先日の読売新聞夕刊に、大阪が人口10万人あたりの結核罹患率がワースト1だと書かれていました。
都道府県別では府が20年連続で、政令市では大阪市が40年連続で1位という不名誉な事が発表されている。
その理由として、都市部で発症者が目立つのは検診が受けられなかったり、発症しても受診が遅れたりする社会的弱者が多く、感染が拡大する傾向があるからだという。
感染率の推計として10歳代が0.3%に対して70歳代は49%と高齢者が多いという。
世界保健機関(WHO)は日本を「中程度の蔓延国」としており、全国平均の羅患率19人は米国の4.5人、カナダの4.4人と比べても高い率である。
なぜ今頃にと思われる方も多い事でしょう。
結核は「ガン」が一般によく知られるようになり、忘れ去られているのではないでしょうか。
私は大学2年で中退したのですが、実はこの結核が原因だったのです。
学校の検診で引っかかり、近鉄の関屋というところにある関屋病院という療養所に入りました。
そして1年半の長きにわたり療養しましたが良くならず、そのため手術をしてもらう事になり、独立されたばかりの山梨先生(今私の事務所のすぐ際にある)に命を託しました。あれからもう50年になります。
片肺をなくしましたが、その山梨先生のお陰で今もこうして仕事に遊びに頑張っております。
その後時々病院に行き、今は高齢になられた先生にお会いしてお礼をいわせて頂きました。
今は「ガン」の方に皆さんの目はいっていますが、結核の怖さも再度知ってもらいたく思い、自分のことを振り返って書きました。
一番楽しい学生時代を3年間の長きに亘って病気と闘いましたので、同級生には「3年寝たろう」だったので「3つ若いのやでー」といっています。
いずれにしても早い検診が必要ということですので、皆さんも気を付けて下さい。
片肺で丁度ええよ。