JA6VQA 日々新たに

趣味のアマチュア無線で海外との交信や写真などを中心に、日々感じることを書き綴ってみます。
 

ケン・フォレット著 「大聖堂」

2015-03-31 09:42:45 | 読書
 ずいぶん長い間日本の作家の小説ばかり読んでおり
ました。
 山崎豊子「不毛地帯」よく調べたものですね。特に
日本兵のシベリア抑留のつぶさな描写は迫力がありま
した。
 東野圭吾の小説も数多く読破しました。

 ここら辺でまた外国小説を読んでみたくなり、さて
と考えたのですがこれまでに読んだ好きなスパイ小説
で最も好きなケン・フォレットの「針の目」を思い出
しました。
 ケン・フォレットのほかの小説を探すと大作がいく
つかありました。
 まず取り寄せたのが「大聖堂」です。
 物語は1100年ごろのイギリスでキングスブリッ
ジに大聖堂を立てる物語です。文庫本3冊。
 読み始めるととまりません。ケン・フォレットは
とにかく読者をどんどん物語の中に引き込んでいきま
す。うまいですね。
 主人公は建築の棟梁とキングスブリッジ修道院の院
長。
 大聖堂は写真やTVなどで見るだけですが、中世の時
代にあれだけの大きな石つくりの建物が建てられたの
はすごいことです。聖堂のいろんな部位の呼び名がた
くさん出てきますがこれはちょっとぴんときません。
 小説の中で「涙を流す聖母マリア像」が出てきます。
 実は知り合いの先輩で熱心なカトリックの信者さん
がいます。その自宅に「涙を流すマリア像」があるの
です。木造のマリア像が涙を流すといわれても本当か
なと思っていました。
 しかしこの小説の中に出てくるのです。こんなとこ
ろで出くわすとはと驚きました。
 大聖堂のような大きな建築物は一代の棟梁で完成ま
でたどりつくのは難しいことで、中世のイギリスは
まだ支配者が乱立し争いのさなかの状態です。
 そんな世の中で聖職者がどのように世渡りをし、宗
教者が権力者とかかわったか物語りは面白く展開し、
ついに大聖堂は完成するのです。
 久しぶりに面白い小説にめぐりあえました。
 つぎもケン・フォレットの今度は20世紀のナチス
台頭からの歴史大河ロマン小説「凍てつく世界」4冊
に挑戦します。
 
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