ぐーたら猫の「パソコン水彩の館」

これまで描いたのは900点余。我ながらよく続いたなぁ!右下にあるブックマークからHPに入ってご覧さいませ。

インド仰天紀行(11)

2006-09-02 10:42:52 | パソコン画
ようやく下宿先も決まったので、大家さん夫婦に
「インドにはインドのやり方があると思う。娘は何も知らないので、今後とも宜しくご指導のほどを…」
と、お願いしてホテルから送り出しました。

さっそく娘は下宿先へと移動。
すると大家さん夫婦が、家の中を案内して決まり事など色々説明した挙句、
「アナタのServant」と、1人の少女を連れてきました。娘は思ったそうです。
(Servant=召使??ははぁ、ホテルの客室係りみたいなもんね。了解)

この少女は、1日おきにバスタオルやシーツを取り替えてくれます。
その他トイレットペーパーやシャンプー、石鹸類の補充をしてくれたり、
電話ですよ~とか、ごはんですよ~と三階まで呼びにきたり、
洗濯物を取りにきます。これってまさしくホテルの客室係りですよね。
ところがこれがびっくり仰天…大間違いのコンコンチキ!

引越ししてから数日後、娘は大家さん夫婦からイエローカードをくらいました。
娘はホテルからスーツケース2個だけもって引越ししたのですが、
部屋に通されるやいなや、すぐさま荷解きしました。
(当然よね)その上、部屋を使い勝手のいいように片付けました。
(これも普通ですよね)
翌朝は、目覚まし時計で起床。
その後ベッドメーキング。使った洗面所やデスク上を片付け大学へと登校。
帰宅後は、でがけに持たされたお弁当箱を台所へ返しました。(これも家でやっていた通り)
シャワーを浴びて、洗濯物を100円ショップで買ったネットに小分けしていれて、洗濯室へと持っていきました。
夕食は家族と一緒にとりますが、家族はテーブルにあるピッチャーに入った大甘ジュースをがぶ飲みするので、
娘だけは冷水にしてもらっていました。
コップに水が無くなったので、当然のように、コップを持って台所にいってコックに
「水、ちょうだい。」これら全てが、イエローカード対象事項なのです?!

大家さん曰く。インドでは、良家の子女としての条件の一つに「家事が何もできない事」があるのだそうです。
育ちの良い娘というものは、たくさんの召使にかしずかれて育つものだから、
カーテン一つ自分で開けないで育つもの。
それを貴女はなんでもかんでも自分でやってしまう…
これは、いかがなものか。さらに大家さん曰く。

「金持ちの社会的責任の一つに、できるだけ多くの人を雇うーというのがある。
我々はできるだけ多くの人に働き口を提供しなければならない。
貴女のように何でも自分でやってしまったのでは、貴女専属に雇ったServantは仕事がないので
彼女をクビにせざるをえないではないか。」
・・・いやはや、45000ルピーという(インドにしては)バカ高いお家賃には、専属の召使料も含まれていたんですね。

しかもこのServantなるもの、日本語のニュアンスの範囲外の単語だったのです。
客室係でも、サービス係でもない。
まさしくServant=召使なのですよ。
お殿様と家臣といった意味あい?
表面上は身分は平等のインドですが、微妙にカースト制という身分制度が残っているインドです。
「総理大臣もホームレスも職業が違うだけで、人間としてはみな平等」という国で育った我々には、
理解できない言葉ですが…

ともかく18歳の能天気な日本人娘は、召使にかしずかれて、生活する事とあいなりました。
「Servantがいるなんて、なんか優雅そう~」と思いがちですが、
実のところ、「うっとうしい&面倒くさい」そのものなんだそうです。それについては次回…。


絵は「箱根庭園」
地味にマニュアル通りに描きました。
なんか、おもしろくな~い!というので次回用に、はじけた?
ぐーたら猫スタイルの絵を描き始めております。


コメント
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