JA6VQA 日々新たに

趣味のアマチュア無線で海外との交信や写真などを中心に、日々感じることを書き綴ってみます。
 

FTdx10のスコープに違和感

2021-12-12 14:56:40 | 無線
 実はFTdx10の実機はまだ見たことがありません。しかし多くの動作の動画を
見ておりますと、そのスコープが描画する信号波形に違和感を持っておりました。
 ネットでDC4KU Wernerが同じことを解説しているのを見かけました。
 その違和感をスイープ波形の平均化がなされていないとしております。

 Wernerは「アナログミキサーとそれに続くデジタル信号処理(SDR)の
組み合わせで、現在のところ最高の結果が得られています。
唯一の難点は、スコープのダイナミックレンジとFFTスペクトルの平均値です。」
 といいます。
 さらに「FFT画面は、基本設定ではダイナミックレンジが50dBしかありません。
そのため、ノイズフロアが異常に大きく表示され、ノイズより40dB高い信号は、
すでに画面の上限を超えてしまい、もはや推定できません。全体像が見えなく
なってしまうのです。」
 IC-7300と同じ周波数のスコープの画像が上に張り付けたものですが、IC-7300
のダイナミックレンジは80dBあり、平滑化されたスペクトルを示しており、
特に信号間のノイズフロアが平均化によって強く減衰しています。
また、すべてのスペクトルラインのピークは、連続した緑色の線で結ばれています。
その結果、スペクトル全体が滑らかになり、小さな信号と大きな信号が容易に
識別できるようになっています。
 「しかし、FTDX10では「平均化」ができません。その代わり、非常に高い
掃引速度ですべてのスペクトル線を表示するため、結果的にスペクトルが
ぎこちなく見えてしまいます。スペクトルの平滑化ができないため、ノイズの
ピークも大きな振幅で表示され、小さな信号を認識することが難しくなって
しまいます。スペクトル線の永遠のそわそわ感には慣れることができますが、
時間がかかります。

唯一、高速で流れるスペクトル(リアルタイム・スペクトラム・スコープ)の
利点は、平均化ではできないような、わずかな信号の変化でも認識できる
ことです。例えば、パルス状のRF信号は、数ミリ秒しか見えなくても、
簡単に検出することができます。軍隊では、このような受信機を使用してい
ます。

FTDX10の受信機に平均化機能がないのは、強い欠点だと感じています。
私はこの問題を八重洲に報告し、彼らはこの問題の解決を考えています。」
 と結んでいます。

 これまでSDRの受信機のスコープやFTdx5000+Nap3のスコープ画面に慣れて
いた身には、FTdx10のスコープのせわしない針の山のようなスペクトルに馴染
めなくておりましたが、その原因がわかった気がします。
 参考にしたURLはこちらです.。

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