しまちゃんの愛し糸島ブログ

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日本カブトガニを守る会福岡支部総会に行く。

2015年04月27日 11時17分54秒 | 農業・環境関係

九州大学・西新プラザにて

カブトガニは福岡県のレッドデータブックで絶滅危惧種として扱われている希少種になっていますが、カブトガニの生息地である干潟の環境がなんらかの工事による人工的変化によって少なくとも良くはなっていないようです。福岡県には北九州と糸島(今津干潟・加布里湾)にカブトガニの産卵地や生息地があります。カブトガニはこれといって人に特に益をもたらす生き物でもなく、普段は水中や泥の下にもぐっていたりと、目撃されにくい生きものです。漁師さんたちにとっては網を傷つけるやっかいものという認識の方が強いと思います。おまけにそんなにきれいとか美しいとかかわいいとかにはほど遠く、色はさえない茶褐色で、なにかグロテスクで気持ち悪いと思う人も多いと思います。つまりあまり愛される要素を持っていません。表面の美しさばかりを求める現代の日本人にとっては魅力の無い生き物かもしれません。

しかしカブトガニは3億年近く生き続けてきた生物で、100万年にも満たない我人類にとって、生きものとしての大先輩であります。カブトガニが生きられなくなるほど環境が悪化することは、他のカニやエビ、貝類や魚類も生きられない環境といえます。そういう環境を僕たち人間はお金のために開発とか工事という名目でどんどん力技で壊しているようです。

これからも監視を続けないと、福岡県からカブトガニがいなくなるかもしれません。ただでさえ、海面上昇や、海水温度の上昇、川に堰を多数作ったため砂が下流に少ししか流れな事(カブトガニの産卵地は砂浜)、生活廃水や下水処理水の流入(九大の下水処理水を今津湾に流す計画があるとのこと)、川の水量の減少など、干潟の生きものにとって、環境は悪化しているようです。真剣に調査をして、これ以上悪化しないようにしないと、近海の魚が取れなくなっていくことは目に見えています。

僕は過激な環境保護団体の人間ではありませんが、子どもたちに本当に明るい未来を本気で残そうとしないと、いい環境は絶対残らないと思います。親や祖父母の世代がものすごく環境に無関心だと思います。おそらく、日本で環境に関心があるのはママさんたちだと思います。そういう人たちに情報を発信していこうかなと思いました。おやじはダメです。

 

 

それから北九州の林修さんが1905年から2013年までの曽根干潟のカブトガニの観察記録をまとめた200ページ弱の資料を自費製作されていました(販売はされていません)。仕事をしながら、観察時期は毎日、産卵時期は昼と夜間の2回、5箇所の観察ポイントへ観察に行かれているのです。

凄いことです。

こういう人がいるから、カブトガニも生き残れる可能性が増えるのだと思います。しかし、このままだと、カブトガニの命、危ないです。

 

 


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