最近、釧路市役所の対市民に対してのケー
スワーク能力がかなり落ち込んでいるので
は? というケースに遭遇している。
結論的にいうと、
納税課は、ケースワーク的能力はゼロ。
生活保護は、かなりがんばっているが、
ケースワーク業務の質が落ちている。
と感じている。
国保や保育料の滞納は、そもそも家計が
成り立っていないことが多く、一市民と
しての生活再建が求められている。
「奉仕者」としての公務員の出番のはず
であるが、その意識は微塵も感じられな
いときがあった。
こういう部門こそ「ケースワーク」を行
う職員を専門に配置すべきではないか。
同時に、職員に「ケースワーク」業務の
イロハをしっかり身につけさせるべきだ。
私は、釧路市の「債権条令」をつくると
き、条項に「・・よって、市民生活の再
建をはかる」を追加するよう要求したこ
とがある。
残念ながら、実現はしなかった。
私は、「釧路生活と健康を守る会」の会
長として、会員の具体的ケースに関して
交渉を行った。
それは、釧路市と阿寒町の合併後、阿寒
町地域から旧釧路市内へ通院する被生活
保護者のバス代がきちんと払われていな
い問題であった。
阿寒からは距離も遠く、月六千円のバス
代を自己負担していた方で、本人は「バ
ス代が出ると知らなかった」という問題。
市は、あらためて周知徹底するというこ
とで、文書で通知したところ、なんと・・
37件の問い合わせがあり、うち11件が、
バス代の申請を行った。
長距離の通院者に対して、「バス代はど
うしていますか」の声ぐらいかけられな
かったのか。
ケースワークの質が落ちていると思った
瞬間である。
あらためて「公務労働とは」、「ケース
ワークとは」を問い続けなければならな
い。
新自由主義の蔓延と、「NPM」などと
いう手法そのものを問わなければならな
い。自民・公明はその政治的先兵として
役割を発揮している。
なぜなら、こうしたものはすべて、現場
の一人ひとりの公務員の手を通して、市
民に実施されているからだ。
政治の責任は重い。