ぐーたら猫の「パソコン水彩の館」

これまで描いたのは900点余。我ながらよく続いたなぁ!右下にあるブックマークからHPに入ってご覧さいませ。

インド仰天紀行(14)

2006-09-29 16:46:50 | パソコン画
さてマリですが…
娘の行動を見て、次ぎに何をするのかと予想し、
「・・・しますか?」と聞く事ができるようになりました。

「お帰りなさい」と迎えたら「お茶をおもちしますか?」と聞きいたり、
「何か御用は?」と進んで声をかける事を覚えました。
食事の時には、濡らしたハンドタオルを堅く絞って電子レンジで加熱し、
ほかほかのお絞りを作って出す事を覚えました。
また日本人がこだわるのは「清潔」と理解し、
娘の買ってきたトイレ掃除用タオルと洗面所タオル、その他の拭き掃除用タオルを別々に使う事をお掃除おばさんに指示し、監督しました。
(でも手伝わないのよ。掃除の間中見ているだけ。仕事の分担が違うからなんですと??)
(掃除する間中、雇い主が監督している事もある)
(つまり安心して仕事をまかせられないのがインド)
その他にもまぁ、あれやこれや…娘が要求したのは、日本のマクドナルドサービスレベルなんだけど。

1年後。娘は、デリー大学から、イギリスの大学へと転校しました。
その時、約束通り、マリをある日本人家庭に紹介してあげました。
この時の紹介ポイントは「主人が見ていないところでも、
日本方式のまま仕事する」というものでした。
つまり主人が見ていない時は慣れたインド方式で仕事する(つまり手抜き、怠けする)という
一般のServantのような仕事はいたしませんよという事。

(効率よく仕事終えれば、その後自由にしても文句をいわないのが日本人雇い主…とマリに理解させていましたから)
そんなこんなで…マリが止めたいと申し出た時、大家夫婦は大いに慌てたそうです。
だってその時には、娘に指導されたマリは、一番若いのに一番有能なServantとなって、家族から重宝がられていましたからねぇ。
大家夫婦は大幅な月給の値上げを提示して、マリを引き止めようとしました。
でもなぜ、マリが短期間に有能になったか、夫婦はわからないまま。
そしてマリは、今でもデリーのどこかの日本人家庭で元気に働いている事でしょうよ。
めでたし、めでたし。

さてここでこの家の召使たちの紹介…
後になってわかった事ですが、この家には通いのおばさんと住み込みの庭師もいました。
総勢7人の召使がいたわけです。
入居当時、娘は「召使達と親しくしてはいけない」ときつく注意されていました。
娘にとっては大家さんも召使も同じインド人。
身分制度のない日本そだち。
そこのところの切り替えができません。
ついつい、友達口調になっていまう。
そこを見られ、大家さんからは「あるまじき振る舞い」として、しばしば注意されたのです。
でも、大家さん夫婦の見ていないところでは、娘はみんなと積極的に友達付き合いをしていました。
その一つが召使たちの夜の秘密パーティ?です。

大家さん一家は夜になると、よくそろって出かけます。
デリー近隣には家族揃って遊ぶような施設が余りありません。
だから、知り合い同士の家庭をじゅんぐりに訪問しあうのがよくある楽しみ方。
夕方になって主人一家がでかけてしまうと、召使達は大急ぎで居間に集合します。

テレビを囲んで円座に座り、大音響でテレビをつけます。
召使達が好んで見る番組は、ほとんどがインドミュージカルでした。

もともとなまって聞き取りにくいインド英語な上、登場人物といえば、ぎんぎらぎんの
衣装をまとい、勧善懲悪のストーリーを全員が歌って踊って、大騒ぎするというもの。
(娘はかなり閉口したようですが、ここは我慢)

エアロビクスと阿波踊りをミックスしたようなダンスが画面いっぱい展開されます。
それをテレビと一緒に拍手し、挙句、歌ったり、踊ったり…。
12時近くになると、主人一家が帰って来て、車を車庫に入れる為、外門のブザーを鳴らします。
そのとたん、テレビは消され、門を開けるために召使の1人が出て行き、
その他の召使たちは蜘蛛の子を散らすように居間から消えていなくなる…というわけ。
大家さん夫婦もそこのところはわかっているんだろうけど、黙認…といった感じだったそうです。


絵「大人の休日(2)」
これも同色背景の勉強に描きました。
全部フリーハンド。トレースせず。



コメント
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