goo blog サービス終了のお知らせ 

ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2010.7.3 「乳がんセミナー in 東京」参加

2010-07-03 22:35:21 | 日記
 今日は「乳がんセミナーin 東京『乳がん 共にたたかい共に生きる』」に参加してきた。先月「プチ虹のサロン」でお目にかかったSさんが、連名で申し込んでおいてくださったのだ。

 第一部は「乳がん治療の現在~日進月歩する乳がん治療の現状について臨床の最前線からの報告~」と題して4人の医師によるオムニバス講演。
 第二部は「患者を支える心の絆、社会の輪」と題してあけぼの会のワット会長さんと美容ジャーナリストの山崎多賀子さんの講演。
 最後に主催者である日経ヘルスプルミエ編集長のコーディネートにより、会場からの質問に答える形で講演者全員によるパネル・ディスカッション。
 3時間にわたる盛り沢山な内容であった。

 会場には「虹のサロン」で何度もお目にかかったOさんやMさんたちのお姿もあった。
 化学療法、分子標的療法、閉経前ホルモン治療、閉経後ホルモン治療を各々15分ずつのスピードでおさらい。

 ワット会長さんのお話は「真の意味の賢い患者になりましょう。」。
 乳がんの患者にとって今は受難の時代。30年前は病院で病気を見つけてもらい、手術、薬など医師に従っていれば再発もないでしょう、ということだったが、今や手術の方法から抗がん剤の使用の有無もすべて自分で決めていく時代になっている。これは医師のせいでなく、患者に自己決定権を、ということが一人歩きしている結果だ。訴訟等の問題もあり、医師も治療方法を押し付けられなくなっている。今は大切なのは『(再発して)治らないとしてもどこまで長生きさせてもらえるか』ということである。
 5月に浜松でもこのセミナーがあったが、その時に医師から、「医師と患者は『厳しい緊張感』を保ちつつ共にたたかい、共に生きることが大切である。」という発言があった。共に生きるためには「治さなければならない。」。だからこそ賢い患者になりたい。賢い患者というのは、どこまで医師と良い関係を保てるか、ということに尽きる。病気は自分の身に起きていることであるから「どんなときも人のせいにしない」。命に関わることなのだから「不安は抱え込まず、相談する」。しかし、謙虚な姿勢で医師を尊敬して聞くという聞き方が大切。聞くときにも知識のあるなしで受け止め方が全く異なる。だからこそ「勉強しよう」。そして『治す』という意思を持っている患者であるということを判ってもらう患者になることが大切。また、同じ体験をしたという安心材料として患者会がある、とお話された。
 まさにそのとおりだと思う。生きていれば家族と共にいることができる。ワット会長さんが手術された30年前のお子さんたちとのお写真と、現在のご家族のお写真を拝見して、実感した。

 美容ジャーナリストの山崎多賀子さんのお話は「治療中も元気でキレイに過ごすために」。山崎さんのお話を伺うのは実は2回目。初回は2年前の夏、初めて「乳がん市民フォーラム」に参加した時だ。ちょうど主治医が基調講演をしたこともあっての参加だった。
 まだ再発していなかった頃、美容院で開いた雑誌に掲載されていた山崎さんのスキンヘッドはとてもショッキングだったのを、昨日のことのように鮮明に覚えている。フォーラムの時の体験者としてのお話には言葉で言い表せないほどの元気と勇気を頂いた。その時に「『キレイに治す乳がん』宣言!」の本を購入した。今日は思い切ってそれを持参して、ずうずうしくもサインをして頂いた。タキソテールの治療中、この本にどれほど励まされたかしれない。とても気さくな方で、今日の私のメイクについて専門家としてのサジェスチョンを伺えて、とても力づけられた。

 パネル・ディスカッションの後、ワット会長さんが締めの言葉。3つの『動』が必要。一つ目は『行動』。考えている間はダメ。『運動』適度なウォーキング、ラジオ体操など体を動かすこと。『感動』これが一番大切。喜んだり、笑ったりすること。笑って腹筋が痛くなるようであれば長いこと笑っていない、ということがわかる。それではダメ。そして「泣く」ことも大切。良い人生を生きて!と。会場中大きな拍手で閉会した。

 再発・進行患者を対象にしたホルモン治療に関するお話が聞けなかったのはちょっと残念だったが、それはないものねだりだろう。Sさんとお茶をして帰宅した。またまた次から次へと尽きることなく沢山の話題。また明日から頑張れる、と感謝。
 帰宅は予定より大分遅くなってしまったけれど、笑顔で迎えてくれた夫と息子にも感謝。
 一日でも長く、良い人生を家族と共に生きよう、と思う。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする