あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

今更ながらにCO2削減目標のウソについて語らねばならないのか

2009年09月08日 22時05分12秒 | 政治(鳩山政権)
 まあ、今更温暖化のウソの話をするのはなんなんだが…。

 京都議定書における日本の国益を大きく損ねる事態を、鳩山は本気でわかっていない事がよくわかった。

【産経】温室ガス削減「産業界にもプラスになる」と民主鳩山代表

民主党の鳩山由紀夫代表は7日夕、温室効果ガスを2020年までに1990年比で25%削減するとの目標を表明したことに関し「世界的な流れだ。リード役を務めることが日本にも産業界にもプラスになる」と理解を求めた。党本部で記者団の質問に答えた。
同時に「日本だけが責めを負う話になってはいけない」と述べ、国際的枠組みへの米国や中国などの参加が前提との考えを重ねて強調した。



 まず、この記事で注目すべき点は、「1990年比」だ。京都議定書の時と同じ年である。日本が省エネ大国なのは、先進各国に先んじる形で省エネを実現したからだ。1990年、日本は既に相当な省エネ国家を実現しており、その高効率を利用して、産業規模を拡大してきたと言える。だから1990年以降2007年までで、日本の炭素排出量は9%増加している。

 対する日本に続いて省エネ化を実現した欧州だが、1990年以降、省エネを実現していく。

 つまり、既に欧州は2007年時点で京都議定書の削減目標をクリアして余りあり、逆に余った排出権を販売できる立場にあるわけだ。

 京都議定書は、欧州が企てた「日本潰し(+アメリカ・中国潰し)」条約と言っても差し支えない。アメリカや中国は乗らなかったけどそれは大正解。

 さて。日本の炭素排出削減計画なんだが。
 鳩山は1990年比で25%の削減目標と明言しているので、実質は30%ぐらいの削減量だろうか…。まあ、これぐらいやらないと欧州に削減義務がなくなってしまうのだけど。下記の政府試算記事では、2005年比30%減と仮定している。

 【産経】温室効果ガス30%削減の衝撃~民主案36万円家計負担増

 この仮定より、炭素排出削減に必要な技術革新の費用を仮にすべてガソリン税に転化すると、ガソリン価格は+170円になるとの事だ。

 すると、原油高騰の時と同じ現象が発生するのは、誰でも想像できる。経済停滞は避けられず、そうなるとさらなる増税が必要になる。景気後退で税収減を招くからだ。
 しかもこの増税は削減目標の時期から考えても、少なくとも鳩山が死ぬまでは余裕で続くのである。
 長期なので、恒久財源として考えねばならないから国債発行でまかなえるものでもなし…。

 ちなみに、麻生総理は2005年基準で15%削減を標榜している。2005年基準だ。まだ現実的と言える。これでも相当厳しいのだろうが、鳩山のやろうとしている事の負担は、麻生総理提唱の企画の2倍を優に超え、3倍に近い。

 この狂気としか思えない鳩山提案だが、実のところ「国際的枠組みへの米国や中国などの参加が前提との考えを重ねて強調した。」とあり、空手形なのではあるが…。

 この提案に、「こりゃあいいアル!」「こりゃあいいニダ!」「こりゃあいいネー!」と乗っかってきて、みんなで鳩山を担いで日本から搾取する構造になりかねず…。あ、いやそうならないか。90年の中国とか第2次経済開放前だから死ねというのと同意だし、アメリカも日本と同じ泥舟で沈む事になるか。ちょっと安心した。

 でもさー。中国は乗ったフリで嘘をつくとか平気でやっちゃいそうだよ。本気で鳩山案がベルトコンベアに乗っかって国際会議が始まったとして、アメリカが批准しなかったりしたら、また日本は…今度は壊滅的な負担を強いられる事になる。
 ホント、民主党に投票したヤツは責任とって二酸化炭素を排出しなければいいと思うよ。俺関係ないもん。
 冗談抜きで、こんな事やった日にゃ、強制的に太陽光発電を全住宅に設置義務化、次世代自動車以外は販売禁止、全住宅の断熱建て替え義務化、高効率給油器全世帯導入を考えねばならないだろう。もちろん各世帯が全部自腹で。
 それでもなお、国内産業で生産調整をせねばならず、国内産業は壊滅的打撃を受けるだろうな。

 この件、BBCが鳩山発言の言質をとってしまっているので、長期政権となれば日本が本当に壊滅してしまう可能性すらある。
 逆に、ここまで日本人に究極的な痛みを強いる政策は史上ないわけで。またしても「働いたら負け」政策なわけだ。流石に鳩山の長期政権の芽が摘まれただろう。マジで。

 鳩山の目指すものが見える。どう考えても旧ソ連の計画経済だ。

 いったいどうしてこうなったんだ……………………………………………。マジで故盧武鉉が憑依しているとしか思えない…………………………。