alternativeway

パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

虹色の珈琲

2008年10月06日 | パリのカフェ的空間で

 今日こそはゴゴに行こう
毎日毎日そう思っても 天気だとか
体調だとかで行けなくて あっという間に一週間が過ぎてゆく

 けれども今日は うちのマンションが断水らしく
これじゃあお昼ご飯の洗い物もできないだろうと
この日ばかりはゴゴで外食 それを楽しみに待っていた。


 そうして時間になってれんちゃんをつれて電車にのって
いつもの喫茶店へと足を伸ばすと いつもの通り
いつもの人達 れんちゃんは起きていられるのかな?
ゴゴに着く直前で彼は眠ってしまったけれど
店に入って声をかけられるとまた起きて 
しばらくいい子で起きていた。

 どうなることやら、、、ドキドキしながら注文をして
サンドイッチがきたものの れんちゃんはまだお目めぱっちり
これではとても食べられない うーんと思っている間に
ちょっとぐずって ちょっとだけども私はかなり
びびってしまい そうだ外に連れだそう!と
ちょっと散歩をしてくると すぐに彼は眠ってくれて
なんとかご飯が食べられる。


 そんな今日のゴゴにはいつもと違った風景があり
なんと あのマスターが カウンターの中に立って
えっ!?コーヒーを淹れている!?


 「マスター 立てるようになったんですか!!?」
突然の入院からもう1年半が過ぎ去って 車いすの
マスターばかりみていたけれど あのマスターが
あそこに立って コポコポとコーヒーをいれている
そ そんな日が来るなんて!


 どうもそのコーヒーは お客さんのために
淹れられたコーヒーらしく 常連客のお客さんは
そのコーヒーを待っていた お おいしそう、、、


 前回ゴゴに行ったとき こればっかりは!と
決心をして ついにコーヒーを口にしたけど
勢いあまって飲みきってしまったコーヒーで
おっぱいはコーヒー牛乳の味になり
れんちゃんはかなりイヤイヤをして
しかもめちゃくちゃ興奮してて 
「ごめん!もうお母さんコーヒー飲まないからね!」と
約束したのに だけど どうしてもの時だけは
そんな時だけはコーヒーを飲んでみたい。

 この私 が れんちゃんを産んでからコーヒーを
飲んだのはたったの3回 1回目は3分の1くらいしか
飲んでいないし 2回目は1口だけで 3回目が
ゴゴのコーヒー。 それほど我慢をしているわけであり
どうしてもならいいじゃないかと そうは思えど
いやいやをされるのも嫌だから あれ以来
飲んでないけど だけどマスターのコーヒーは
「どうしても」に価するんじゃないだろか。

 だってゴゴのコーヒーなわけで しかもあのマスターが
一年半ぶりにたっているけど この先もう一度飲めるかなんて
全然わからないわけで だけど今なら
たてたてのコーヒーが すぐそこにできていて、、、


 やっぱり飲もう!


 れんちゃんごめん!そう決意して注文をして
一口目を口にする うーん普通の味かなあ?
そう思ったあと なんだか違う 何かが口に広がって
甘い味も ほんのりとした苦みも 複雑な味が
次から次に 私の口に広がって
優しくって まろやかで ハーモニーのようなその味が
のどの奥までやってくる


 これが これがマスターのコーヒーなんだ。


 なんだかとっても優しくて ほろ苦くって
まさに青春という名のような 暖かくってちょっと切ない
それでいて色んな味の そんな珈琲
それがマスターの珈琲なんだ。


 そうか私はこれに出会って 感動をして
それからここに通い始めて あれからいろんな歴史があって
マスターはいつか立たなくなって お姉さんが立つようになり
沢山の事件や出会いがある中で ゆっくりと時は経過して
私だって結婚をして 妊娠をして 子供はもう三ヶ月になり
色んな風に変わっていった ただ珈琲を飲むだけで
様々な思い出が湧き起こる そんな力を持っている
それがマスターの珈琲なんだ

 そりゃこんな珈琲は 京都にだって全然なくて
美味しそうに見えたところで 単調な味の珈琲ばかりで
一口目は美味しくっても あとは濃いだけ
そんな珈琲ばかりの中で マスターの珈琲は
美しい虹色のように変化する 人を感動させてくれるような
そんな珈琲なんだよな。 だから私はここにきて
だから私はここに通った。 きっとここに通ってきている
他の人たちも同じだろう それほどまでにこの珈琲は
感動的で 力を持った珈琲だった
他の店ではありえない そんな珈琲とマスターと
暖かい語りの溢れる そんな店がここだった。


 たった一杯 たった一杯の珈琲だけで
そんな想いが立ちあらわれる それほどまでに
珈琲という飲物は 力を持ちうるものなのか
カフェって本当に素敵だけれど やっぱりカフェには
珈琲という飲物があるからこそ 力を持ちうる場なのかな。

 またいつ何時 あんな珈琲が飲めるのだろう
あんな味の珈琲を 当たり前に日々飲んでいた
私はなんて幸せだろう 
最近私は気付いたけれど 私はカフェに恵まれている
いい店なんて 本当に少ししかないけれど
私が住んだ これまでの場所に
いいカフェはいつも存在してた
それって本当に幸せなこと 
だからきっと 引っ越ししても
いいカフェに出会えるチャンスはあるだろう
あるといいなあ でもまたゴゴには戻ってきたい
憧れていた「行きつけのカフェ」
私も出会えた行きつけの店 それは本当にありがたい。

フランスに行くなら

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