ある爺さんの スナップ写真とボヤキ3

趣味もなく酒も飲めず・・・・・つまらない爺さん生活を、何気ないスナップ写真と、フッと感じたボヤキをアップしています

気になっています

2010-02-07 | うんちく・小ネタ

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■3ヶ月程前の話になりますが、昨年の11月、神奈川県立博物館に行きました。
ミュージアム・コンサートと称するクラシックコンサートで、市民の身近な場所でクラシックが聞ける行事のひとつです。この時、建物のドームにおかしな魚を見つけました。
Img_4257■この建物は、明治13年(1880)、横浜正金銀行として建てられたものです。
ネオ・バロック様式と呼ばれる建築物で、時代としてはナポレオン3世の頃(1850年頃)~1889年のフランス革命(1889年頃)で、国家の威信を表現する装飾過剰の建築様式のようです。博物館の解説書によれば、古い建築物によく飾られてあるもので、この魚?は「ドルフィン(Dolphin)」と呼ばれているそうです。魚ではなく、イルカのようで、火事の時、口から水を吐き、建物を守るという言い伝えがあるそうです。 【写真右:緑青色したドームの丸窓との間に「ドルフィン」がある。】
■この形に似たものが、日本にも「鯱(シャチホコ)」があります。
鯱は寺院で、仏像などが置かれた厨子の屋根に飾っていたものだったのですが、織田信長が安土城天主(1579年頃)に飾ったことから、お城に使われるようになったようです。
Photo■「鯱(シャチ)」という動物?は、想像上の動物で、魚偏(さかなへん)に虎と書くように、頭は虎、体は魚で背びれには鋭いトゲがある動物だそうです。こちらも「ドルフィン」と同様、火事の時、口から水を吐き火を消すと言われています。「ドルフィン」にしろ「鯱」にしても、何れも、尾を天上に向け、口を下に向けています。 【写真左:名古屋城の鯱。写真は「Wikipedia」より無断借用しました。ごめんなさい】
■外見や目的が、とてもよく似ています。
これだけの事からの年代だけで考えるなら、日本の方が古く「元祖」のような気がします。漢字がある事から考えれば、もっと古くからの、中国からの思想が発祥かもしれませんが、今まで見た中国建築物の写真では、屋根には「鯱」はいないようです。
■抽選に当たりますと、またミュージアム・コンサートを聞くことができます。
この回の当選者には、非公開のドーム見学の特典付きになっています。うまく当たれば、この疑問が解決されるかも知れません。最近、屋根の上の装飾物が、気になっている私です・・・・・