton Heston .... Player King
John Gielgud .... Priam
Jack Lemmon .... Marcellus
Duke of Marlborough .... Fortinbras's General
Simon Russell Beale .... Second Gravedigger
Robin Williams .... Osric
 
 
台詞はほぼシェイクスピアのテキスト通り、でも時代を中世から近代に移し、人間的な身近さを感じる。
ロケ地はチャーチルの屋敷としても有名なブレナム宮殿。
キャストはよくこれだけの今まで映画で活躍してきた俳優を入れたと思うくらい驚きの連続。誰か
わからないかつての有名な俳優もいて、それも面白かった。
 
写真もすごくきれいで、雪景色でも明るい景色にしたかったとブラナーがメイキングで語っていました。
この映画を製作したのが30代の半ば、ハムレットは20代の後半の設定なので無理のない配役という感じ。
今までのハムレット、オフィーリア像を良くも悪くも見事に変えて生身の人間を描いていました。
35歳でこの映画を作成したブラナーの才能のすごさと、シェイクスピアに対する愛情を感じます。
この映画は文化的資産であると語っていました。原作の持つ感動と強さ、ハムレットの躍動感を表したかった
という言葉通り、悩み多き今までの沈鬱としたハムレットのイメージから、聡明で行動の人に変えていました。
 
ハムレットの原作に基づいた言葉の洪水に4時間の映画を一度に見れなくて、何回にも分けて見直しました。
イギリス英語が好きなのでそれも心地よく。
 
シェイクスピアの言葉は流れるように美しく、ひとつの戯曲からいろいろな言葉を引っ張り出せるのですが、
今回は自分の年齢のせいか最後の方に死に立ち向かうことを決意した言葉が突き刺さりました。
 

Not a whit, we defy augury: there’s a special
providence in the fall of a sparrow. If it be now,
’tis not to come; if it be not to come, it will be
now; if it be not now, yet it will come: the
readiness is all: since no man has aught of what he
leaves, what is’t to leave betimes?

スズメ一羽落ちるのも神の摂理
来るべきものは来る
後で来ないら 今来る
今来なくても いずれは来る
覚悟が肝要だ
誰にも死に時はわからない
その時が早く来ても - 運命だ

 

 

コメント
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