日韓より日中は優先すべきだ

　ま、どっちかって言うとだけどね。

　昨日から、産経をはじめとする脱亜論者達から、日中首脳会談に向けた共同声明調整にて、「日本が尖閣問題で致命的譲歩」という言葉がかなり出ている。

【BLOGOS】尖閣の“致命的譲歩”と日中首脳会談
http://blogos.com/article/98329/

　それと呼応する形で、朝鮮半島から２種類の悲鳴が上がっている。

　１つが、韓国メディアの自国の外交的孤立を懸念した報道。

【時事】韓国紙、「外交的孤立」を懸念＝日中首脳会談開催
http://www.excite.co.jp/News/world_g/20141108/Jiji_20141108X536.html

　もう１つが「日本が中国並に誠意を示せば韓国との首脳会談できた」という論調の報道である。

【朝鮮日報】日本が韓国に対中国並みの誠意を示せば韓国と首脳会談できた [11/10]
http://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1415576592/-100

　今回も、安倍政権の方針が鮮明になっている一手と言えると思う。
　前から何回も主張しているが、安倍政権の第1次目標は、「まずは韓国を潰そう」である。
　だから、中韓との国交正常化なら、中国の方が先になる。
　故に、今回の、安倍政権の「勇み足」は、まだ許容可能な１手と言えるのではないだろうか。

　その証拠に、韓国は一気に孤立感を深めてしまった。かつそれをかの国はとうとう自覚してしまった。
　そりゃ当然であろう。韓国が恐れていたのは、「世界からの孤立」ではなく、「中国からの孤立」だからだ。でもって、日本も「中国からの孤立」を自分達と同じように恐れていると思っていたかったからなのだ。

　安倍政権が、中韓外交で絶対にやってはいけない事は、中国より韓国と先に国交正常化してしまう事である。
　で、韓国が中国に働きかけ、日中の橋渡しという形で恩を売られるのが、日本にとって最悪の外交的失敗の展開であった。

　いずれにせよ、中国とはいつかは和解しなければならなかった。
　譲歩しないまま中国が折れてくるのが一番よかったかもしれないが、日本近海の中国人海賊の蛮行によって、海軍力皆無の日本がある程度の時間稼ぎが必要になってしまったのかもしれない。

【LiveDoor】中国の赤サンゴ密漁　他国なら“銃撃”して拿捕…できないのは「日本だけ」
http://news.livedoor.com/article/detail/9435195/

　今回の件、もうやってしまったものは仕方がない。
　今後、重要になってくるのは、今回の譲歩を宣伝に利用されないようにする事だ。

　日本国内でも、「安倍政権が尖閣で譲歩してしまった！最悪の結果だ！」と無用に恐怖を煽る事は、逆に中国に対し、「日本は尖閣を不法占拠していると認めた」と言われる事を恐れていると取られかねない。

　今後は、粛々と、中国への配慮なんぞやらず、日中首脳会談後、島嶼防衛の強化を図るとか、やることはやっていく事が、まずは一番大切だろう。


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