しまちゃんの愛し糸島ブログ

糸島を個人的に愛している人達の紹介と、ネットワーク作りを目的とした、愛し糸島プロジェクトの情報発信ブログ。

九大の平井康之先生の「デザイン思考ワークショップ」に行く

2018年03月16日 03時44分29秒 | 学習・教育関係

知らないとは恐ろしい事で「デザイン思考(Design Thinking)」という言葉に誘われ、何か新しいことが学べるとあったので、九大のサイトからこのセミナーの参加を希望して、参加してみました。

この「デザイン思考ワークショップ」の前には「基幹教育院次世代型大学教育開発センターイノベーション教育セミナー」という九大らしい長ったらしい冠が付いています。九大が基幹教育で「学び続けることを幹に持つ、未知な問題や状況にも果敢に挑戦するスピリットと行動力を備えた人材(アクティブ・ラーナー)の育成」を目的としたアクティブラーニングを実施しているとのこと。つまり、先生から生徒へ一方的に授業が行われた従来型の教育からディベートやグループディスカッションやプレゼンやアウトリーチなど生徒同士先生と生徒などコミュニケーションをとることで他の人の視点や意見を聴き自分の考えを述べ、それに対する他者からのフィードバックを受けさらに深く考察していく授業を行っていくようです。そして、それを行うことのひとつの取り組みが「デザイン思考」なんだそうです。そこでこの新しい教育の取り組みを行う大学の先生たちにこのアクティブラーニングやデザイン思考などのFD(Faculty Development大学教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的取り組みの総称)を伝授するために開催されたセミナーがこのセミナーだったというわけです。九大のセミナーが一般人でも無料で受けられると喜んで参加した僕が場違いで、ばつの悪かったこと。参加されている人たちが九大の教授や、熊本大学や広島大学などの有名大学の教授クラスの先生たちでした。

講師は九大の芸術工学院・教授の平井康之さんでした。

ちょっと古い情報ですが平井先生のなさっていることが良く説明されているサイトが九大のHPのなかにありましたので、アップしておきます。このサイトではまだ准教ですが、先生はもう教授にになられています。https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/research/information/approach/design/design8

講義、ワークショップ1、休憩、講義、ワークショップ2、発表、質疑応答という流れで、レジュメにして29ページ、1ぺ―ジに4コマのパワーポイント画面があり、全部で約120コマの講義内容と大きく2回のワークショップが3時間の間にドワ~ッと展開していきました。

それでも、この平井教授のセミナーは、とてもかみくだいてエッセンスが分かりやすくしてあって、面白かったです。僕は家に帰ってレジュメで分からなかった英語の専門用語を辞書で引いてじわじわとほんのわずかですが理解し始めています。

 

九大が先生が黒板の前に立って一方的に講義を生徒に聴かせていた授業スタイルを、生徒たちが自分で何が問題なのかに気づき、仲間と解決策を探りそれを実行していく人に成長できる授業スタイルに変えていこうという流れのようです。そういう授業をするためにどういう風にしていったらいいかを教える側の教授たちが自分で考えて解決策を思考し実行していくようにするセミナーでした。

ものすごく、膨大な大事な教育のエッセンスを一機にお話されたのだと思います。

平井先生は1983年からコクヨに勤められていて、オフィスデザインや家具のデザインのデザイナーをされていたそうです。そして、1990~1992年コクヨからイギリスのロイヤル・カレッジ・オブ・アートに留学させてもらってのち1997~2000年にアイデオ(https://www.ideo.com/jp)に勤められいろいろな企業や団体の問題解決に携われたようです。2000~2003年九州芸工大、2003年~九州大学の教授をされているようです。

 
できるだけ、正確に伝えようとしているのですが、内容が僕に似合わない内容なのでおそらく信ぴょう性が疑われそうですが、九州大学の教育が変わりつつあり、おすそ分けで他の大学や教育機関にもこの考えを伝授して明るい未来を創っていこうとされていることを感じました。こっこう本州の県の大学や幼稚園の先生とかも参加されていました。
 
4人で1つのテーブルを使い、7グループに分かれてワークショップをしたのですが、僕がワークショップで組んだMさんは九大の基幹教育院の教授で理学博士でした。M教授は九大でFDをおしえているだけでなく、全国の医科大学の先生や看護師さんたちにもFDを教えていらっしゃるとのことで、僕が今まで、全く知らない世界の人でした。自分の属する組織とは異なるプライドの高い医科大の教授に組織で問題解決をする方法や思考を教えるのってものすごく大変なことだと思いませんか?きっと最初は敵国に単身向かっていくようなことらしいです。しかも、複数回行かねばならない医科大もあって、問題のハードルがどんどん上がっていくのがかなりきつい事のようです。実際に成果を出さないといけないらしく、終わりのないプレッシャーを感じるときもあるそうです。九大の先生もとても大変なんだと感じました。でも、みんないい人たちでした。みんな良心に従って、現実社会に問題解決の成果を生み出す人材を少しでも多く輩出して、日本や世界を良くしようとポジティブに努力されていました。
 
おそらく、こういうデザイン思考があらゆる分野に浸透していった未来には(おそらく大学教育からトップダウンでデザイン思考を浸透させていくより、幼児教育の段階から取り入れてボトムアップする方が早いし、とりこぼれが無く、望ましいと感じました。)、政治や経済や大学以下の教育にも失敗もいくつかあるかも知らないですが、多くの先送りされていた問題がたくさん解決されていくかもしれません。なによりも、貧困や差別されたり阻害されて孤独になる人が減って、犯罪も減っていくと思われました。
 
幼稚園から小学校、中学校、高校の先生と呼ばれている人たち全員が、このデザイン思考のワークショップ(現実にはもっとセミナー内容を分けて段階を踏んで学べるといいと思いました。)を学ぶといいと思いました。
 
先生方、超お勧めです。
 
そして、そうなることを心から僕も望んでいます。
 
「デザイン思考」は一人の困ったを皆の喜びに変える問題解決方法です。
 
ああ今日僕は知恵熱を久しぶりに発するかもしれませんが・・・