宮応かつゆきの日本改革ブログ

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「時の行路」完結。 非正規労働者の”人間の尊厳”を求めるたたかいはつづく

2014年05月23日 | 憲法・人間

 「しんぶん赤旗」連載小説「時の行路」 作者 田島 一(はじめ)氏の長編小説が、今日199回で完結しました。 7か月近い連載でした。

 「時の行路」の「前篇」は、「しんぶん赤旗」2010年9月1日付から2011年6月14日付まで連載され、2011年9月20日に出版されています。

 「前篇」の最後には、次のような光景が描かれていました。

 「これから歩もうとしている道も、決して望んで進んできたものではなかった。 しかし、人はも自らの生きる時代を選ぶことはできない。 いまという時に遭遇した行路を、困難があっても、避けずに真っすぐ歩いていくしかないのだろう。 涼一には、父親として力が足りなかったことを率直にわびたいと思った。 返される言葉が厳しいものであっても、しっかり受け止めて、彼のゆく先について相談したかった。 始業近い時刻になると、労働者が固まりになって、どっとやってくる。 『おはようございます。 来年もご支援お願いします!』 その言葉を威勢良く口にしながら、洋介はビラを手に前後に左右にと懸命に足を運んでいた」

 今日の「時の行路」の完結部分は、「~明日からまた『争議生活者』としての行路を歩む、自身の決意を固めたかった。 夕闇が迫り、忍び寄る冷気を感じて洋介は身体をブルッと震わせた。 八戸の風は冷たい。 北国育ちだが寒さに弱い夏美を、洋介はそっと抱きしめてやりたいと思った」

 非正規労働者だからというだけで、不法、理不尽に大企業の利潤追及、拡大のために切り捨てられる労働者の生きざまを、リアルにロマンを持って描き続けるところに、作者の深い人間愛を感じてきました。

 しかも、「題材」が現在進行形の「たたかい」であるだけに、特別の執筆上の困難さもあるのだろうと思いながら、読み続けてきました。 

 作者の田島 一さん、挿絵を担当した中西 繁さんに、感謝します。 また、いつか、お会いできることを願っています。


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