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「新増設せず」の意味

2012-09-29 16:08:59 | 大間原発の中間貯蔵化
9/29東京新聞が伝えておりました。

-大間原発 建設再開へ 「新増設せず」骨抜き-

 電源開発(Jパワー)は二十八日、中断している大間原発(青森県)の建設工事を年内にも再開する方針を固めた。他社で計画されている十一基の新増設を後押しする可能性が高い。政府(経済産業省など)は新増設の判断も原子力規制委員会に丸投げしようとしたが、規制委は「政府の仕事」とボールを返した。政府は「新増設はしない」と約束した以上、どう計画を中止にするか打ち出す責任がある。 (清水祐樹)

 Jパワーは十月一日、地元自治体に説明する。政府は新エネルギー戦略で、原発の新増設を認めない方針を示したが、着工済みの原発は例外扱い。設置許可が出ていない計画中の原発の扱いはあいまいなままだ。

 「何ができるか精査する」。枝野幸男経産相は二十一日の記者会見で、新増設を回避する仕組みを早急につくる考えを示した。行政指導だけでなく、できれば法的拘束力のある仕組みにしていきたいとの答えだった。

 会見から一週間。何が検討中なのか、経産省資源エネルギー庁に取材すると、担当者は「電力会社の申請をこちらで止めることはできないのでは」と答えた。新増設を止めるための検討は始まってもいない様子だった。

 それどころか「枝野氏の発言はそのような(新増設計画を中止させる)趣旨ではない」と、枝野氏の明確な方針を勝手に解釈するかのような答えまで返ってきた。

 さらにおかしいこともある。規制委の田中俊一委員長は、政府が原発ゼロに向けて「新増設はなし」を実現しようとするなら、計画のより分けは政府の仕事だと明言した。しかし、エネ庁の担当者は「そのことは知らなかった」と答えた。

 規制委は政治的、経済的な事情に左右されず、科学的な事実に照らして判断すべき規制機関。田中氏は当たり前のことを言ったまでだ。エネ庁担当者の答えからは積極的に新増設を止めようとの意欲は感じられず、何を尋ねても「時間をかけて検討していく」を繰り返すだけだった。

 本紙の調べで、Jパワーのほか中国電力、九州電力、日本原子力発電の四社が計七基の計画を積極的に推進していく考えを示している。

 こうした動きを、政府の「新増設はしない」方針にいかに合致させていくかは、政府自らの責任だ。

-引用終わり-

この「新増設」と「工事中」の使い分けの問題は、結構早くから「工事中の原発は容認の方針」が地元には伝えられていました。現地訪問した政治家は一般世論とは違う発言でちょっと注目されていました。例を挙げてみましょう。

【岡田副総理①】:2011.5.15日経(大間で説明)←事故後わずか2か月です。
 新設計画には慎重に対応するが、着工済みの原発は推進する方針を表明。東日本震災の影響や定期点検で停止中の原発については「一定の基準を満たせば再稼働できる努力をしたい」と、安全策を確保した上で運転再開を目指す考えを示した。

【岡田副総理②】:2012.7.23読売(函館対話集会後)←国民意見0%の多い中です。
 「政府に電源開発の建設再開を止める法的権限はない。電源開発に周辺自治体の理解を得られるための努力をしていただくことだ。」と述べた。

【山本一太氏】:2012.6.2東奥日報(大間視察で)←河野太郎氏ら脱原発三銃士で視察。
 建設が中断している電源開発大間原発については「新規立地には当たらない」と述べ、建設再開や稼働開始は可能との見解を示した。

そして今回、枝野大臣の青森での説明「建設中の大間原発の許認可に何ら変更はない」でした。

当初から「大間原発は事業者の判断」として容認しているのは、単に賠償金の話だけでしょうか。ここにカギがありそうで、気になって夜も眠れません。


 
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