昨日の西日本新聞より
松本英一郎は僕の母の弟、つまり叔父さんです。画家ですがもう亡くなっています。母が「英ちゃんと呼んでいたので、僕も叔父を英ちゃん」と呼んでいました。
英ちゃんは独立会の会員で三年連続して独立賞も受賞してます(しかし本人は賞とかの話をするやつが大嫌いです)。、多摩美の教授もしてました。温かくて厳しい人でした。とにかく情熱を内に秘め命削りながら黙々とキャンバスに向かっていました。自慢したり威張る人が大嫌いで、正直で誠実な人が大好きでした。鋭くてかっこよく、ユーモラスでシャイ、知的で自然や音楽が大好きでした。本質を見分けるのが早いので、カッとなることもしばしばですが、追い詰めない優しさも持っていました。そんな人柄はあまり出てきませんが、英ちゃんの芸術に対する真摯さや、福岡県久留米地方の画家の歴史がよくわかります。
読んでみてください。できれば買ってください。弦書房1900円+税です。
英一郎叔父さんの絵にこういうのがあります。200号のこういうのを3枚横に並べて横になって眺めていると、陶然という気分に浸りきります。陶然って分かります?