ぐーたら猫の「パソコン水彩の館」

これまで描いたのは900点余。我ながらよく続いたなぁ!右下にあるブックマークからHPに入ってご覧さいませ。

インド仰天旅行(22)

2006-11-24 20:33:28 | パソコン画
インド特に、大都市の繁華街では思いとおりには歩けない…と思った方が宜しい。
とにかく、客引きが多い。
旅行者には、次から次へと客引きが寄って来るのです。
ここで、当時18才だった娘の日記を無断で(ごめん、でも臨場感溢れてるぞ~)載せます。

・・・・・・「クソの役にもたたんようなやつを売りつけようと、もみ手をしながらやってくるやつら。
「ハーイ、マダム?」とか言ってなんだこいつら。なぜ語尾が上がる。
「ポストカード?パイプ?」というのもあれば「コニチワ、アリガト」って私アナタに何かした?
「ヘロウ、タイマ?」とか、危ないのもたまにいるよ。
しかし、しつこい。あちこちから登場。
おっ!オメー、どこに隠れてやがった!
シャツを押し付けてきて「Very nice shirt! Madam!」という奴には「So dirty.」と言って払いのけてやった。」・・・・・

当時インドの人口は9億でした。
全部が全部、貧困層というわけじゃありません。
日本の総人口1億5000万と同じだけのインド人は西洋の文化の恩恵を受け、日本人と同レベルの暮らしをしています。
ただ残りの7億5000万人のインド人は、エレベーターを見たこともなく、文字も読めず、
1日5ルピー(15円)あれば上等という暮らしをしているのです。
空港や道路で、一日中、通る人をぼんやり眺めているだけの人たちがそれです。
その中で少しでもガッツある人達は何とかお金を得られないかーと考えます。
そこで彼等が目を付けたのは、不慣れでとろくて、そのくせお金だけはたっぷり持っている外国人旅行者…。

用があって日本大使館に行った時、そこで一人の日本青年にあい、おしゃべりしました。
(インドの鎌倉的な存在の)アーグラーに行ってきたばかりなのよーという話をすると
彼の恐ろしいアーグラー体験を話してくれました。
彼はデリーのそれなりの旅行社で、アーグラーまでの往復バス切符を買ったのに、
行く途中でいきなりバスから降ろされてしまったそうです。
さらに帰りのバス切符も実は無効で、アーグラーで立ち往生したとか。
しかも彼はインドに着いて早々、デリー市内で真昼間、いきなり数人に取り囲まれ、あっという間に身ぐるみはがされたそうです。
しょっていたリュックは勿論のこと、履いていたスニーカーまで略奪されたとか。
幸いパスポートだけは、首から紐でつるしていたので無事だったとか。
大使館へ駆け込み、急いで日本から送金してもらったそうです。
リュックだの靴だのは、インドでは爆安値段でそろえられますからあっという間に再装備。
今度はナイキだのプーマだのというブランド品でなく、現地に溶け込むボロ装備。
そのおかげか、その後2週間かけて、インドを安全に放浪。
「散々騙され、ぼられてもうへとへと。でもここまでされないとインドを堪能したとは言えないからね。」と
すがすがしささえ浮かべた表情で笑ってみせた青年に、おばさんはただ絶句するのみ。
若いって素晴らしいなぁ。
何でも肥やしにしてしまうのね。
と思ったら、彼はこれからイランイラクへ向かうのだとか。
冒険心に富んだチャレンジャーというべきなんでしょうかね。
少なくとも、息子でなくてよかった…というのが真情でしたけど。


絵は「大人の休日(1)」
夏休み中、暑くてたまらんというので、エアコンをがんがん効かせた室内で、一日中パソコンにへばりついて、ああでもない、こうでもないとあれこれ工夫した絵の一つです。花を描くのに下から上へとピラミッド構図で描くのではありきたりすぎる?それで右上から左下へと変えて画面の変化を試してみました。また白い花を白い背景で描くのはちょっと難しい。いわゆる同色背景の場合、画面にどう、変化をつけたらいいかとまた、ああでもない、こうでもない。
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インド仰天旅行(21)

2006-11-18 21:21:42 | パソコン画
娘は、大学へ通うのに、学割定期があるというのでバスを使う予定でした。
1ヶ月50ルピーだったかな?
とにかく滅茶苦茶、安い。
安いにはわけがあった。

友達の案内でためしに乗ったけど、バス通学を、即、断念。
まず、バスはとんでもなくおんぼろだった。
(日本ならとうに廃棄処分されているようなしろもの)
座っただけで服が汚れそうな車内。
さらに乗り込むと車内全員が注目してくるので(これは日本とは違った習慣)(意味ない注視なんだけど)
日本人の感覚ではうす気味悪い事かぎりなし。
さらにいつでも混んでいる=痴漢が多い(どこでも男は同じだぁ~)。
というわけでリキシャーで通学することにしました。

リキシャーは東南アジアでも多くみられますね。
小型三輪オートバイみたいな乗り物。
語源は日本の力車だそうです。
一応屋根は付いているけど、雨や風は吹き込みます。
原則的に二人乗りです。
リキシャーは道路際にいつもたむろしていて、乗る前に目的地を告げ、まず、値段を交渉してから乗車します。
メーターはあるけど、それを使うドライバーはナシ。
こちらが外人だとわかると、(当然)高い値段を吹っかけてきます。

高いといっても日本円で5円10円のハナシなんですが、ふっかけて来る根性が憎い。
というわけで、リキシャードライバーと小競り合いするところから朝が始ります。
大学までの片道は日本円で80円以下。
都バスに乗ると片道だけで210円ですから、安いものです。

しかも帰りは同じ方向の友達と乗り合わせる事が多いので実質40円。
私立小学校近辺では、二人乗りの座席に6~7人ぐらいの小学生が、鈴なりに乗りこんで帰宅する恐ろしい風景をよく見ました。
またある日、遠出したデリーの街外れから帰ろうとリキシャーを止めたがいいが、運転手が英語が話せないというトラブルに遭遇しました。
デリー市内を走るリキシャードライバーなら何とか英語が通じます。
でもちょっと街をはずれると、英語は通じないわ、地図も読めないわというドライバーばかり。
この時は道路に立って、通りかかる(裕福そうな)インド人に「英語わかりますか?」と声をかけまくり、
やっと一人のおじさんを捕まえて、
「○○ホテルへ行きたいんだが、運転手は英語がわからないので伝えてくれないか?」とお願いして、やっとホテルへ帰れました。
遠出する時はタクシーを1日借り切るのが安心なようです。



絵は「1月課題 朝日」とりあえずシンプルに、きれいな色出しを心がけました。テクニックなし。雲上の朝日なら、他の人たちとは競合しない構図だと思ったのですが…





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インド仰天旅行(20)

2006-11-10 21:44:33 | パソコン画
さて、入学してお友達もたくさんできた娘ですが、
暫くしたある週末に、女の子だけのパジャマパーティに呼ばれしました。

大家さんに「今日は泊まってきます」と言って出てきたものの、
いざ泊まろうとしたお友達の部屋は、以前下宿探しの時見たようなインド学生の住む一般的な部屋です。
(つまり床にアリが這いずり回っている)
虫の苦手な娘にとっては、アリやムカデとベッドを共にする勇気がどうしてもでない。
…というわけで急遽帰宅することにしました。

夜中ですが、タクシーで住宅街の門まで行き、もう顔なじみの常駐の門番を起こして門を開けてもらいました。
そこから歩いて住宅街の端にある下宿へと帰りつき、ベルを鳴らしました。
ところがいくら鳴らしても、召使が出て来ない。
門のベルは一階にあり、召使部屋は二階の端なので聞こえないのです。
(ちなみに大家さん家族の寝室も二階です)

家中真っ暗。
全員寝てしまったようです。
仕方ないので娘は門をよじ登ることにしました。
門はイラクサ模様の透かし彫り。
3メートルほどですが、足をかければ簡単に登れたそうです。
そこから前庭を通って家の玄関にたどり着き、今度は家のベルを鳴らしました。

二三度鳴らした時、いきなり家中の電気がついたと思ったら、召使全員と寝ぼけまなこの大家さん一家が玄関に勢ぞろい?!
「すいません。外のベルを鳴らしたんだけど、誰も出てこなかったので…」という娘に
「玄関のベルが鳴るなんて初めての事だから、びっくりした」とか…。
言われてみれば、門のベルが鳴ると召使が家から出て行って門を開けていました。
つまり家のベルはあることはあるけど、これまで使った事がなかったのです。
だから聞きなれないベルの音に、一体全体何事?!ーと、びっくりして全員が飛び起きたらしい。
「すいませ~ん。泊まるつもりだったけど、帰りたくなって…」などと、もそもそ言い訳している娘に、
おばあさんがふと気がついて
「門を開けないで、どうやって玄関までこられたの?」
「あぁ、門をよじ登ってきました。」
あっけらかんと言う娘の言葉を聞いて全員、凍りつく?

その様子を見た娘はあわてて、
「いや~危なくないですよ。簡単でしたよぉ。」
全員、無言のまま?その時、お澄ましやのハリーポッター似の兄が興奮したように叫んだ。
「オゥ、グレート!ニンジャー!」…って、それ、なに?

つまり前述したように、インド上流家庭の子女というものは、何でもかんでも召使まかせ。
カーテン一つ自分で開けられないというのが、お嬢様たるあかし。
それを、夜中に門を軽々とよじ登って帰宅するこの日本娘はいったい…とみんな度肝を抜かれたようで。(汗)
さらに付け加えると、インド人は映画好きです。
ハリポタ兄も日本の忍者映画を見たんでしょうね。
だから、らくらく門をよじ登って帰宅した娘を、忍者だとでも思ったのかな?
でもそれ以降、それまでよそよそしかったハリポタ兄は、態度が一変。
尊敬と憧れの目を持って娘を見るようになったばかりか、以後は娘の忠実なパシリとなりましたそうで。(大笑)


絵は「嵐の予感」
前回は課題に添って苦手の人物画を真面目に描きました。でもって、今回はおもいっきりはじけました(笑)






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インド仰天旅行(19)

2006-11-05 16:22:15 | パソコン画
これも私が帰ってからのハナシ・・・
下宿先には二人の男の子がいました。
長男は小学校5年生。縁ナシ眼鏡をかけたインド版ハリーポッターといった風貌。
礼儀正しい紳士の卵で、両親自慢の優秀な息子でした。
お行儀がいいぶん、娘に対しても距離を置いて接していて(というかーかなりかなり冷ややか)会話することも稀でした。

一方、次男は小学校1年生。
兄とは対照的な存在です。
古い漫画ですがパタリロってご存知?
あのパタリロそっくり。
でっぷり太って食いしん坊で愛嬌たっぷり。
家にいる時は、ナニー(子守)にべったりの甘えん坊です。
寝る時はいつもナニーがつきっきりで寝かしつけています。
このパタリロ弟は、東洋のはずれから来たという娘に興味津々。
すぐさま娘に擦り寄ってきました。
家では、できのいいお兄ちゃんは、お勉強三昧。
4歳下の甘ったれ弟にかまってくれないし、遊んでくれる事などもってのほか。
だから娘に宿題を教えてもらい、遊んでもらえて、パタリロ弟は、おおはしゃぎ。

娘は娘で、兄弟と言えば、体育会系の無愛想な兄しか知らなかったので、なついてくるこのちびすけが可愛くてしょうがない。
というわけで、二人は意気投合。
パタリロ弟は学校から帰ると、娘の部屋に直行するようになりました。
マッチ棒パズルやクロスワード、トランプと遊び、あっち向いてホイ…と、遊びは限りなく続く。
とうとう両親から、(娘の)お勉強のじゃまになるから30分だけよーと釘をさされてしまうほど。
そんな二人を、ハリポッターお兄ちゃんは冷ややかに見ていました。

1ヶ月ほどたったある日の夜、両親は揃ってお出かけで、おばあさんと兄弟がお留守番する事になりました。
そこに娘が加わって4人で夕食をとることになりました。
おばあさんと娘が会話します。
何かの値段について話していました。
正価は1万ルピーだけど、10%割引で9000ルピーだし、
もっと割り引いて15%割引してもらえば8500ルピーになるから助かるんだけどなぁ…。
そのとたん、兄の眼鏡がきらり。
「数学が得意なんだね?」数学って…?
こんな暗算を数学と呼ぶべきか?
ハリーポッター兄は、日本からきたぐーたら娘を徹底的に、なめていたらしい。
いやいや日本自体をよく知らないで、なめていたらしい。
1+6ぐらいわかれは御の字と思っていた節が…。
「数学は得意じゃないけど、一応勉強したよ」といったら、訝しげに眉を寄せていました。
そのあと彼が悩んでいた宿題を丁寧に解説してあげたら、非常に驚いていました。
(君って頭いいんだね…って、小学生の応用問題が解けないでどうすんの)

そのあと、部屋にピアノが置いてあったので、
「今、どんな曲を習っているの?」と聞いたら、練習曲をひいてみせ「どんなもんだ」とばかり胸をはりました。
しかも「日本にピアノはあるのか?」ときたもんだ。
「ピアノは習ったことないけど、家にピアノがあったから時々弾いてたよ」と言った娘は、お気に入りのドラゴンクエストを弾いてみせました。

ゲームソフトの曲だけど、弾いている両手の動きはさも難解な曲風…の派手な動きをする曲だし、
ゲームを盛り上げる為に荘厳な曲調で、耳障りがいいんです。
ハリーポッター兄はア然。
「ホントにピアノを習った事ないのォ…!?」(
その頃テレビゲームのドラゴンクエストが最盛期。
当然、小学生の頃から熱中していた娘は曲などそらんじていて、当たり前。
ピアノは習わなくても見よう見まねで弾けました。)
この時になってようやく彼は「この東洋からきたお姉さん、見かけにだまされちゃいけない。タダモノじゃないぞ」と思ったらしい。
でも、お澄まし屋の兄を徹底的に打ちのめし、
以後、娘の忠実な部下となすきっかけとなったトドメの事件が起こるのは、それからすぐあとの事です。

絵は「お味見」12月課題の人物画です。人物画は苦手でほとんど描きません。逃げてばかりいましたが課題の為、しぶしぶ描きました。幼稚園の頃の息子と娘の写真が見本です。
人には得手不得手があるようで、今月課題の「動物」を見ると、ギャラリーでは苦戦しているお仲間が多かったようです。だから課題に添っていろいろ描かされるんですね。
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