4月に旅立たれたたぁさんに、息子が京都の大学に進学することになりました、と報告した時のこと。
いきなり東京まで行くのは厳しいけれど、まずは坊っちゃんとお嬢ちゃんを連れて、京都に行くことを目標にしたい、我が家の息子に会ってみたい、そう言ってくれていた。ガイドブックには沢山の付箋を貼って、お嬢ちゃんと眺めている、とも。
その目標は残念ながら叶わなかった。
私を姉とまで慕ってくれた彼女の訃報に接し、今の私に一体何が出来るかを考えてきた。
いろいろ考えた末、遺されたお子様たちに彼女の写真を持参してもらい、息子と合流し、京都で5人で会うことが出来たらいいのではないか、と思い至った。
お仕事をしながら、家事も全て一人でこなすことになったご主人の負担も心配だった。全てをお一人で抱えて、関西への出張も(子どもたちがいるので)日帰りで、宿泊は出来ず、と伺っていた。そんなご主人に少しでも“一人の時間”がプレゼント出来たら、とも考えた。
けれど、ご主人からすれば、ブログを通じて奥様が知り合った相手とはいえ、4月、5月と2回連続してお宅にまで押しかけた、一体どこの誰とも判らない私が、いきなり二人のお子様への夏休みのプレゼントとして2泊3日の京都旅行を、と申し出た時はさぞや面喰らわれたに違いない。かくいう私も53年生きてきて、こんな試みをするのは初めてのことだ。
が、たぁさんとのやりとり等をお手紙とメールでお伝えしながら根気強くお誘いし、ようやくそれが実現することになった。
ちょうど、ご主人がお仕事で京都においでになるという日に合わせて、現地集合、現地解散の2泊3日、夏休みのイベントになった。
初日の今日はご主人、坊っちゃん、お嬢ちゃんの3人は九州新幹線に乗り、私はいつものように病院最寄駅から東海道新幹線で、息子は下宿から地下鉄で、という3通りの方法で京都駅に集合。
お昼過ぎ、一足早く到着した私は、予約していた明日の定期観光バスのチケットを替え、迎えに来てくれた息子とお薦めのラーメン店で昼食を済ませ、3人をお迎えした。黙って私のキャリーケースを持ってくれる息子にちょっと胸が熱くなる。
5月、たぁさんのお参りの為に伺った時にご家族にお目にかかってから、早くも3カ月が経った。
それぞれタクシーに乗り込み、6月に母と息子と宿泊したホテルへと向かった。
チェックインまで少し時間があるということで、ラウンジでお茶。ここのところ、ずっと下宿の部屋で一人で過ごしている息子は、かなり喋り足りないと見えて、初対面のご主人にもすっかり打ち解け、一人で喋りまくる。坊ちゃんとお嬢ちゃんが大人しい分、何やら3人分喋っている感じ・・・である。
さすがに朝早く出発しての長旅、そして灼熱の京都である。初日の今日は、無理せず部屋で一服して寛いだ後は、ホテルのプールで涼を取ることにした。
カンカン照りだったら、と心配したが、ラッキーにも曇り空。水が冷たいと言いつつも子どもたちは楽しそうにプール遊び。こちらはパラソルの下で、その様子を見ながら、たぁさんに心の中で話しかける。みんなで一緒に来られて良かったね、と。
お部屋に戻り、抹茶と和菓子で一服した後は、京都初めての夜の食事へ。
昨年の春、私が一人で合格祈願に訪れた時にMさんから教えて頂き、以来家族でも訪れ、いろいろな方にご紹介して好評を博している京料理店を予約した。さすがに夏、ということで鱧尽くしである。季節感溢れた美しい盛り付けに目も舌も喜ぶ。堪能してお腹一杯。小学生のお嬢ちゃんにはちょっと多いかしら、と思ったけれど、小さいお腹で見事に完食。美味しかったようで、良かった良かった。
お腹ごなしにお散歩しながらホテルに戻った。
2人のお部屋の様子を見に行くと、ベッドサイドには約束通り、たぁさんが微笑む写真立てが飾ってあった。
たぁさん、夏休みの京都、暑いけれど一緒に目一杯愉しもうね、と心の中で呟きながら、2人に「お休みなさい」と言って部屋に戻った。
いきなり東京まで行くのは厳しいけれど、まずは坊っちゃんとお嬢ちゃんを連れて、京都に行くことを目標にしたい、我が家の息子に会ってみたい、そう言ってくれていた。ガイドブックには沢山の付箋を貼って、お嬢ちゃんと眺めている、とも。
その目標は残念ながら叶わなかった。
私を姉とまで慕ってくれた彼女の訃報に接し、今の私に一体何が出来るかを考えてきた。
いろいろ考えた末、遺されたお子様たちに彼女の写真を持参してもらい、息子と合流し、京都で5人で会うことが出来たらいいのではないか、と思い至った。
お仕事をしながら、家事も全て一人でこなすことになったご主人の負担も心配だった。全てをお一人で抱えて、関西への出張も(子どもたちがいるので)日帰りで、宿泊は出来ず、と伺っていた。そんなご主人に少しでも“一人の時間”がプレゼント出来たら、とも考えた。
けれど、ご主人からすれば、ブログを通じて奥様が知り合った相手とはいえ、4月、5月と2回連続してお宅にまで押しかけた、一体どこの誰とも判らない私が、いきなり二人のお子様への夏休みのプレゼントとして2泊3日の京都旅行を、と申し出た時はさぞや面喰らわれたに違いない。かくいう私も53年生きてきて、こんな試みをするのは初めてのことだ。
が、たぁさんとのやりとり等をお手紙とメールでお伝えしながら根気強くお誘いし、ようやくそれが実現することになった。
ちょうど、ご主人がお仕事で京都においでになるという日に合わせて、現地集合、現地解散の2泊3日、夏休みのイベントになった。
初日の今日はご主人、坊っちゃん、お嬢ちゃんの3人は九州新幹線に乗り、私はいつものように病院最寄駅から東海道新幹線で、息子は下宿から地下鉄で、という3通りの方法で京都駅に集合。
お昼過ぎ、一足早く到着した私は、予約していた明日の定期観光バスのチケットを替え、迎えに来てくれた息子とお薦めのラーメン店で昼食を済ませ、3人をお迎えした。黙って私のキャリーケースを持ってくれる息子にちょっと胸が熱くなる。
5月、たぁさんのお参りの為に伺った時にご家族にお目にかかってから、早くも3カ月が経った。
それぞれタクシーに乗り込み、6月に母と息子と宿泊したホテルへと向かった。
チェックインまで少し時間があるということで、ラウンジでお茶。ここのところ、ずっと下宿の部屋で一人で過ごしている息子は、かなり喋り足りないと見えて、初対面のご主人にもすっかり打ち解け、一人で喋りまくる。坊ちゃんとお嬢ちゃんが大人しい分、何やら3人分喋っている感じ・・・である。
さすがに朝早く出発しての長旅、そして灼熱の京都である。初日の今日は、無理せず部屋で一服して寛いだ後は、ホテルのプールで涼を取ることにした。
カンカン照りだったら、と心配したが、ラッキーにも曇り空。水が冷たいと言いつつも子どもたちは楽しそうにプール遊び。こちらはパラソルの下で、その様子を見ながら、たぁさんに心の中で話しかける。みんなで一緒に来られて良かったね、と。
お部屋に戻り、抹茶と和菓子で一服した後は、京都初めての夜の食事へ。
昨年の春、私が一人で合格祈願に訪れた時にMさんから教えて頂き、以来家族でも訪れ、いろいろな方にご紹介して好評を博している京料理店を予約した。さすがに夏、ということで鱧尽くしである。季節感溢れた美しい盛り付けに目も舌も喜ぶ。堪能してお腹一杯。小学生のお嬢ちゃんにはちょっと多いかしら、と思ったけれど、小さいお腹で見事に完食。美味しかったようで、良かった良かった。
お腹ごなしにお散歩しながらホテルに戻った。
2人のお部屋の様子を見に行くと、ベッドサイドには約束通り、たぁさんが微笑む写真立てが飾ってあった。
たぁさん、夏休みの京都、暑いけれど一緒に目一杯愉しもうね、と心の中で呟きながら、2人に「お休みなさい」と言って部屋に戻った。