「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

西武七里ガ浜住宅地の住民協定(3)

2008-04-19 09:28:27 | 環境・土地

「不公平な結果を生む住民協定を廃止すべきではないだろうか。協定を遵守している真面目な住民がバカを見るだけではないだろうか」と私は理事達に言ってみた。しかし協定の廃止はまた別の問題を生んでしまうようだ。

協定違反が起こりそうになる度、理事達は問題を引き起こす住民や業者に対し、協定を守ることの意義を諭して必死の説得を試みているというのが、当住宅地の現状である。もしここで協定を廃止しそうした大変な努力も中止してしまえば、急速に当住宅地の状況は悪化する可能性が高い。住民の中にはこうした理事達の苦労を知らない人も多いことだろう。

協定違反の土地分割等で今の住処の売却を行い、自分だけさっさとこの住宅地を出て行こうとする住民の皆さんに申し上げたい。よく考えてもらえないだろうか。どれだけのエネルギーと時間を自治会理事達が費やし、どれだけの精神的苦痛をあとに残される近隣の人々が被ることになるかを。

土地が分割されて困る理由は、ズバリ!住宅地の景観の劣化である。住民のセンス、心がけ、豊かさを感じさせ、多くの人が「あの辺りは高級」と思う住宅地は、程度の差は大きいが、どこも緑が多い。

当住宅地は「高級」と呼ぶにはあまりにも庶民的であるが、東京への通勤圏の住宅地としては緑は多い方だ。画像に見られるように、当住宅地は多少の起伏があり、それが景観に変化を与えている。古い地区なので起伏をならすのに大谷石が積まれ、そこに風情のある門構え、生垣、道路にまで枝を伸ばす大きな庭木が見える。そして住宅地の向こうに鎌倉山や稲村ガ崎につながる小高い山々が見えて景色が完結する。

ところが土地が分割され始めると景色は一変するのである。1区画が2区画になる。すると道路に面した部分は、駐車場と建物に出入りするための通路スペースでもう一杯だ。余裕がないため生垣、大木、門扉、積まれた大谷石が全部取り払われて土が掘られて無残にコンクリートで固められる。緑は無くなるのである。そして道路に沿って駐車場と通路スペースだけが繰り返す風景が誕生する。そうした区画がいくつも連続した場合、道路に立って眺めることの出来る景観は、コンクリートの合間からクルマ1~3台が顔をのぞかせる区画の連続となり、スーパーの駐車場を見ているかの如くになろう。そうした風景を敢えて選好する人はいるまい。ところがそうした風景が当住宅地に出現し始めているのである。
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