生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信841 ・原発も、火力もダメ。なら、どうすればいいのですか?

2011-03-27 06:43:46 | 日記
おはようございます。
生き生き箕面通信841(110327)をお届けします。

・原発も、火力もダメ。なら、どうすればいいのですか?

 福島原発の事故で、原発の危険性が明瞭になりました。世界のあちこちで、反原発の運動が高まっています。私たち自身も判断を迫られています。
 
 まず、原発は廃止すればいいのか。原発を廃止すれば、その分、何かでまかなわなければなりません。その場合、最も有力なのはやはり化石燃料を原料とする火力発電への依存です。しかし、火力はCO2を排出し、地球温暖化を促進することになります。それにまた、限られた資源、石油の奪い合いです。エネルギーを爆食するアメリカと中国は、世界中から石油を確保しようとします。たとえ、武力に訴えてもです。そもそも化石燃料はいずれ枯渇する運命です。

 では、やはり原子力利用はやむを得ないのでしょうか。しかし、原子力による発電システムの技術そのものが、まだ未完成です。自動車開発の初期、あるいは航空機開発の初期といえるかもしれません。自動車や航空機にしても、いまでも危険はあります。しかし、いまさら止めようということにはなっていません。原発推進論者は、だから技術を高めていき、安全性を高めるしかない、と主張します。

 だが、原発技術の致命的な問題は、使用済み核燃料の最終処分技術は解決のめどすら立っていない、ということです。3号炉が使っているMOX燃料の場合、プルトニウムの半減期は2万4千年です。それでなくても、余熱を出し続けます。現在、全国の使用済み核燃料は、青森県六ケ所村に集められ、その量は2827トンという膨大な量にのぼり、さらに増えています。福島原発では使用済み核燃料がプールに保管されたままになっているのは、ニュースで伝えられている通りです。その処理方法は未解決のまま、いまの世代が電力を享受しているのが、私たちの姿です。

 さりとて、化石燃料にも戻れない。堂々めぐりです。

 となると、大量のエネルギーに依存する生活のあり方そのもの、生き方そのものを根本的に見直す以外にないのではないでしょうか。再生可能エネルギー、自然エネルギーでまかなえる範囲で融通しあい、我慢して暮らすあり方です。原子力と化石燃料を使わない範囲で、「我慢して暮らす」という覚悟を決める以外にないのではないでしょうか。生活の仕方を切り替えるチャンスと受け止めたいものです。

 アメリカにもともと住んでいたネイティブ・アメリカンは、7世代あとの子供たちに迷惑がかからないかを考え、迷惑がかかる心配があれば、それは避けるという決まりを大事にしていたそうです。

 いまの私たちは、7世代あとの子供たちのことを考えているでしょうか。あとから来る子供たちに、放射能で汚染された地球、化石燃料の排気ガスで汚染された地球を残してしまう結果に対して、目をつぶる、つまり意識的に無視する、ということをしているのではないでしょうか。

 少々不便でも我慢する、少々豊かでなくても良しとする、その決断が求められています。