JA6VQA 日々新たに

趣味のアマチュア無線で海外との交信や写真などを中心に、日々感じることを書き綴ってみます。
 

維新・改革の正体

2012-12-11 20:49:43 | 読書
 藤居 聡著「維新・改革の正体」を読んでおります。
 副題に「日本をダメにした真犯人を捜せ」とある
産経新聞出版発行の本です。
 
 今更日本をダメにした犯人を特定してもどうしよう
もないことですが、戦後から着実に復興を成し遂げ、
世界に冠たる経済発展を遂げてきた日本経済が1995年
を境に米国、欧州、中国がGDPを伸ばしているにもか
かわらず、GDPを下げ続けている現実は憂慮すべきこ
とです。
 いったい何が1995年からこの国に起きていたのかを
知ることは、今からでも遅くはなさそうです。

 著者の藤居 聡氏は京都大学大学院教授です。
 本の内容は、平成の日本人はとかく「維新」や
「改革」が大好きだが、「維新」や「改革」によって
日本はよくなっただろうか、ますますどうしようもな
い泥沼に沈み込んで行っているのではないかと、小泉
改革に始まるこの国の改革路線に疑問を呈しています。

 戦後の発展を成し遂げる仕事に従事した各界の最高
権威の長老と呼ぶべき3人に話を聞いたことにより浮か
び上がる「維新や革新の正体」を明らかにしていこう
というものです。
 それを通じて「誰が日本をダメにしたか」を探ると
同時に、日本の明るい未来に向けての手がかかりを考
えてみようとしています。

 以前にナオミ・クライン著「ショック・ドクトリン」
という本を読んで、ノーベル経済学賞を受賞したシカ
ゴ大学のミルトン・フリードマンが唱えた市場至上主
義、規制撤廃、民営化のいわゆる過激な市場原理主義
のシカゴ学派なるものの存在を知りましたが、この日
本においても、このシカゴ学派の学者が政府に入り込
んでいたとは驚きでした。

 今となってはどうしようもないかもしれませんが、
米国の策略に引っかかって、日本のお金を国内では
使わせず、米国の国債を買うように仕向けられている
のが現状と知りました。
 公共投資や国土計画を通して経済成長を果たすなど
という「経済成長派」の政策はシカゴ学派にとっては
絶対に承服できない方針なのだそうです。
 様々な規制をなくし、市場を自由化する、あらゆる
「構造改革」を図ることが素晴らしいと主張する彼ら。

 結論を言えばやはりGDPを毎年プラスにもっていく
政策を取らねば、現状のデフレスパイラルからは抜け
出せないということです。

 今まさに衆議院の選挙中です。原発問題を盛んに取り
挙げているグループもありますが、ここはやはり経済
でしょう。
 まず経済を上向かせてから、原発をどうするかを考え
ても遅くは無いと私は思っております。
 経済を立て直し、若者に職を与え、給料をいっぱい
払うことがまず必要ではないでしょうか。そうすれば
結婚もでき、子供も生まれ、家も建てることができる、
世の中にお金が回れば、デフレから脱却できそうです。

 返ってくるあてはまずない米国債を買いますのをや
めて、国内に投資を回すべきだと私は思っています。

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