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釧路からの製紙工場の撤退

2021-01-16 07:22:13 | 日記

2021年8月に撤退。
昨年の11月5日、日本製紙釧路工場の
閉鎖が公表された。
昨年の7月に100周年を祝ったばかり
だったのに。

魚、石炭、製紙の3つのSは釧路市の基幹
産業だ。

市は、撤退による様々な影響調査を行い
「日本製紙釧路工場の紙・パルプ事業撤
退に伴う影響調査」を12月に公表した。

これは単に経済的影響だけではなく社会
的影響、地域住民、空き家、教育、町内
会、民生・児童委員、医療介護、スポー
ツ団体、文化活動など、広範な影響を網
羅している。

14日、日本共産党国会議員団北海道事
務所から、紙智子、岩渕友参議員、畠山
和也前衆議員が、現場の声を聞くべく、
撤退の影響調査に釧路市を訪れた。

釧路市長とは「影響調査」をもとに懇談
を行った。

市長からは「バランスシートに乗らない
部分のお話を会社にさせていただいた」
と。

やはり100年、地域に根づいた紙・パル
プ産業の大きさが市民にとってどれほど
大きいか。

紙は釧路の文化に根付いていると思った。

製紙工場で働く人の子どもが多く通う鳥
取小学校の一本嶋校長にもお会いして、
子どもたちへの影響をお聞きした。

発表直後は動揺もみられたが、今は落ち
着いてきたとのこと。しかし転勤先が決
まる3~4月ごろが心配だとお話されてい
た。

学校と製紙工場の歴史にもふれ、空き教
室を利用した「博物館」も紹介された。

日本製紙コーナーがあり、寄贈された大
きなパルプを輪切りにしたものやアイス
ホッケーなどが展示され、子どもたちが
地域を学べる貴重な学習資料となっていた。

左から、畠山、岩渕、紙、石川(鳥取小の博物館にて)

釧路にとって「紙は文化」だとつくづく
思った。やはり100年の歴史は重い。

いまは「企業の社会的責任(CSR)」が
求められ、また企業自らも企業文化のひ
とつとして、しっかりと取り組んでいる。

企業戦略として「撤退」を選ぶにしても、
その地域的・社会的影響力は甚大だ。

たった2週間で8万人の「撤退の再考」
を求める署名が集まったことでもわかる
と思う。

日本製紙の決算を見ると資本金約1000億
円、剰余金2000億円とある。剰余金は長
い歴史のなかで利益を積み上げたきた証
であり、大きく成長してきた姿だ。

対になる流動資産や固定資産をみると桁
違いに大きなものがある。

歴史的につながり深まってきた地域市民
の願い、「何とか残せないか」「新しい
投資をしてほしい」との声が大きい。

CSR、大企業の社会的責任を今こそ発
揮してほしいと願うのは多くの釧路市民
の思いだ。地域に守られた企業ほど強い
ものはないのではないか、と思う。

近くでご商売されている店主さんから、
「更地になるのだけはカンベンしてほし
い」という声が私の心に重く響いた。

   畠山和也前衆議の「はたろぐ」 ⇒