じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

足下の石

2007-02-02 00:23:41 | Weblog
★ 年を重ねてくると、あれもしていない、これもできていないと焦りのようなものを感じることがある。決して日々怠けているわけではなく、一生懸命に生きているつもりだ。だが、1日1日のことに一生懸命になっていると、結局長期的な「事業」や新しい取り組みができないままに月日ばかりが過ぎ去っていくのに気づく。ふと気づけは、白頭かけば更に短しという年代になってしまったことに気づく。

★ 残された人生を何かに集中し、自分なりに何らかのものを残そうと思って、不要なものをそぎ落とそうと試みるが、長年こびりついたモノやしがらみはそう簡単には剥がれ落ちない。整理をするのにまた骨が折れる。こんな時、古人は旅にでも出てリフレッシュをするのだろうか。

★ ふと「足下の石」という言葉が思い浮かんだ。これは大学院に在学中、日本教育史の上沼八郎先生から伺った言葉だ。学生時代、あれこれ抽象論ばかりが頭の中を飛び交い、なかなか論文の形にすることができなかった。そんな時、先生からこの言葉を頂いた。遠い先のことを考えていても雲をつかむようなものだ。まずは足下の石を拾うことが大切だ。赴任される先々で膨大な資料を収集され、それをいくつもの形にまとめられた先生だからこそ言える重い言葉だった。

★ 焦りを感じたときはこの言葉を思い出し、今できることをやはり一生懸命にしようと思った。
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