ぐーたら猫の「パソコン水彩の館」

これまで描いたのは900点余。我ながらよく続いたなぁ!右下にあるブックマークからHPに入ってご覧さいませ。

猫ネコ大行進!(7)

2007-08-30 12:03:46 | パソコン画
猫たちの一生をみてみると、彼らの運命が人間ドラマと重なって見えませんか?

「風が吹けば桶屋が儲かる」編

スモモちゃんは、拾われてすぐ避妊されたメス猫です。
神経質でわがまま。
産まれてすぐ人の手にかかって育ったグレ美ちゃん親子が、人に対して寛大で鷹揚なのとは大違い。
かなり大きくなってから拾われたせいでしょうか。
撫でられたり抱かれたりするのが大嫌い。
家族以外の人に対しては過剰なまでに敏感です。
ほとんど家の中にいて、たまさか近所をお散歩する程度の引っ込み思案。
近所の猫に会おうものなら、一目散に飛んで帰ってくる小心モノ。
そのくせ、飼い主が優しくて過保護なものだから家の中では、我儘し放題。

寝る時も夫婦の間に寝て、首だけ布団から出して寝ています。
まるで人間の親子が川の字になって寝ているような塩梅。もしかすと、自分を猫だと思っていないのかも。
家族が旅行のときはペットホテルで1泊5千円のお泊りなんですとォ~。

「あの悪モンめ!」という事で「もんめ」と呼ばれるようになった野良猫が、
主のいなくなったカブキの小屋に居座るようになったので、小屋は早々に撤去しました。
ところが今度は、グレ美ちゃん親子の住む小屋を狙うようになりました。
親子が留守の間、しばしば小屋に出入りするようになったので、親子の小屋も撤去する事にしました。

親子には、それまで外で与えていた朝晩のごはんを台所で食べさせるようにし、
夜になったら寝場所をリビングの隅に作ってやる事にしました。
最初は夜だけのはずだったのに、昼になっても親子はなかなか外に行きたがりません。
そりゃそうよね。
家の中って、冬は暖房でぽかぽかだし、第一、「コタツ」という猫族垂涎の場所があるんですものね~。
夏は夏でエアコンがフル稼動。
毛皮の身にとってはとても快適な空間のはず。
追い出そうとすると二匹とも必死で逃げ回るんだとか。

こうしてそれまで「スモモちゃん」のテリトリーだった1階のほとんどがグレ美ちゃん親子に占領されてしまいました。
親子の留守中に1階に降りていくと、そこには不愉快な他の猫の匂いが充満している。
飼い主の体にも他の猫の匂いがびっちり染みこんでいる!
(自業自得ですヨ。だって親子とも、撫でられたり、抱かれたりするのが大好き猫ですから)

「スモモちゃん」は「突発性神経障害」あるいは「乖離性神経障害」を起こしたようです。
(今、スポーツ欄をにぎわしているアレよ)(大笑)
今まで甘噛みをしていたのに、しばしば本気で噛み付くようになり、挙句、10円ハゲまでできたとか何とか?

そして「もんめ」によって引き起こされたこれらの騒動は、
皮肉な事に「もんめ」によって、解決される事となるのですが…。


絵は「真夜中の散策」07-08作成
旅行先で描いてきました。
暑い中、民族大移動の時期に旅行したくなかったのですが、
娘の仕事の都合で、この時期でないと休みがとれないとか何とか。(T_T)
さぁ寝ようと外をみたら風で樹がしなっていました。
ベランダに出たら、いい風が…。
東京は猛暑(連日37度)でしたが、風には確実に秋の気配がして、嬉しくて、
ホテルの庭を、真夜中に散歩。
顔はご近所の美人奥様のものをお借りしました。(恐縮)
追伸:本日30日の東京は、すっかり涼しくなっております。

マスクツールとエアブラシで洋服の模様を描きました。
標準ツールの組み合わせなので、上級テクではありません。
そのうちここでも、じっくり解説することにします。
知ったら、みなさんの方がいい絵を描けるかもね。
ステンドガラスは以前描いたので、復習のつもりで加えました。



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猫ネコ大行進!(6)

2007-08-23 11:20:19 | パソコン画
猫たちの一生をみてみると、彼らの運命が人間ドラマと重なって見えませんか?

「庇を貸して母屋を取られる」編

グレ美ちゃんの子育て騒動も一段落したので、早速、母猫と子猫を、獣医さんのところへ連れて行きました。
早めの不妊手術をしてもらい、これ以上、猫が増えないようにする為です。
やれやれ、これで、やっとほっとできます。
そう思ったのもつかの間。
この頃から、カブキの衰えが目立つようになりました。
若い頃からの放蕩無頼の生活のツケがきて、年より早い体の衰えを招いたようです。
(男性諸氏、耳が痛いべ~。)

心配した三女は、別メニューを作り始めたそうな。
キャットフードをお湯に浸して柔らかくしたり、
細かくした刺身やささ身や竹輪を与えたりといった気配りだけでなく、
年寄り猫には寒さが厳しかろうと、夜にはバスタオルに包んだ湯たんぽを作って猫小屋に差し入れました。
一方ご主人は、猫小屋の入り口に風よけの暖簾がかけられるように追加工事したそうです。

するとグレ美ちゃん親子は、カブキ宅を覗いてその居心地よさに刮目!。
その夜から、ちゃっかり、カブキ宅で過ごすようになりました。
まぁ、窮屈だろうにねぇ…狭い所に三匹でギュウ詰めになって寝るわけですから。
でもカブキは幸せを感じていたかもしれません。
とんだところで家庭内別居解決。家族に囲まれぎゅうぎゅうながら、ほかほか幸せ?

こうして1年目の冬は無事越せましたが、2年目の冬は越せませんでした。
ある日、庭の真ん中で大の字なりになったまま、冷たくなっていたそうな。
これもまた、彼らしい変った最後です。
というのも、今までたくさんの猫を飼ってきましたが、みな、最後の姿は見せませんでした。
猫というのは家族に最後の姿はみせないもの。
いつの間にか、いなくなっているものーというのが我々の常識になっていましたので三女はびっくり。

でも、そこは猫好きの夫婦。
庭の隅に埋めてやる事にしました。
さらにその上に墓標代わりに、たくさんのサギ草の種を蒔きました。
だから季節になるとそこにはたくさんのサギ草が咲きます。
とても綺麗です。
その時、家族はしみじみ、あの変わり者の猫の事を思い出すのだそうです。

若い娘が財産のある年寄りと結婚して、年老いた夫が早々と死んだあとは、
残された財産で若後家生活をエンジョイ
…グレ美ちゃんを見ているとそんな人間ドラマを見ているようなきがしてきます。
カブキの残した財産=飼い主を受け継いだ彼女は、今や堂々とした「清原グレ美ちゃん」です。
しかも、その美貌と愛嬌で、「清原さんちのグレ美ちゃん」として隣近所からも認識され、愛されているそうな。
なでられても平気な上に爪も立てない。
部屋まであがりこまない。
糞を庭にしない…等々。
小さな子のいる家、年寄り夫婦の家。
グレ美ちゃんのテリトリーは拡大するばかり…。

こうなってみると、カブキとはグレ美ちゃんが幸せな猫生活を送るための、布石の役目を負っていた猫だったのでは…
おばさんはつい、うがった見方を、してしまうんすがねぇ…。

ちなみにカブキを追い払って、ゴミ捨て場を乗っ取ったのは「もんめ」と呼ばれる猫です。
「あの、悪モンめ!」と呼んでいたのが名前の由来とか。
近頃、「もんめ」が三女宅近辺をうろついている事が多いとか。
「ほら、見なさいよ。貴女の家は野良猫間で(面倒見のいい家)もしくは(猫の養老院)として、認識されているに違いないって!」

猫が夜になると一箇所に集まるのを知っていますか?
猫の夜集会です。
近所に住む猫たちの顔見世、もしくは情報交換場所ではないかーと推測されるのですが。
あそこで絶対、三女宅の情報が流れているんですよ~。
「年とったら、清原さんちに行けば面倒みてもらえるよ~」とかなんとか。

三女もこれ以上、猫を引き取る余裕はないので「もんめ」を断固無視しているそうな。
美人若後家グレ美ちゃんですが、避妊しているので、まさか「もんめ」を後釜の夫として受け入れるはずもないでしょうけど、
この頃「もんめ」は空いているカブキの小屋を利用しているので、もったいないけれど、小屋は早々に撤去したとか。
そして、この「もんめ」の登場は、もう1匹の猫「スモモちゃん」に、とんでもない形で不幸を招く事になったのです。


絵は「闘う女」 07-07作成
朝の出勤前の娘をパチリ。
さて、写真そっくりに描くのではなく、本人のイメージを表わそうと…。
人物より、娘をイメージして描いた背景の方が、彼女をよく表現できたように思われます。
それにしても、嫁入り前の娘を描いた絵の題名が「闘う女」とはねぇ…。(T_T)
働く女には男性と同じように「外に出れば7人の敵」がいるからーでありましょうか。
衣装は得意の細かい手書き作業。描いていて楽しかったです。



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猫ネコ大行進!(5)

2007-08-18 08:32:03 | パソコン画
猫たちの一生をみてみると、彼らの運命が人間ドラマと重なって見えませんか?

「女は弱し、されど母は強し」編

ちゃっかり猫のカブキと思っていましたが意外な行動をとりました。
三女が送ってきた写真をを見てびっくり。猫小屋で、前足の間に子猫を抱え込んで
まるで母猫のように子猫を嘗めているのがうつっています??

「カブキが捨て猫拾ってきて、母親し始めた~。」
「だって、あいつ、オスでしょうが。」
「それなのよ。おっぱいがでないもんだから、自分が食べた餌を胃で半分消化したものを吐き出して食べさせてるの。」
「な、なんとぉ、猫の離乳食ですかぁ…。」
「こっちも、これ以上、猫が増えるのは困るんだけどね。カブキが必死に子育てしているのをみるとね~。
取り上げるのもかわいそうだしね~。」

この子猫は、珍しい灰色の毛をしていました。
三女の住んでいる住宅街のどこかで飼っているロシアンブルーの落しだねでしょうか。
名前は安易ですネー見たまんま。「グレー」です。
三女宅の飼い猫というより、カブキのペット?という存在で三女宅で暮らし始めました。

ともかく、カブキの必死の子育てで、グレーはその後、すくすくと成長しました。
やがて、親の血を引いて、美しいビロードのような灰色の毛としなやかな肢体を持つ、
すこぶる付きの美猫(びみょう)へと変化しました。
だから名前も変りました。
「グレーの美人さん」という事で「グレ美ちゃん」です。

「大変よ~!グレ美ちゃんのお腹が大きくなってきたの!」
「えぇっ?だってまだ1年経ったかどうかでしょう?猫って産まれて1年で妊娠するの?」
「まだ子供だと思ってうっかり、避妊手術していなかったのよ!」
「それより、父親はだれ?まさか、カブキ?!」

論より証拠。
産まれたのは三匹です。
そのうちの二匹は、まさしくカブキのミニチュアでした。
「呆れた~。あいつ、マイフェアレディそこのけじゃない。
若い娘を小さい時から自分好みのレディに育てて、結婚するって映画のストーリーそのまんま。」

ところが世の中、そう上手くはいかないのよね。ははは。

グレ美は猫小屋で子供を産みました。
カブキが入ろうとすると、シャァー!と威嚇。
(それまでは一緒に寝ていましたのにね。)
カブキは小屋に入れてもらえません。
餌を出せば、まずグレ美が皿に飛びつきます。
カブキも食べようとすると、再び、シャァー!
(それまでは仲良く一緒に食べていましたのにね。)

仕方なく女房が食べ終わるまで、カブキは側で待つ羽目とあいなりました。
かっては、カブキの庇護のもと、はかなげなそそとした美人…風情だったグレ美ちゃんは、
今や3匹の子猫を従えた堂々とした母猫となり、カカァ天下を始めたわけです。

やがてカブキ似の二匹のハンサムちび猫たちは貰われて行き、1匹だけ残りました。
でも、母猫と息子猫は猫小屋を占有したまま。カブキは入れてもらえません。
見かねたご主人が再び日曜大工を始めました。
カブキ用の第2の猫小屋を作ってやる為です。

こうして三女宅のベランダには二つの猫小屋が並ぶようになりました。
そして食事時には女房と子供が一番に食べ、その側らでカブキは大人しく控えて待つーというのがカブキ一家の恒例となりました。

グレ美にとっては、カブキは命の恩人。育ての親。
そして夫のはず。しかし、一旦、母となったら女は強い。
これは動物も人間も同じようですね。ほほほ、お気の毒サマね~。




絵は「夏の女」  07-07作成
風呂上りに扇風機で髪を乾かしている娘がモデル。
顔は下の階に住むチカちゃんがモデル。
写真がなくても見慣れた顔なので描きやすかった。
別の絵を出す予定でしたが、暑中見舞いはおろか、残暑見舞いも出していなかったのに気づきました。
あわてて7月はじめに描いた絵に文字を挿入。
今さら残暑見舞いとは遅すぎる感が否めませんが
…お許しあれ。
そのくらい今年の東京は暑くて、毎日がてんてこ舞いだったのです。




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猫ネコ大行進!(4)

2007-08-10 09:00:07 | パソコン画
猫たちの一生をみてみると、彼らの運命が人間ドラマと重なって見えませんか?

「終わりよければ全て良し」編

三女が高台の新興住宅地に引っ越しました。
引っ越してまもなく、例のごとく、捨て猫を拾ってきて飼い始めました。
名前は「スモモ」です。これはよくいる黒トラのメス。
さっそく、ブランド首輪をつけてもらい、家の中で愛情たっぷりに育てられ始めました。
それから暫くして…三女のところを訪ねた折り、話のついでに彼女がぼやき始めました。
「怖いのよね~。ゴミ捨て場にヘンな猫が居座って、
うちのスモモちゃんが通りかかると、シャァ~って威嚇するの。
それが、汚いのなんのって。まるで歩くゴミタメみたいな猫。
耳はちぎれ、目やにだらけ、あちこちの毛に血がにじんでいる。
しかもカラスとゴミをめぐって大乱闘で、怖くっておちおち、ゴミ出しもできやしない。」

帰りがけふと見ると、なるほど、住宅地の真ん中をのそのそ歩く、小汚い毛糸の塊をみかけました。
ぺルシャの雑種らしくみごとな白い長い毛をしているのですが、なんせ、野良猫。
手入れされていないので、毛が絡まり放題のところに、泥だの血だの埃だのがくっついて、それはそれはひどい有様です。
まさしく、歩くボロ雑巾状態。
しかも、じろりと私を振り返る顔の怖いこと、怖いこと!
人間を脅しにかかるふてぶてしさは、まさしく野生の動物そのものです。

つりあがった大きな目の周りは目やにで汚らしくくまどられ、大きな口の周りの毛も、汚れて真っ黒。
三女は「カブキ」と呼んでいましたが、なるほどネ~。まさしくカブキの隈取り顔でしたよ。


それから1年ぐらい経って、再び三女のところを訪問したときのこと。
あらら?庭に見慣れない猫の影がちらほらと…。
「また猫を拾ったの?」

「違うのよ~。困ってるのよ~。カブキが居座っちゃってるの?」
「?!」
「この頃スモモちゃんが贅沢になっちゃって、スーパーで安売りしていたキャットフードを出すと残すもんだから、
カブキが食べに来るようになっちゃったの。
スモモのごはんは台所でやるようにしたんだけど、それでも日に何度も家に来るのよ。」
「ダメねぇ。二度と来ないように根気よく追い払いなさいよ。」
「うん。頑張る。」

それからまた、1年後。
訪問した三女宅の玄関先に、長々と寝そべっているのは、カブキ?!
「なぁに、あれ、まだ居座っているの?」
「そうなのよ~。この頃、新興勢力の若い野良が出てきて、カブキはボスの座を奪われたみたい。
ひどい怪我して死にそうだったから、つい、面倒みてやったらね~。」
「呆れた!あんなヤサグレ年寄り猫、抱え込んでどうする気~」

若いボスにコテンパンにのされ、テリトリーのゴミ捨て場を追い出されたカブキは、年も年だったんでしょうね。
プライドを捨てて、人間のお世話を受ける気になったらしいです。
始めは餌を置いてやると姿が見えなくなってから食べにきていました。
そのうち、三女が餌皿を持って来てくれるのを待つようになり。
やがて、餌を食べる側にいても平気になり。
最後は三女の姿を見ると足元に飛んでくるようになり…。


三女はある日、古手袋をしてそっと撫でてやったそうな。
カブキにしてみれば、人間に「撫でてもらう」という事は初めてだったのでしょう。
一旦は逃げ出しかけたものの…この快感はナニ?!
気持ちより体の方が正直で、ゴロゴロゴロ音が、盛大に出たそうな。
へっぴり腰ながら、しばらくじっとしていたそうです。

そして、一旦経験していまうと、「あの快感よ、再び」というわけで。
今度はお腹丸出しで、「撫でて撫でて!」と催促するように。
でも三女にしてみれば、このぼろ雑巾のような猫に触るのはどうもねぇ…。
それで、毎日、少しずつ、こんがらがった毛をカットし、梳いてやったりし出したそうな…。

私が三女のところに行った時、縁側の端にカブキがいました。
私をみると、逃げるどころか、口をニカッと開けて挨拶。
「へへぇ、姐さんにはお世話になっとりやす。」みたいな表情。
笑っちゃいました。
以前のカブキとは別猫のような、のんびり穏やかな表情。
ずっと飼い猫だったみたいな落ち着き方をしています。
首輪もしてもらって、長い毛もそよ風にふさふさ。とっても綺麗。
「はぁ~、この猫、美男子だったんだぁ~。」かなりびっくりでした。


聞けばスモモちゃんのかかりつけの獣医さんのところには「清原カブキ君」というカルテがあるんだとか。
長い事、野良猫をしていたせいでしょうか。
キャリーバッグにはどうしても入らないので、仕方なくケイタイで写真を撮って、獣医さんに見せているそうです。
やれ、目やにがでたの、皮膚病がでたの、お腹が悪いのと、スモモちゃんと同じように手をかけてもらっています。
家の中には入れてもらえませんが(スモモの領分)、
日曜大工の得意なご主人が、犬小屋ならぬ猫小屋を作ってくれていました。

なるほどね~。いい根性してるわね~。
若い頃、さんざ極道して、世間様にご迷惑かけ放題。
体力が衰えて行き場所がなくなったら、お人よしの人間見つけて、ちゃっかり飼い猫してる。
しかもこんな上等の老後生活させてもらって、すましこんでいて、いいのかいいのかぁ~。
お天道様のばちがあたらないんでしょうかねぇ。


絵は「メデューサの娘」 07-07作成
写真なしで描き始めました。
元写真がないせいでしょうか。途中からどんどん変ってきて、最初の意図とは全く違った絵になってしまいました。
でも、気に入っています。



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猫ネコ大行進!(3)

2007-08-03 22:12:33 | パソコン画
猫たちの一生をみてみると、彼らの運命が人間ドラマと重なって見えませんか?

「残り物には福がある」編
しょっちゅう、子供を産む母猫がいました。
産むのは床下です。
産まれて暫くしてから、子供たちを引き連れた母猫は家族の前に様子見…といった姿で現われます。

勿論我が家では喚声をあげ、彼らを大歓迎。
「可愛い~」
「見て見て、この子、目が青い。」
みんなが子猫を抱き上げ、大騒ぎする有様を、母猫は遠く離れたところから、満足そうに目を細めて眺めています。

さっそく八百屋に走って行ってみかん箱を貰ってきます。
古タオルを敷き詰め、箱を雨の当たらない縁側に置きます。
すると毎度の事なので、母猫は子供たちをそこへ咥えこみ、そこで乳離れするまでの子育てを始めるのです。
いつもの流れですが…小学生の私は、家の塀に「子猫差し上げます。」と描いたポスターを張り出します。
すると、なんとなく人が訪れ、なんとなく子猫たちは貰われていく…ものでした。

あるとき、1匹だけ子猫が残りました。
知り合いやつてを頼って、貰い手を捜しましたが、このときばかりは誰も見つかりません。
我が家では「捨て猫」という考え方はしなかったものの、二匹飼うのはどうもねぇ~という両親。
「困ったもんだわね」という事で、子猫は家族の冷たい視線を感じつつひっそりと、庭先に暮らしていました。

確かに、ブサイクな猫でした。
父猫は近所の黒猫らしい。
うちの猫は白猫です。
それなのに産まれる子猫たちは金目、銀目、青目という変った目色をしている上、さまざまの大変美しい毛色をして生まれてきました。
それがこのたびは、1匹だけ、赤トラが産まれたのです。
目も平凡なうす茶色。
美男美女の兄弟猫たちの中では、ホント、見栄えが悪い。
だから最後まで残ってしまったんですね。

母猫は家族の猫でしたが、この赤トラ子猫は邪魔もの扱いです。
首輪も付けてもらえません。
もちろん声もかけてもらえません。
こんなふうに家族たちから冷たいあつかいを受けている子猫がかわいそうで、初めて私が積極的にお世話をしだしました。
こっそり刺身や魚の残りをやったり、残り毛糸で首輪をつくってあげたり。
家族が気まぐれに呼んでもこないのに、私が呼ぶととんでくるようになり、それがまた、可愛くもあり…。
私にとっては始めての「私のペット」という存在でした。

ところが、ある日、学校から帰ると、いつもは縁側にとんでくはずの赤トラ子猫の姿がありません。
母に話すと、母はあっけらかんとして、子猫が貰われていったーといいました。ガーン!!

愛するものを突然失った悲しみ…この擬似体験に小学生の私は涙が止まりません。
理屈ではわかっているものの、愛するものを納得しないで失った恨みと悲しみで、その頃の私は少々グレましたヨ。

だいぶ後になってから、母が言ったのですが、あの子猫の貰われていった先というのが隣まちの大豪邸でした。
長い事飼っていた愛犬が亡くなり、がっかりしている妻の為に、急遽、子犬か子猫を探していたというご主人が、
私の張り出していたポスターを見かけたのだそうです。(はがし忘れていた!)
頂くお礼に…とご丁寧にも、砂糖を一袋もってきてくださったそうです。
こんな事は初めてでした。
子猫たちはひきとっていただくだけでありがたいものです。
こちらから引き出物を添えて出すのが筋?
それを向こうから「頂きます」と1歩下がって、(ただの雑種ですぞ~?)貰ってくださったわけです。
あらら…。物静かで品のいいご主人だったとか。

「結局、あの子が一番いい家に貰われていったようね。
人間でも美男美女が必ずしも、一番幸福になるわけではないっていうのと同じなのね。」
母の何気ないお言葉が、印象的でした。

あのブサイクでおどおどしていたやせっぽち子猫は、今や、広いお屋敷の庭を我が物顔に闊歩できるお嬢様猫へと出世したわけです。
童話の「めでたし、めでたし」という最後の言葉を聞くたび、あの子猫を思い出します。


絵は「夜の吐息」 07-07作成
とりあえず、娘のお友達の写真を借りてきておっかなびっくりといった感じでトレースして描きました。
表情はぼかしてこの程度だけ。
あぁ、神様。おいら、人間描くのは苦手だす…。
ちなみに彼女らはベリーダンスのダンサーだそうです。







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